Pasar Triwinduでがっつり沈没して、気がつけば1時。おなかすいたー。
お昼は、トリップアドバイザーで評価が高かった中から「ここなら近いし雰囲気良さそう」と選んだところへ。
トリップアドバイザーの情報を元に、手元の地図に印を付けておいたんですが、その情報が間違っていて、一旦逆方向へしばらく歩くという失態…。むむーー。
でも、辿り着いたそこは雰囲気がなんとも言えず素敵で、無駄に歩いちゃったのが吹っ飛びました。
Omah Sintenホテルです。入ってすぐの前庭部分にレストランがあって、そこを利用しました。
場所はマンクヌガラン王宮の目の前。パサール・トリウィンドゥを出たら右に進んだ並びです。
外席は大きな東屋。
私たちはずっと歩きっぱなしで暑かったので、中のエアコンが効いている席へ~。
中も素敵です。
天井にバティック!
ちらっと写ってますが、欧米人のグループが食事をしていました。パサール・トリウィンドゥにも何人かいたし、結構しっかり観光地なんですね。
まずは飲み物ー!!
マンゴージュースにしました。喉乾いてたから沁みる~~~。
それほど間をおかず、料理が運ばれてきました。
ネーミング忘れましたが、ナシチャンプル的なもの。ここのシグニチャーだそうです。
ウラップがやさしくて味わい深いし、鶏はほろほろでした。
これで一人Rp.50,000ほど。ホテルのレストランにしては安いし、しっかりインドネシア料理が食べられます。
お昼を食べた後一旦ホテルに戻って荷物を置いて、今回のソロのメインと言っても過言ではない
ハウス オブ ダナル・ハディ(House of Danar Hadi)へ!
Novotelが面している大きな道を渡ってすぐ。
間口はこんなもんですが、奥にぐっと広くなっているのです。
ここはただの大型バティックショップにあらず。メインは奥のミュージアムです。
入場料一人Rp.35,000。高い?いえいえ、中をみたらそんなこと言えなくなるはず。
中は撮影禁止のため、写真ナシです。
1グループに1人、ガイドさんがついて事細かに解説してくれます。
ダナル・ハディはオーナー夫妻の名前から取られた店名。海外に流出してしまった質のいいバティックを現地まで行って買い戻したり、王宮で使われていたものを譲り受けたり、市内から探し出したりして蒐集した逸品が、なんと1万点も収蔵されているそうです。全て値段がつけられないような超一級品。
ミュージアムに展示されているのはその10分の1の、約1000点。1年に1度総入れ替えをするそうです。てことは、10年通ってやっと全部見られることに…。す、すごい。
展示は、ソロの王宮で使われていた伝統模様のバティック色々から、ソロとジョグジャの違い(同じ斜め線状のパターンでも、ソロとジョグジャでは左右が違う、ソロはソガ染めで黄茶の部分を残すけれど、ジョグジャは白く抜く、同じパターン名でも模様がやや異なる、などなど)、時代と地域による色・モチーフの変遷など多岐に渡ります。
レベルの高いバティックばかりなので、どんなに見ていても飽きません。1枚の布の中で次から次へと発見があります。大事なことなので繰り返しますが、
どんなに見ていても飽きません。どの色がどの素材を染料としているのか、バティックとはそもそもどういう技法なのか、といった基本的なところももちろんおさえてあります。
今回初めて知ってびっくりしたのは、役割によってロウの配合を変えている、ということ。
最初の線画用、背景を塗りつぶす用、模様の中を埋める用などなど、それぞれにロウに足すパラフィンや鉱物の割合を変えているのだそうです。ひええええ。そんな手の込んだことしてたのか。
王族が身につけるバティックは、王族によって描かれたものでなくてはならない、オランダの植民地だった時代には「赤ずきんちゃん」や「人魚姫」を描いたバティックが(それまで動植物などの自然
物が主なモチーフだったバティックに、人間や、船、傘などの無機物が描かれるようになったのもオランダの影響)、日本の占領下だった時代には、極端な服不足からパギ・ソレ(朝と夕方で違うサロンを巻いているように見えるよう、1枚の布に全く異なる色柄を描いて、その境を斜めにしてあるもの)が、中国の影響を受けて描かれるようになったメガ・ムンドゥンは、中国人にとって「雲」はラッキーモチーフだったため、などなど…。
知っていたことも知らなかったこともあるけれど、バティックを通して見えてくるのはインドネシア人の持つ寛容性。
外来の文化が入ってきても、それを抵抗なくバティックという伝統技法に取り入れて、いつの間にか自分たちのものにしてしまう。
守るべき部分はしっかりと守りつつ、新しいことを試して融合させてみるのも面白がる。
インドネシアの国是のひとつに「多様性の中の統一」というのがありますが、それは改めてお題目にするまでもなく、インドネシアの人々の心持ちとして元々通底しているものなのではないかな…と思いました。
布の展示を一通り見た後は、さらに奥の工房を見せてくれます。
まずはチャップのコーナー。
この日の作業は終わっていたようで、実演は見られず。この布はチャップのコンディションをチェックするための「試し押し」だそうです。布に白いところがなくなったら、煮てロウを落としてまた使うんですって。
全面にチャップを押したもの。
はー。きれい。染めなくていいからこの状態の布が1枚欲しいなあ。
続いてお隣の部屋。
約3年前に来た時は、もっとだだっ広いところでどわーっと描いてる人がいたんですが…ここは新しく建てた建物なのだそうです。
ロウが火にかけられているものを囲んで、3人の女性が手描きをしているところ。
さらさらーっと描いてるように見えますが、これものすごおおおおく難しいです。
ロウを布の上に載せるんじゃなくて、裏までしっかりロウが通らないといけないんです。じゃないと染料がロウの隙間から入って、染めてしまうから。どんなに細い線でもしっかり裏まで、というのは一朝一夕でできるようになるもんじゃありません。
普通の線でもなかなかしっかり裏まで通らないし、しっかり通そうとするとどんどんロウが出てきちゃって線が太くなるし…。
だからDua sisiと言って、裏からもロウを引くんです。裏表でぴったり同じ線を引いていくなんて、それだけでもう…気が遠くなりそう。
高いバティックほど、このDua sisiは徹底してます。手描きでも安いものは、表からしか描いてないものがほとんど。もちろん、表からしか描いてなくても精密なのはすごく精密ですけどね。
はー、楽しかった。
たっぷり45分ほどのミュージアムツアー。
この旅では、本場で古典柄を買おう、と決意していた私。大型店で買うのはね~、とちらっと思っていたのですが、大変良いコンビナシ(チャップと手描きが混じったもの)があったので、お買い上げ~。
Danar Hadiは、インドネシア各地に支店があります(スラバヤにもあります)。が、ソロの本店は「他の土地の支店より3割安い」そうですよー。小物もたくさんあって、Batik Krisよりセンスがいい…と個人的には思います。