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鮫鰐通信

バリで5年暮らした後スラバヤ駐在の旦那サマと結婚。スラバヤ生活5年半を経て、2016年4月末に本帰国しました。
       島が変われば品変わる。フリーライター系駐在員新妻のスラバヤあれこれ、時々猫とバリ。

迎えの車で約5分。大きな通りに面して、ゆったりしたポーチのあるホテルへ。

Hotel Santikaロビー

Hotel Santika Cirebon

開放感のあるロビー。ジャワではこういう造りのホテルって多くありません。
ここは老舗で、お庭も広くとってあるし、なんとなくリゾートっぽい雰囲気があります。

めがむんどぅん

フロントがメガムンドゥン。
いいなあ、チレボン。メガムンドゥンをこれでもかと推してくる…というか、当たり前なんだろうなぁ。「仕切り作るの?じゃあメガムンドゥン柄入れとくか」「ここ余白?メガムンドゥン描いとくわ」みたいに。

ウェルカムドリンク

ウェルカムドリンク。「チレボン特産のシロップを使っています」とのこと。

特に何事もなくチェックイン完了。
もう部屋に入れる時間なので、そのままとりあえず部屋へ。

王宮東屋レプリカ

ロビー奥にあった東屋。「王宮にあったものを移築したんです」だって。ほえー。
「東屋だけじゃありあません。ロビーの電気の傘も、王宮で使われていたものです」。

メガムンドゥン

東屋の欄間部分にもメガムンドゥン。写真ブレてるなー。

レストランを横目にエレベーターで上へ。お部屋は3階の、プールに面したところでした。
部屋の写真をなぜか1枚も撮ってない…。普通のツインのお部屋でした。ロビーはあんなにメガムンドゥンだらけだったのに、お部屋はシンプルそのもの。バティックのバの字もなし。
テレビはNHKワールドプレミアムも映ります。
バス・アメニティは最低限。後からわかったのですが、ドライヤーがどこを探しても見つかりませんでした。同室のお友達が持ってきていたので助かりましたが…。

「4時からカフェでアフタヌーンティができますよ」と言われたけれど、部屋に荷物を置いて、とりあえずトゥルスミを目指すことに。
チレボン市内にはあまりバティック屋はなく、近郊のトゥルスミという町に工房もショップも集中している、ということらしいのです。
フロントでタクシーを呼んでもらって、待っている間うろうろしていたら、衝撃の事実が。

のんあるこほる

えええーーー!! アルコール飲料売りませんってかーーーショック!

なんということでしょう…。
道を渡ったはす向かいにコンビニがあるけど、もちろんそこでも売ってないし。
あー、予約取る時にちゃんと確認するんだったーー。アストン(開業したばっかり)だったらあったかな、バー…。

とほほん、と肩を落としたところでタクシー到着。
「メーターだけど、チレボン市内から出る場合はRp.30,000のチャージがかかる」との案内。いいよいいよ。
トゥルスミまでは車で15分くらいだといいます。5人でも乗れる大きさの、きれいなタクシーでした。

よーし、いざ、トゥルスミ!
バティック・ミュージアムまでさっきのタクシーのおっちゃんを呼びつけて、駅へ。ほんの5分ほどです。

プカロンガン駅

駅到着。

この時点で11:30くらい。列車は12:46発なので、かなり余裕があります。私たちには駅でしなければならないことがあったので早めに来たのですが…

自動発券機

一瞬で終わった。

やらなくてはならないことというのは、そう、切符の発券だったのです。
コンビニの端末で予約、レジで支払いをして控えを受け取ったら、それを当日駅の窓口で引き換えないといけない…はずだったのですが。

控えを手に、列になってない列のどこに並べばいいのか窓口前でうろうろしていたら、警備員のおにいちゃんに「こっちこっち」と声をかけられました。なんで警備員が…と思いつつ指差す方向(窓口の向かい)を見たら「Cetak Tiket Mandiri」の文字…。
パソコン画面に予約ナンバーを打ち込んで「Cari」のボタンをタップしたら、脇に置いてあった印字機からチチーッ、チチーーッと切符が印字されて出てきました。
なにこれ超便利。

そのうち飛行機のEチケみたいに、発券の必要もなくなるんでしょう。インドネシアに30年以上関わってる友人が「鉄道、進化してますねぇ」と言ってましたが、いやはやホントですねぇ。

というわけで、思いがけずがっつり時間が余りました。
もう改札してるってことで、駅構内へ。
駅構内

さすがにガラガラ。

プカロンガン駅のワルン

構内に1つだけあるワルン。一応メニューがあって、アヤムゴレンとかナシゴレンとか、簡単なものが食べられるようになってます。列車の中でお弁当を買って食べてもよかったんですが、なんとなくここで。

なるべく調理が簡単そうなものを…とオーダーしたのはミー・バッソ。
みーばっそ

5人いっぺんに注文したので、ただでさえ小さいキッチンを混乱させてしまいました。結構待ったけど、温かいものが食べられるというのはありがたいですね。熱風吹いてるけど。

食べ終わってお茶をやっつけていると、列車が入線するというアナウンス。
入線

来た来たー。

距離表示

チレボンまでは136km。列車で約1時間半です。

残り5席の状態で取った予約、5人全員席はバラバラ。車両も別々なので、「んじゃまたチレボンで~」と手を振ってそれぞれの席へ。
車内

プカロンガン-チレボン間に停車駅はありません。
車内では「ホームアローン2」がクライマックスを迎えていて、かわいいかわいいマコーレー・カルキンがニューヨークのおもちゃ屋のでっかいガラスを破壊したり、親戚の家の屋上から泥棒2人組に向かってレンガを投げつけるシーンに乗客がげらげら笑っていました。


車窓は大体畑。
席に付いているコンセントで携帯を充電しつつゲームなぞしていたら、あっという間に「次はチレボン~」のアナウンス。
チレボン駅

ホームに降り立った瞬間からがんがん声をかけてくるポーターを無視して、旅メンバーと合流。線路の下をくぐる地下通路で出口へ。

さてここで困ったことが。車内から、チレボンで泊まるホテルに電話をかけて「14:16に着くから迎えに来て」という連絡をしていたのですが、電話が途中で切れちゃったんです。田舎だし、走ってる列車の中からだとやっぱり無理かしら…と諦めたのですが、無料送迎あるって書いてあったしなあ、タクシー使うのもったいないよなあ、と思いつつ、駅のカスタマーセンター前に立ってたお姉さんに声をかけてみました。すると、「中にお入りください。同僚が電話してみます」とエアコンの効いた部屋へ案内してくれました。カウンターにいたおにいさんに「今着いたところで、Santikaに泊まるんだって。送迎があるはずだから、電話して呼んであげて」と引き継いでくれたのです。
おにいさんが電話してくれて、「10分後くらいに迎えが来ます。Indomaretの前あたりで待っててね」。よかったー!
インフォメからIndomaret(駅に付いてる)まではさっきのお姉さんが案内してくれました。なんて親切なの…!
Indomaretで水など買っていると、ホテルのロゴが入った車が横付けされました。素晴らしい。

メガムンドゥンおじさん

客待ちのタクシーおじさんがメガムンドゥン!

看板の横が!

駅の駐車場出るところにあった、ホテルの看板。脇がメガムンドゥン!

「メガムンドゥンの本場チレボン」っぷりを最初っから見せつけられました。こりゃ楽しみだ!
とりあえずホテルへ!
タクシーでMuseum Batikへ。

museum Batik外観

くっ、暗いっ。ド逆光で写真が真っ黒ですが、立派な建物です。

入り口

入り口。入って左手に、受付カウンターがあってそこでチケット(1人Rp.5,000)を買います。カウンターの奥には鍵付きのロッカーもあるので、大きな荷物は預けておけます。私たちのキャリーバッグもそこで預かってもらいました。

館内案内

館内案内図。
「部屋は3つあって、それぞれテーマが違います」と案内のお兄さん。ソロでもジョグジャでもそうでしたが、ここでも1グループに1人案内人がついてくれます。「英語とインドネシア語どちらがいいですか?」と聞かれたので「…インドネシア語で」。

館内は「フラッシュたかなければ撮影OK」。わお、太っ腹!
最初の部屋では、まずバティックを作る道具の紹介。バティック・ミュージアムではおなじみの展示ですね。

布サンプル

布のサンプル。目が細かいほど質が良い(=高い)。

チャンティン各種

チャンティン各種。
塗りつぶし用のでっかいチャンティン、初めて見ました。

チャップ

チャップ各種。木製があったということを初めて知りました。

ロウ

ロウ。ソロのダナル・ハディでも聞きましたが、バティックに使われるロウはただのロウソクのロウではなくて、パラフィンなどを混ぜた特製のもの。その配合は工房によって違って、企業秘密。

プカロンガンバティック

プカロンガン特有のバティック。色鮮やかですねぇ。

さて、ここからが各地のバティックの展示。
展示室1

最初の部屋は、「ソロとジョグジャ」。全体に茶色っぽい布が並んでますね。
中部ジャワのバティックは、王宮文化そのもの。模様や色にそれぞれ深い意味があって、モチーフによって身につけるべき時が決まっています。

ソロやジョグジャのバティック・ミュージアムでは結婚式がメインの紹介でしたが、ここでは「母と赤ちゃん」のためのバティックが最初に据えられていました。感動したのがウダン・リリスについての説明。
ウダン・リリス

ウダン・リリスは小雨のように画面全体を斜めの線で埋め尽くしたモチーフ。細い斜め線の中に様々な模様を入れてある、非常に手の込んだものです。
雨というとなんとなく鬱陶しいとか、暗いとか、マイナスなイメージを持っていた私。なんでわざわざ雨がモチーフのものを子供を抱っこするのに使うんだろう、と思ったら、「雨は地上に恵みをもたらします。雨のおかげで作物が育ち、動物は乾きを癒せます。子供にも豊かな恵みがありますように、という願いが込められているのです。」との説明。
なるほど…! 深く納得。


続いて2番目の部屋。
展示室2

Nusantara。島々の様々なバティック。
プカロンガンだけでなく、チレボン、インドラマユ、マドゥラなどジャワ各地、さらにカリマンタンなど他の島々のバティックが紹介されています。

印象に残っているのは、「ソロやジョグジャでは、バティックは王族のものでした。様式が重要で、色もモチーフも決められたものばかりです。でもプカロンガンのバティックは、最初から『売り物』でした。好かれる柄、売れる色をどんどん追い求めて、こんな風に華やかになったんです。外国の影響も大きく受けました。輸出してどんどん売るために、輸出先の国々の人の好みに合うものを作ってきたんです。」という案内。
なるほど…。「商品」だったから、新色を開発したり、流行りの柄が生まれたり、売る先での好みが反映されたり…つまりマーケティングがあったんだ。マーケティングの末の色鮮やかなバティックたちだったんだ。

ソロ・ジョグジャが「守りのバティック」なら、プカロンガンやチレボンは「攻めのバティック」だったわけだ。
片やご禁制のモチーフがあり、片や新しいものを取り入れつづけたファッショナブルな布文化になり。面白いなあ。どっちもとても素敵。

Tiga negeri

これは、ジャワ北岸という土地柄、外国の影響を受け続けてきたプカロンガンの象徴ともいうべき「Tiga Negeri」。「3つの国」というネーミングの通り、中国、オランダ、ジャワの3つの国のモチーフが組み合わさった布のことです。モチーフだけでなく色もそうで、赤はラッセム、青はプカロンガン、茶色はソロ…とそれぞれの顔料が産出される土地を表しているのだそうです。

ふむふむ、面白いぞ。さて、3つめの部屋…と思ったら、「展示はこれで終わりです。3つめの部屋は改装中で…」だって。なんだー、そっかー。

ワークショップ風景

ミュージアムは中庭をぐるっと囲む作りになっています。展示室から中庭を通って反対側へ行くと、バティック体験ができるスペースが。
なんとここ、ロウ描きの体験なら無料でできちゃうんです!太っ腹!
ロウ描きから染めまで自分でやるワークショップは有料。布の大きさによって料金が設定されていますが、30cm×30cmの布にチャップとトゥリスで染めまでやってRp.20,000と激安。
Paket Kaosなんてのもあって、大人用のTシャツにチャップとトゥリスでロウ描きして、染めまでやってRp.65,000。子供用ならRp.40,000。
時間があれば是非やっていきたいところだけど、なんせ今回は列車に乗らなきゃいけないからお尻が決まってます。ううう、残念…。

オリジナルのチャップ

Museum Batikのオリジナルチャップがありました。ワークショップで使わせてくれるのかなー。いいなー。

木製のチャップ

大変珍しい木製のチャップ。以前は銅製だけでなく木製のものも使われていたそうです。「でも細かい線は出せないし、欠けやすいから今はあまり使われていません」とのこと。

お魚かわいい

お魚チャップ。フグが!フグがかわいい~。

ワークショップをやるところの中庭よりのスペースがいかにも工事中という感じで空けてあったので、「何か作るの?」と聞いたら、「カフェができる予定なんだ」とのこと。いいじゃないそれ!
「いつになるかわからないけどね(笑)。予算不足で…」えー、頑張ってほしい!カフェができたら、ミュージアム見て、ワークショップして、ここでお昼食べて…って1日中いられるじゃない!


BATIK公園

最後に、ミュージアムの道渡った向かいにある公園へ。「BATIK」のオブジェと写真を撮りに!
これ、文字ひとつひとつにちゃんとバティックのモチーフが描かれててかわいいんです♪ 炎天下に放置されてる金属だから触れないくらい熱いけど。
その辺でジュース飲んでた学生さんに声をかけて、全員で集合写真を撮ってもらいました。いい記念音譜

さてさて、そろそろ駅に向かいますかね~。
ホテルをチェックアウトして、タクシーを呼んでもらい、向かった先はこちら。
Batik Perada

Batik Perada

ここも、Pak Cahyoのようにスラバヤのバティック・フェアに出展していたお店です。2015年のバティック・フェアにて、私このお店のブースでちょっとお値段のするバティックを買ったんです。布1枚に1juta以上出したのは初めてでした。素晴らしいホウコウカイで、文句無し。
本拠地ならもっといろんな布があるだろうと踏んで、行ってみました。

時刻は8時半を回ったところですが、開いてました。
店内


店内2

布布布!布だらけ!

うっひゃー! と勧められるがまま広げ放題。
広げ放題

画面左下の、柄が詰まった中に白い花が点々と描かれているのがホウコウカイです。
オール手描きからコンビナシ、チャップまで、様々なレベルと柄と色の布が次から次へと出て来ます。目移り目移り~♪

牡丹?

いかにもジャワ北岸! やわらかな色調のブケット。牡丹でしょうか。きれい。チャップなのでかなりお値打ち。

布の山

プカロンガンの特徴である、オランダの影響を強く受けた華やかな花モチーフと鮮やかな色合い。
ブケット(花束)には鳥と蝶が描かれるのがお決まりのパターン。「あんまりリアルすぎる蝶々はちょっとね…」「これ真ん中あんまりちゃんと描いてないよ」「蝶々は気持ち悪いくらいリアルなのに鳥が下手くそ~」などなど、口々に勝手なことを言いつつまだまだ布を広げて、悩んで、決めて、また広げて…。

たっぷり2時間ほど沈没していたでしょうか。
それぞれに買うものを決めて、「電卓タイム」。一応値下げ交渉をするのですが、元々の言い値がわりと納得のいく数字なので、あまり無理を言う気になれず。
私はチャップのブケットを2枚買いました。

さて、じゃあバティック・ミュージアム行きましょうかね。
さっき乗ってきたタクシーのおっちゃんに名刺をもらっていたので、旅メンバーの一人Hさんが電話。10分くらいで行くよ、とのこと。プカロンガン市内は1目的地Rp.50,000、チャーターなら1時間Rp.80,000と言われていたので、チャーターしちゃおうかどうしようか…と一瞬悩んだんですが、そんなにあちこち行くわけじゃないし、ワンドロップごとに払う方が良かろう、そんなに観光客がいる時期でもなさそうだし、というわけで、毎回電話で呼び出すことにしたのでした(Hさん感謝!)。

いつの間にかやってきた、店のオーナーらしき女性とおしゃべりしつつタクシーを待ちます。足はあるの、これからどこへ行くの、ご飯はどこで食べたの…とあれこれ心配してくれました。

このお店、今年もスラバヤのバティック・フェアに来るとのことでした。楽しみ。
バティック旅2日目。

蓮

池みたいなプールの脇に咲いていた蓮。

朝食レストラン

ホテル、一応朝食が付いてます。

朝食1

おかずコーナー。

サラダコーナー

サラダコーナー。

パンとか

パンとかシリアルも。

nasi putih

白ご飯はバナナの葉っぱでブンクスされてました。

朝食2

果物など。

こんな小さな規模のホテルなのに、一応ブッフェ形式。私は朝はあまり食べないので、おかゆをちょろっと。味は普通でした。
果物にサラッがあったのが嬉しかったなー。


この日は昼の列車でプカロンガンを離れるので、あまり時間がありません。
アテのあるバティックショップを見に行って、時間がありそうだったらバティック・ミュージアムに行こう、ということに。
プカロンガンのタクシーの捕まえにくさを考慮して、荷物は預けず持ち歩いて移動することに。

ちゃちゃっとチェックアウトだー!