10月29日、30日。術後5、6日目。
総ての管が外れ、土日を迎える。木、金と退屈していたので、朝回診に来られたK先生に「外出ってできます?」
ときくとOK。
この日は次女が近所のホールで開かれる校内の合唱コンクールでピアノを弾くらしいので、聞きに行きたい。また、日曜日はうまく行けば仕事の関係先のちょっと有名な人に会えるのだが、とりあえず土曜日の外出願いを出す。
今週日曜日にここへ来た時の格好に着替えて、11時に病棟の玄関から外へ。1週間ぶり。寒いっていうほどではないが、晴れわたった中、けっこう風が強い。季節、動いたなあ。
普段妻に教えているのとは別の最寄り駅まで、歩いて10分弱、ゆっくり歩いていく。食欲もあまりないので、駅構内の立ち食いでうどんを一杯。
風邪とかインフルとかイヤなので、普段はしないマスクを身に付け、電車とバスで1時間強の地元のホールへ。
家に帰るとあれこれやりたくなるといけないので、妻と待ち合わせて発表だけ見てすぐ帰る。いや、妻が「コーヒーでも飲んでく?」と言ってくれたので(おそらく、彼女に引き留めていただいたのは初めてかも)、近くのショッピングセンターのフードコートでコーヒーを飲んで帰る。電車の乗り継ぎが悪く自ら設定した門限ギリギリ。
5時になって、担当が準夜勤さんに。
「今日の夜の担当です」と入って来たのはTさん。
あ~、先週の術前のビビりマックスの私、術後当日、翌日と体が動かせないときの私を世話して下さったTさん。
「サムさん、大分良くなられましたね。」
はい、その節は本当にありがとうございました。
「あのあと、傷のところ以外がいろいろあったようですね」
う~ん、彼女のワゴン上のノートPCにはこの1週間のことが全て記録されているはず。そりゃあいろいろありました。
体温、血圧、傷痕とチェックして出ていかれて暫くした頃、突然廊下から
「こちらにサムさんという方入院されてますか?」
という聞いたことあるようなないような声が。
「面会の方が見えてますよ」とインターホン。
「えっ?誰やろう、会社の上司とか嫌やなぁ」と思ってたら、部屋に現れたのは掛かり付け医のH先生。思わず「えっ」って言ってしまいましたよ。確かに紹介状をいただいてからも、初めてP教授の外来に行った日、手術日が決まった日、それぞれ報告には行きましたが、まさかお見舞いに来られるとは。しかも手には花束。もう、恐縮しまくり。傷痕をお見せしたり、術後の経過をお話したり。ほんの5分ほどで帰られましたが、とんでもないサプライズでした。
その後、夕飯を持ってきたTさんに「この花束どうしましょ」とトンチンカンな質問をしてしまったりと、暫く収まりませんでした。
因みにこの日で日本シリーズが終わってしまったので、ヒマ潰しの手段を一つ失いました。ファイターズさん、おめでとう。
で、日曜日。入院中に仕事関係の所に顔を出すのはマズかろうと思い外出取り止め、いやいや、ちょっと外の空気を吸いたい(昨日吸ったでしょ)ので、一応外出許可を貰っておく。
朝、回診に来られたK先生(この人いつ休んでるんだろう、ちなみにB先生はここ3日くらい見てない気がする。)に
「明日ってCTするんでしたっけ」確認すると、サラっと「いや、しないですよ」あれ、そうだっけ。
「採血と検尿だけして、その結果見て、そう、翌々日くらい退院ですかね」
はい。
この日は午後から妻が来てくれる予定にはなっていたが、長女と二人で近くまで買い物に出てくる、とかいうので昼ごはんを一緒に食べよう(ここらへんは消化器系の手術では無かったので、本当にありがたい)ということに。
本日の担当看護師さんに外出の手続きをしていただき、正午頃合流。昨日も感じたが、もともと食の細い性分なので、あまりたくさん食べようと思わない。この日も単品のパスタを食べる私の横で妻はがっつりランチプレートを片付けている。太るぞ!今更だが。
その後、もう少し買うものがあるという二人と別れて先に病院へ戻る。(この人たちのショッピングに付き合う体力はまだない。)
せっかくの外出なので、バス停一つ分、街中なのでほんの500メートルもないくらいだが、歩いてみる。普通に歩く分には何とも。ただ、人混みなので、前から横並びになってくる人や突進してくるチビッ子を避けようとして体をひねるとキツい。
病院へ戻って一時間もしないうちに妻が来る。長女は友達と待ち合わせて何処かへ。妻と、病院に持っては来たものの結局は不要だったもの、とか、もう使わない物を整理する。
マンガ本、単純な内容なので、もう読み返す気にならない。でも術後3、4日目はお世話になりました。ストロー着きカップ、術後30時間ほどはこれだけが頼りでした。こいつが空になることに脅えてました。
その他、少し仕事に関係するもの、とても見る気にならない。などを整理して、早めに時間を確保したシャワーを使うべく、ガーゼを防水のものに替えてもらう。足拭きマット換わりにバスタオルを1枚余計に持っていく。
で、シャワー済ませて病室へ戻ると妻がTVを観ている。番組は漫才。いつものように軽く三部屋くらい向こうまで届く声でゲラゲラ笑っている。確かに面白い。でも、私、あまり笑いっぱなしなのはやはりキツいんだけど。そこらへん気にしないのが、妻らしい。抗議も出来ず、そっと部屋の外へ。
う~ん、傷痕気にしすぎかな?妻は5時頃まで居て帰りました。次に顔を見るときは、退院の時かな。