自身が経営する岡山県里庄町のゲストハウスで、宿泊した女性に薬物を飲ませて、性的な暴行をした罪などに問われている51歳の経営者武内俊晴被告の裁判で、検察は被告人に反省の態度が見られず、再犯の恐れが大きいことから、懲役28年を求刑した。
武内は2018年~2022年に、宿泊した女性客らに睡眠作用のある薬物をカクテルなどに混ぜて飲ませ、抵抗できない状態にして性的暴行を10人に加えた罪に問われている。
今年6月3日の裁判で武内は、
「当時は『黒い影』から脅迫され、命令されていた」
「犯行当時は記憶がない」
「犯行時は心神喪失状態だった」
と、2024年2月の初公判から一貫して“無罪”を主張していて、責任能力の有無が争点となっている。しかし、かなり犯罪は計画的に行われていて「黒い影」との抽象的な言い回しや、犯行当時は記憶がないというわりには、何度も同じことを冷静に行っており、単なる犯行の言い訳にしか聞こえない。
検察の冒頭陳述によりますと、武内は約20年前に知人から「女性に睡眠作用などがある薬物を混ぜた酒を摂取させると、抵抗されることなく、性的暴行などを加えることができる」と聞いた。
この方法を知った武内は、実際に、知人から譲り受けた睡眠作用などがある薬物を、酒に混ぜて女性に飲ませ、睡眠状態になった女性に性的暴行を加えたと推測できる。起訴状などによると、竹内の手口は「計画的かつ狡猾である」という。
2020年5月、武内は、睡眠作用のある薬物を酒に混入した場合、“青色”に変色することを把握していて、一人旅をしていた女性に変色したことがばれないようにするため、“深緑色の抹茶カクテル”を提供している。
武内は女性に対し、性的暴行を加えた後で、持っていたデジカメや携帯で撮影し、ハードディスクに保存している。黒い影から命令されたというより、明らかに自分の悪の達成感の軌跡を残していると考えられる。判決は、9月24日に言い渡される。
参照:「薬物混ぜたカクテル」飲ませ女性10人に性的暴行“里庄町ゲストハウス”経営の男(51)
