ベッドで見知らぬ女性が妻と主張「妻消えて」 | トリップちゃんねる

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「妻消えて」2022年製作 中国 原題:消失的她/Lost in the Star 

「妻消えて」は、クリント・イーストウッド監督の「チェンジリング」(2009)を思い出させる。

「チェンジリング」は、実話を元に作成された。シングルマザーのクリスティンは息子がいなくなっているのに気づいて警察署に捜索願を出す。5か月が経過して警部から見つかったと連絡。しかし連れて来たのは息子によく似た別人だった。

● 見知らぬ女性が隣で
「妻消えて」は「チェンジリング」の行方不明になった人物が、別の人物に変わって戻ってくるところが同じだ。

結婚1周年を祝って、夫婦でリゾート地に出かけていた。その旅行先で妻が失踪する。

夫は地元の警察に駆け込むが相手にしてもらえない。妻がいなくなってから15日後の朝、目覚めるとベッドに見知らぬ女性が隣で寝ている。問い詰めると「自分はあなたの妻です」と、答える。弁護士に依頼し、妻失踪の謎を解き明かそうとするが・・・・・・。

「妻消えて」は、展開が速く冒頭から引き込まれる。妻の失踪と、妻と名乗る女性の事件の解決に、妻と似たスマートで美人で、さらにスパイ映画のようにクールな弁護士が出てくる。但しその弁護士の容姿と言動が、実在の弁護士のイメージとかけ離れていたことも含め、物語をいじりすぎていると思った。

物語の展開が気になり見続けていた。終盤は印象がガラリと変わる。そして最後に、刑務所の名前『バンカル刑務所』と『劇団メンバーには出国命令が出て生涯バランディアへの入国を禁止された』とゆうメッセージが画面に流れる。

「え?この物語は実話を元にしている?」という驚きで検索した。当映画は2019年に起った事件をモデルに制作されている。但し、実際の事件の内容とは変更している。

● 34メートルの崖から突き落とし
モデルとなった事件は2019年6月9日に発生した。殺人の動機は妻の莫大な財産と保険金を得ること。夫は妻の王さんとタイに旅行に行き、王さんを高さ34メートルの崖から突き落とした。妊娠中の王さんは、赤ちゃんは助からなかったが、自分の命を取り留めた。



この事件はタイで裁判となり、夫に懲役33年4カ月の判決が言い渡された。王さんによると、2人は2017年に結婚し、王さんは夫の賭けごとによる借金を返済し続けていた。

最後に夫から200万(約4000万円)の借金の返済を求められた王さんは、その半額を負担することに同意した。夫はその際、妻に保険をかけ受け取り人を自分にした。映画で描いた事件と実際の事件の関連を知る意味でも、この事件のもう少し詳しい内容が知りたいと思った。

ということで、この「妻消えて」は、実際の妻殺害未遂事件をモデルにした映画ということもありヒットした。2023年6月22日の公開以来、2週間で興行収入は27億元(約540億円)を超え、中国で最も興行収入の多い犯罪映画になったという。

参照:実際の妻殺し事件が題材の映画「消えた彼女」がヒット