9月19日(月)
呪怨の清水崇、久々の新作!これは観るしかありません。ラビットホラー3D!・・・大丈夫か?

小学校の図書室で働くキリコとその小学校に通う大悟は腹違いの姉弟。キリコは幼い頃に言葉を失い、大悟はいじめが原因で不登校。気晴らしに出かけた映画館で3Dホラー映画を観ていた二人。画面から飛び出してくるウサギのぬいぐるみ。さすが3D、と思いきや、ぬいぐるみはそのまま大悟の手へ。思わず、鞄にしまい込む大悟。しかし、その日から二人を奇妙な現象が襲う・・・。夢に現れるウサギの着ぐるみ、リアルな遊園地、そして廃墟となった病院。すべては、キリコが言葉を失うきっかけとなった忌まわしい出来事につながっていた。ウサギの正体は?キリコと大悟は現実の世界に戻ることが出来るのか?
「呪怨」の清水崇を期待して見に行くとがっかりします。少なくとも呪怨テイストの映画ではありません。もとい、もしかしたら、ホラー映画ですらないのかもしれません。ホラーの形を借りた「魂の迷宮」の映画とでも言いますか・・・。いやそういう映画だとしたら、脚本にアラが多すぎてちょっとなぁ~なんですけど。とにかく怖くはありません。満島ひかりはホラー映画向きの女優さんだなぁと思っていたんですが、この映画の役所はぴったりはまってました。
でもねぇ、何も殺さなくても・・・って思いませんか?緒川たまきがとってもかわいそうでした。なんか、シチュエーション的には”夫の誕生日に落とし穴を掘って、夫婦そろってそこに落ちて死んじゃった”みたいな、悲しくもおかしくてやるせない感じの事件がすべての発端になってます。3D?ああ、3Dでしたね、この映画。ぬいぐるみのワタやタンポポの綿毛が舞うところ、そしてラストの落下シーンは3Dが効果的でした。あと、ウサギが飛んでくるところね。
「清水崇に理屈っぽい映画は撮れない」ってのが前作?「輪廻」を観た感想だったんですが、今作はもしかしたら理屈っぽい作品もとれるかも、って思わせる作品ではありました。しかし、呪怨のテイストはほとんど残っておらず、もはや「呪怨の清水崇」ではなくなりつつあるんだなぁと思うとちょっと悲しくもあります。ぜひあの、問答無用・理屈抜きで怖がらせてくれる「呪怨」のような作品をもう一度撮ってほしい。
★★★☆☆(ホシ3つ)
【以下ネタバレ】
母親を亡くし、父親と二人で暮らしていたキリコのもとに、突然現れた父の恋人。お腹には父の子供が・・・。しかし、キリコは彼女をどうしても受け入れられない。一計を案じた父は、キリコを誕生日に遊園地へ連れ出す。浮かない顔のキリコの前に現れたのは着ぐるみのウサギ。手を取られるまま、一緒に遊ぶキリコとウサギ。メリーゴーランドに一緒に乗っている時、突然ウサギが着ぐるみを外す。中から現れたのは父の恋人。「お誕生日おめでとう」とウサギのぬいぐるみを差し出す彼女を、キリコは思いっきり突き飛ばす。木馬から落下した彼女は腹を強打し、死亡。お腹の子も死んでしまった。しかし、キリコの頭の中では子供は生きていて、彼女と一緒に成長してた。それが大悟。やがてキリコは現実を認識し、自らの罪と弟の死を受け入れるが、彼女の妄想が産んだ”大悟”は一人歩きを始め、父親の精神をも浸食し始める。父を取り返すべく、再び妄想の世界へ戻ったキリコだったが、逆に妄想に絡め取られ、現実世界での存在を大悟に取って代わられてしまうのだった・・・。