作家の渡辺淳一というと、「失楽園」あたりが有名だけれど、ぼくが好きだったのは、初期の短編集。「自殺のすすめ」とゆう短編集が面白い。渡辺淳一は、作家になる前はお医者さんで、その医者の視点から見る独特な人生観が新鮮だった。
単純なぼくは、医者になったら同じように世の中や人間を見る眼が変わって、それが作家として活動する時にも役立つのではなかろうかと思った。将来的に渡辺淳一のように医者から作家になる事を夢見たりしたものだ。
ところが今は、お医者にも作家にもなれず時は過ぎ去り、年金で静かに暮らしている。
まあ、若い時の夢見がちな頭の中はパーなものだ。60もなかばで残り少ない人生になると、そんなことまでも懐かしく思い出したりする。それと、医者になりたいと思ったのは、他の職業では経験できない人間の解剖ができることが魅力的だった。
人間の解剖というと、ニュースの話題になっていることがある。女性外科医の黒田あいみ氏が、グアムでの解剖研修の写真をあげて、「いざ Fresh cadaver(新鮮なご遺体)解剖しに行きます!」「頭部がたくさん並んでるよ」などとSNSにあげた。解剖が行われている様子を背景に、ピースサインをして撮っている写真もある。

黒田氏が所属する東京美容外科の統括院長・麻生泰氏は21日、Xで「大変申し訳ございません。主催者の1人としてお詫びします」と謝罪した。また黒田あいみ氏も23日、ブログにて「医師でありながら人としての倫理観が欠如した投稿をしてしまったことについて心からお詫び申し上げます。」と、更新した。
女医の黒田あいみ氏をやめさせようとする動きもあるが、ぼくはそこまで怒りが沸いてこない。確かに常識はずれだし、ご遺体に対しての敬意が感じられないのは確かだ。
ではその女医がインスタにあげたことによる、痛み、もしくは損害は誰がどこまで感じたのか考えるとよくわからない。今回のSNSにあげた事を反省している黒田あいみ氏の医師資格をはく奪してしまうほどの事とは思えない。現に厚労省でも。これまで医師や歯科医師らが、献体の取り扱いに関して行政処分を受けたことはないという。
と、考えるのは少数派でほとんどの人は彼女に怒り心頭の様子だ。
参照:献体写真に「頭部がたくさん並んでる」と添え... 美容外科医の「解剖実習」投稿が波紋
献体前でピース写真、ブログ公開の美容外科医に「免許剥奪」求める声、SNSで大反発…厚労省の見解は