一家を恐怖のドン底に「ケープ・フィアー」 | トリップちゃんねる

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「ケープ・フィアー」 1991年製作 アメリカ 原題:Cape Fear

「ケープ・フィアー」は、昔に1度見ていた。内容はほとんど忘れてしまったけれど、怖くて面白い映画との記憶がある。今回、動画配信での2度目の鑑賞になる。

少女に暴行を働いた罪で服役していたマックス・ケイディ(ロバート・デ・ニーロ)の話。マックスは、事件を担当した弁護士に恨みを持つ。判決に有利になる事案を隠したので敗訴になり14年間、刑務所に入ることになった。彼は復讐心に燃え、弁護士一家の愛犬を殺すことから始めて、徐々に一家を恐怖のドン底に追い詰めていく。

「ケープ・フィアー」は、1962年に劇場公開された「恐怖の岬」のリメイク版。B級映画っぽいと思ったけれど、アカデミー賞の主演男優賞と助演女優賞にノミネートされた評価の高い作品だ。

印象に残っているシーンがある。ムキムキになったデ・ニーロ演じるマックスが、弁護士の一人娘の心の中に入り込んでしまう。そのシーンを再確認する鑑賞でもあった。

父が同僚と浮気をして、母ともめて両親が不仲になっている。娘はうんざりきて部屋に閉じこもっていた。その時にマックスが演劇の教師に成りすまして電話を入れる。

娘の声を聞いて「沈んだ声だな」
「別に。うちでいろいろイヤな事があって・・・」
「力になろうか」
「ムリよ、Tシャツにも”この世は最低”と」
「イヤな事はプラスに生かす事が大事だ」
「どういう事?」と、話に乗ってきたタイミングでマックスは、演劇の先生であることを名乗ったまま、授業が終わってから娘と講堂で会う約束を取る。

翌日、娘が講堂に行きマックスは、会話を始める。
「マズったな、逮捕を?」マックスは煙を吹かしながら娘をみつめる。
「いいえ。学校でマリファナなんか」
「教師の特権さ。緊張がほぐれる。講義を?」
「あなたが演劇の先生?」
「そうだよ」と、マックスは答えて娘にマリファナを薦める。

そして娘の持つ本の話題から入り、性表現が法律に触れ発禁になったヘンリー・ミラーの小説に関して語る。娘は両親の本棚から盗み出して「北回帰線」を読んだと告げる。その後、演劇の先生を名乗る男が、父や母が警戒する人物であることに気がつく。

「ここで何をしてるの?」
「君と話をしたかったのさ」
「どうして?」
「君がどんな娘か知りたかった。君がいい娘かどうか。俺達の間に怒りはない。本音で話してる。」
マックスは「君を抱いてもいいかい?」と、問う。娘は少し考えて照れながら「抱いてもいいわ」マックスは娘に熱いキスをする。娘は逃げるように走って講堂の外へ出る。

当映画を再度見て気が付くが、ムキムキ中年のデ・ニーロが、15歳の少女を誘惑するところが一番の見どころというわけではない。嵐の船の中でのマックスと弁護士一家の戦いなど、ハラハラさせる仕掛けが満載で、サービス精神にあふれた映画だった。