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鮫鰐通信

バリで5年暮らした後スラバヤ駐在の旦那サマと結婚。スラバヤ生活5年半を経て、2016年4月末に本帰国しました。
       島が変われば品変わる。フリーライター系駐在員新妻のスラバヤあれこれ、時々猫とバリ。

1月の配達は「あったの知らなかった…!」という方も多かったようですが、今月もまたクディリの美味しいケーキ屋さん、パティスリー アフマドアリス宇田川さんがスラバヤ配達に来てくれますよー!

例によって概要は以下。

・予約販売の形で、締め切りまでにオーダー→各指定アパートメントロビーにて受け取り&支払い。

・配達時間と場所は注文状況に応じて、ルート決定後にお知らせ。大枠は以下です。

・午前8時頃-Ciptra World
・午前10時頃-Puri Matahari
・午後12時頃-Puri Darmo
・午後1時頃-LenMarkMall周辺のアパートメント
配達2日前まではキャンセル料はなし。
仕入れの都合上前日キャンセルから全額負担。

配達日時:2016年2月20日(土)
*配達時間は注文状況に応じてルート決定後お知らせ

予約受付:2016年2月6日(土) 午前9時 ~ 2016年2月13日(土)PM12:00(午前中いっぱい)
*十分な品揃えを心がけてはおりますが、万一品切れの際は先着順で締め切らせて頂きますことをご容赦下さい、とのことです。

最低予約金額:1注文あたりRp.20万以上 → 例えばお友達と合算して20万以上になればOK。
その際、受け取りと支払いは1箇所で。
箱を分けることは可能なので、代表者が注文時に指定してください。

予約方法:
・FB inbox(Messenger): https://www.facebook.com/achmadarisudagawa/?pnref=story
・E-Mail: patisserie.au@gmail.com

メールがない方は直接電話でも受け付け
電話:店:0354-688-689
日本語直通:0813-3330-0957

受け取り方法:各アパートメントのロビーもしくはお近くのアパートにて、代金と引き換えに受け渡し。
※当日の仕入れ状況により商品の内容やデザイン等が多少変更する場合がございます。

デリバリーメニューはPDFリンクから。
注意 物価上昇による原材料費の値上がりにともない、今回配達分からケーキの値段が上がっています。注文前に今一度ご確認ください。

新しい価格のメニューが来たので、ふんふんとチェックしていたら新商品発見ー目
スクショ

オレンジにキャラメルですってよ奥様! 早速チョバらなきゃーラブラブ


ついでに。
スラバヤ日本祭り

2月7日(日)に、SUTOSでスラバヤ日本祭りというイベントが開催されます。
ここに、パティスリーAUさん出店されるそうですクラッカー

商品ラインナップはプリン、ジャパニーズロール(大、小とも)、どら焼きロール(大、小とも)、焼き菓子だそうです。うひょー。プリン買いに行かなきゃー。
イベントついでに2月分のデリバリーオーダーしちゃってもいいかもしれませんねー。
ホテルで呼んでもらったタクシーで、「Batik Trusmi」まで。
トゥルスミのゲートを入ったあたりから、もう結構な人出です。昼間なのに~、ていうかまだ朝なのにー!?

人混みをかきわけかきわけ、前日にHafiyanの若旦那に聞いたように、Batik Trusmiのある通りを直進、最初の角を右へ。この道にも屋台がぎっしりで、道の両脇にずらりと並んでいるはずのバティック屋さんがちっとも見えません。

この時目指していたのは、Hafiyanの若旦那が電話してくれたPak Katuraの工房。「電話して『今どこそこにいるから迎えに来て』って言えばいいさ」と言ってくれていましたが、さすがに見ず知らずの人にいきなり電話するわけには…ねぇ…。
それに、「角曲がった道沿いだ」と聞いていたので、すぐ見つかるだろうと思っていたんです。
が、見当たらない。屋台が邪魔して普通のお店が全く見えない!
そんな中、道にせり出す屋台の上に「やってます!」と紙を出していたバティック屋さんに飛び込んで聞いてみることに。

Ayunda看板

Batik Ayunda

1軒目

入ってすぐ、「すごい人でしょう、歩くの大変よね」と声をかけてくれたおばちゃん。
いきなり道だけ聞くのもなんなので、ぐるっと店内を見ることに。

どうやら量産品をメインに扱っているお店の様子。ふーん、そうかー、イマイチピンとこないなぁ、とぼんやり眺めていたら、「奥でエンボスの加工してるから見るかって」と旅仲間。
奥が工房になっていて、そこで作業をしているとのこと。わお。見に行こう見に行こう。

バティック干してる

いきなり、干してあるバティックの中を通って奥へ。

ロウ

鍋の形そのままのロウ。通路にひょいっと置いてありました。

作業途中のバティックが洗濯物のように干されたところをいくつも通って、最初に見せてもらったのがここ。
Sablon lilin

男性2人が、布を台に広げて、その上に木枠のついたものを載せて、何かをびーっと塗って、枠を外して…ということを繰り返していました。
「Sablon Lilinよ」と店のおねえさん。「シルクスクリーンだけど、ロウを使ってるの。1枚1枚ハンドメイドよ。プリントだけどちゃんとロウを使ってるから、バティックになるわけ」。

スクリーン


こうなる

スクリーンでロウを置いた状態。

へーー!!!
そんなやり方があるんだー!

これまで、大量生産のバティックと言えばチャップだと思っていたのですが、こんなやり方もあったんですね。スクリーンを置いて、染料じゃなくてロウを置く。ロウを置いた布を染めて、その上からさらにチャップしたり、手描きで柄を入れたり。地模様(タナハンといいます)にも、メインの柄にも使われるそうです。

なるほど…あの布もあの布も、この手法で作ってたんだな、なるほど…と、私の頭の中にはバティック・フェアなどで見たり買ったりした布のことが去来。

スクリーンした布を干す

スクリーンなら、こんな複雑な模様もロウをひと掃きすればいいわけです。
「スクリーンてどうやって作ってるの? 機械?」「手作業よ。一つ一つ線を描いて、それをカッターで切って…」
ひええええ。

スクリーンアップ

これを!
手作業で!!!
気が遠くなる…ショック! プリントだけどロウ使ってるからバティック、と聞いた時にはなんとなく複雑な気持ちがしましたが、スクリーンひとつひとつ手で作ってるとか、そりゃもうハンドメイドって言っていいです、間違い無いです!

チャップもある

チャップおじさんもいました。

次はエンボス加工。
エンボスってあの、ぽこぽこした手触りのやつでしょ? 手作業でやるの???
エンボス加工

さっきと同じようなスクリーンを布の上に置いて、びーっと薬剤をのばして…

べりー

木の棒を布の下に通して、べりーっとはがして

干す

干す。

そうすると、
エンボスこうなる

こうなる。
ほえー。

エンボススクリーン

エンボス用のスクリーンは、ただの四角の羅列。白っぽい糊のようなものが、エンボスになる秘密。
「乾くとエンボスになるのよ」とおねえさん。
不思議だなあ。

次に案内されたのは、茅葺の屋根がついただけの作業場。
色つけ作業

ここでは色つけ作業をしていました。
バティックの染め方には大きく分けて2種類あります。Culupという、1つの染料にざぶんと布を丸ごと浸けて染めるやり方と、こうやって筆のようなもので絵を描くように染めるやり方。
これは後者ということですね。

色つけ手元

1枚の布に対して2人一組で、それぞれが違う色を付けていきます。

色つけして干す

全部色が付いたら、干して乾かします。
この後まだ模様を足すんだそうです。

大量生産品とは言え、ちゃんと人の手がかかってるんだなー。
2人一組になって作業してるおっちゃん達、特に声をかけあうわけじゃないのに息ぴったりだった。

ロウ伏せ

最後、店舗の入り口の脇に位置する作業場では、女性達がロウ伏せをしていました。
Sablon Lilinで全体の模様を入れて、その中で色を分けるために手作業でロウ伏せするのだそうです。

鍾乳石のようになったロウ

垂れたロウが鍾乳石のように!

店頭に戻ると、
スクリーンこれから書く

くわえタバコのおっちゃんが、まさにこれからスクリーンの下絵を描かんとしているところでした。
本当に手で描いてるんだ…!

いやはや、たいへん面白かった。


最初に声をかけてくれたおばちゃんに、「Katuraさんちってここから近い?」と聞いたら、「ここ出てすぐだよ」とのこと。この店とは道の反対側ということなので、右手に注意しつつ歩こう、ということで出発。
Hafiyanの人に送ってもらって、ホテルに着いたのは20時頃。
これから外行ってごはんてのも面倒だから、ホテルのレストラン行こうか~、ということで、とりあえず部屋に荷物を置きに。

壁ムンドゥン

レストランの壁がメガムンドゥン。壁ムンドゥン。

メニューはそれほど多くありません。インドネシア料理、サンドウィッチ類、ちょびっとパスタなど。
まあここはインドネシア料理が無難かな、ということで選んだのがこれ。
牛肉のスープ

Empal Gentong。牛肉のスープです。チレボン名物。
時間も遅いし、立ちっぱなし・歩きっぱなしでぐったりで、あまり食欲もなかった(ビール欲はあったけど)のですが、一口飲んで食欲復活。こりゃウマいわーーー。

ココナッツミルクのコクがとろんと濃厚なスープに、ほろほろの牛肉。
いやもうとにかくスープが、とっても複雑な味わいなんです。一番近いのはルンダンかなあ。ルンダンのソースを牛コンソメでのばした感じ? いやでももっと濃くて複雑なんです。

はー、おいしかった。結局ぺろっと完食。


部屋に戻って、重たい思いをして持って帰ってきたメガムンドゥンのグラスをわけわけ。
赤、青、緑をそれぞれ2客ずつで、6セット。うひひ、嬉しいな~。

ささ、シャワー浴びてさっさと寝よう! 明日も早いぞー!


…………翌朝…………

雷と豪雨の音でぼんやり目が覚めたのですが、部屋の遮光カーテンが想像以上に遮光してくれちゃって、何時だかわかりゃしない。
結局朝ドラが始まってちょっとしたくらいのタイミングで起き出しました。朝ドラ見て、身支度。

朝ごはん行きましょう。

朝ごはん会場は、ゆうべと同じレストランです。
「こんなにお客さんいたんだ…」とちょっとびっくりするほどお客さんがいました。

朝食の様子1

果物など。

パンコーナー

パンコーナー。

ホットコーナー

ホットコーナー。

ラウォン

この日のスープはなんとラウォン。

ナシ・ジャンブラン

ご当地名物、ナシ・ジャンプランのコーナーも。
ジャティ(チーク)の葉っぱに包んだごはんと、自分の好きなおかずを選んで作るナシ・チャンプルだそうです。

ジャティの葉っぱに包まれたごはん

ジャティの葉っぱに包まれたごはん。
「1個しかないよー」とスタッフさんたちに言って、追加で持ってきてもらいました。

ナシジャンブラン

こんな風に、葉っぱを広げて、ごはんの周りにおかずを取ります。

ジャティの香りがすごくする…というわけではありませんが、おかずが全て小さくカットされているのと、最後にごはんに牛肉のスープ(Empal Gentongとは別のもの)をちょろっとかけて食べる、というのが特徴的。
おいしかったです。
朝からずいぶんしっかり食べちゃったなー。


さてさて、今夜が最終日だというPasar Malam、人混みがすごくなる前にトゥルスミに行くかー!
TP内の新しい建物にテンポラリーでオープンしていた、それはそれはリッチなアイスキャンディ屋さんがあったんです。
次に行った時には、スペースごと閉じられていたので、「あー、残念、どっかのイベントに出てくるかなぁ…」と思っていたのですが。

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今日TPをふらふらしていたら、発見ー目
ちゃんと出店したんだ!

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フローズン・フルーツバーと謳っている通り、生の果物をそのままシャーベット状にしてあるので、もんのすごくジューシーなんです。


驚くべきはそのバリエーション。普通の果物系のみならず、「モヒート」「ピニャコラーダ」といったカクテルフレーバーもあるんです。

とは言えノンアルコールなんでしゃ、モクテルでしょ、と疑いつつ食べてみたら…
ホントにピニャコラーダだー!!

びっくり。しゃりっと凍ってるけど、すごくしっかりピニャコラーダ。南国的に浮かれたパイナップルの甘みと、しっとりとろんとしたココナッツの風味。そこにがつーんとウォッカ。

これは美味い。



今回出たお店のアイスボックスを覗いてみたら、カクテル系は置いていませんでした。
食べたのはこちら↓
アイス

キウィ(Rp.20,000)とドラゴンフルーツ(Rp.25,000)。
キウィはキウィそのまんま! 気分までさっぱりしそう。ドラゴンフルーツは、こんなどぎつい色してますが元々の果実にそもそもそんなに味がない。多分少しコンデンスミルク入れてあるんだと思うんですが、さっぱりした中にクリーミーさがありました。

1本Rp.20.000~と、ちょっとお高めですが、それだけの価値があるジューシー&リッチなアイスキャンディです。

場所は丸亀製麺に近いフードコートの前。
これはリピートしちゃうよなー。


ちなみに先週末は、Rp.25,000以上のアイス1本につきRp.20,000のアイス1本おまけ、というオープニングプロモをやってましたよ~。
ホテルからタクシーでやや西へ。
5分ほど走ったところで、渋滞。「やっぱりこの時間帯(夕方4時前後)はどこもかしこも渋滞するのかねぇ」なんて話しつつ、車はじりじり進んで…

トゥルスミゲート

右手にゲートが。
おおお、Kawasan Batik Trusmi!

大きな道から右折してこのゲートをくぐって…あれ、なにこれ、なんか屋台がいっぱい。
「いつもこうなの?」とタクシーの運ちゃんに聞いたら、「いや、今日はパサール・マラムだから…」と、立ち並ぶ屋台で狭くなった道に溢れる人をじわじわ掻き分けるのに必死。
ふうん、パサール・マラムかー。ド平日なのにそんなのあるんだー…。

「トゥルスミのどこへ行くんだ?」と問われて、はてさて。特にどこという決まった目的地があるわけじゃないんだけどな、工房巡って…って漠然と考えてたんだけどな、と、「バティックが見たいんだけど」と言うと、「じゃあBatik Trusmiでいいか」との答え。う、うん、どこ連れてかれるのかわかんないけど、トゥルスミでバティックならとりあえず。そこから歩いて移動すればいいし。

ゲートを入って直進、距離にして500mくらいでしょうか。
BatikTrusmi看板

見えてきたのがこの看板。
ああ、目指すところの候補の一つじゃないか。「Batik Trusmi」って呼ばれてるのね、なるほど…。

ここ、事前にネットで調べてありました。トゥルスミのいろんな工房からバティックやバティック服を集めて売っている、観光客向けの大型ショッピング施設なのです。
あとあとわかったのですが、場所的にバティック・ショップが立ち並ぶエリアの入り口であること、駐車場が大きいことなどを理由に、チレボン、トゥルスミの人たちに「目印」的な位置づけとして見られているのでした。

で、ここでタクシーを降りたわけです。「待ってようか?」と言われたんですが、まあ大丈夫だろう、いざとなったらお店の人にタクシー呼んでもらえばいいし、くらいの軽い感じで、「いや、いいやー」と断ってしまいました。何時間いるかわからなかったしね。

それにしてもすごい人人人!屋台屋台屋台!
もともとそんなに幅が広いわけじゃない道路の両サイドにずらーーーーっと隙間なく屋台が並んでいて、その間をぎっしり人が歩いてます。すごい賑わいだのぅ…と初めて来た土地にいる時特有のふわふわした感じのまま、とりあえず目の前の大型店に突入することに。

BatikTrusmi外観

手描きもチャップもプリントも。

入ってみると…
内観1

おお。

内観2

ほうほう。

ずらっとメガムンドゥン

なるほど。

こんな感じでずらーーーっと布だらけ。服に仕立ててあるのも、布のままのも、プリントのメーター売りも。全部、適正価格か「うっそ、安い!」と感じるくらいの値段。
反物もずらり


さらに奥には、チレボン土産としてお菓子などのコーナーもありました。
でもお菓子はOut of 眼中。
バティックー!!

メガムンドゥンざくざく

メガムンドゥンざっくざく!あっちを見てもこっちを向いても、とにかく目に入るのはメガムンドゥン。

メガムンドゥンというのは、この雲模様のことです。中国の影響で生まれたモチーフで、雨雲を意味します。中国から渡ってきた華僑たちに、縁起のいいモチーフとして好まれたそう。なんで雲が縁起ものなのか、日本人の感覚からはイマイチぴんときませんよね。プカロンガンのバティック・ミュージアムのおにいさんによると「雲は雨を降らせるでしょ。雨は天からの恵み。雨は大地を潤して作物を育てる。人間にも欠かせないもの。だから雲はありがたい、縁起のいいものなんです」とのこと。なるほどねー。

実は今回チレボンに行くまで、あんまりメガムンドゥンは好きじゃなかったんです。由来を知らなかったというのもあるけど、柄そのもののアクが強いというか…。色も強いし、ちょっとおどろおどろしいなあ、と。それに、スラバヤ辺りではほとんど見かけないんですね。たまにシャツにして着ている人がいるけど、全面どかーんとメガムンドゥンていうのではない。
本拠地でも「昔の柄」(つまり廃れた流行り)で、そんなに売ってないんじゃないかと思っていました。
でもそんなことなかった。チレボンでは今でもメガムンドゥンがとても愛されている。自分たちのモチーフとして、当たり前に着ているし、どこにでもあしらう。
私も、きちんと意味を知って、本場でも完全にメガムンドゥン推しなのを眺めるうち、だんだん心惹かれてきちゃったから不思議。「ちょっといい色ね」と広げた布にもれなくメガムンドゥンが入っていたりして、しまいにゃ「あらかわいい」と思うまでになってしまいました。

ハンガーかけ

だってハンガーラックにもメガムンドゥンだし。

せっかく本場に来たんだから、いいメガムンドゥンを買おう、と決心。juta超えてもいい、むしろjuta超えくらいの、「本物」を買おう。

高いのも

Batik Trusmiに並べてある布たちは、ピンからキリまでいろいろ。これは高い布たち。
メガムンドゥンに蝶々などの別のモチーフを組み合わせるのが旬? 店のお姉さんたちも「ほらこれ、いいでしょう?」という感じですすめてきます。

押し寄せるメガムンドゥンの波に、一同「うきゃー」とテンションが上がったところで目に入っちゃったのがこれ。
メガムンドゥングラス!

メガムンドゥンのワイングラスーーー!!!
なにこれめっちゃラブリー。スラバヤでは絶対売ってないよね…!?
「今なら20%オフよ」とそこにいたお姉さん。6客で1セット。バラ売りはしていないとのこと。その場にいたメンバー全員が色めき立ってわーきゃー言いだしたら、「色違いもあるわよ」。青と緑バージョンもある、と出してきてくれちゃったもんだからさあ大変。
旅メンバーは私を含めて5人。3色それぞれ3セットずつ買えば、1色2客ずつで6客のセットが6セットできる…!
特に了解を取り合ったわけでもなく、その場で即決。「もう1セットはKさんへのお土産にしよう」と、今回のバティック旅に誘ったものの来られなかったお友達へのプレゼントにすることに。
問題は在庫があるかどうか。赤は売り場に3箱あったのですが、他が2箱ずつしかない。「倉庫を見に行ってくる」とお姉さん。待つことしばし、「あったわー」と大量の箱を抱えて戻ってきました。
やったーー!!

まだまだこれからトゥルスミを歩き回るつもりなのに、いきなりこんな重たい荷物を抱えてしまって大丈夫だろうか…という心配も一瞬頭をよぎったけれど、いい!いいのだ! 旅の買い物は、気に入ったらその場で買わないと、次にどこかで買えるという保証はないんだから!

「商品はレジで受け取ってね」と伝票を渡され(インドネシアではよくやるやり方)、グラス確保。うひひひひ。
そうこうしている内に外は雨になりました。結構な雨足。こりゃしばらくここにいるしかないね(全然いいけどね)と頷きあう私たち。

さてさて、布で沈没するぞー!

沈没中

はい、沈没。
チャップやプリントものは、同じモチーフで色違いがあったりするものだから、掘れば掘るほど深みにハマってあれもこれもと広げるうちに手元にどんどん布がたまっていくのです…ふふふ。

私はと言えば、
車バティック

ズキューン恋の矢

これもチレボンならではの描き方。オランダ時代にうまれた、コンポニアン(Companyから来ていると思われる)と呼ばれるものです。兵隊さんやスポーツをする人、舶来ものの道具などを白地に描いたバティック。やべー、ワーゲンかわいー。色もすごいかわいいー。
一枚一枚手描き。同じモチーフのものが何枚もある場合もあります。ここにはこの車模様の他に、ゴルフをする人、ベスパとヘルメット、ガムランなどのモチーフがありました。「こういうのもっとないの?」と聞くと、「今あるのはこれだけね…他のお店に行ったらもっとあるんじゃないかしら」と売り場のお姉さん。
こういうののいいやつも1枚欲しいなあ。

トゥルスミは明日も、最悪明後日も来られるから、じっくり沈没しようっと。
…と思いつつ、バティックは本当に一期一会。いいと思ったら手に入れておかないと、同じものに再会できる可能性なんてありません。
というわけで車のやつは購入決定。手描きなのに、こんなにかわいいのに、色もすごくいいのに、安い。

手描きの、なかなかにクオリティの高いメガムンドゥンの値段を確認したり(意外なほど高くなかった。もっと出せるから、もっといいのあるかしら、と今後に期待)、メガムンドゥンからポール・スミスばりのストライプが伸びてるやつとかをきゃーきゃー言いながら広げて、こっちが似合うだのあれはどうだの、「お客様お鏡こちらでございます」「お似合いですわー」「ちょっとしたパーティーに」(個人的にマルイごっこと呼んでいる)を一通りやったり。

各自何枚か布を手に、レジへ。
グラスも受け取って、「さすがに重いわー」とボヤきつつ、小止みになった外へ出ました。

お祭り騒ぎ!

ひええええ、人増えてるうぅぅぅ。

狭い道、大荷物を持って人混みを掻き分け、ベチャにせっつかれ(こんなとこベチャで入ってくるなよー!と悪態をつきつつ)、Batik Trusmiのお姉さんが教えてくれたバティック・ショップを目指しました。

着いた先は中規模なバティック・ショップ、Hafiyan。
ここもメガムンドゥン目白押し。奥の部屋の棚に手描きのいいのがどっさり積んでありました。

高いのは本当に高い。そしてモノもいい。一通り見たあと、人と布にあてられて疲れてしまった私、布を広げるエリアでお友達が広げた布を眺めつつ座りこんでぼーっとしていたら、お店の人に「なにか飲むか? おおい、テ・ボトルもってこい。何人だ?5人?」と声をかけられました。それってあとから代金請求されたりしない?とバリ住まいだった頃に培われてしまった疑心暗鬼が顔を出して「いやいや、大丈夫ー」と言ったのも束の間、あっという間にストローのささった冷え冷えのテ・ボトルが。
あとで代金払ってもいいわ、ありがたや。一気に半分くらい飲んでしまいました。「今はこの甘さがりがたい…」とHさん。ほんにほんに。
すると、お店の人がその辺に置いてあった大きなガラス瓶のフタを開けつつ「これも食べなさい。この辺の名物だよ。油じゃなくてPasirで揚げてるからヘルシーだよ」とクルプッをすすめてくれました。遠慮なくー!ともぐもぐ。おいしー。軽いー。砂で揚げるってどういうことだかよくわかんない(このあとあちこちで同じく「Pasir(砂)で揚げた」クルプッを出されて、その度説明をじっくり聞いたけど結局最後まで理解できなかった)けど、うまいー。

1枚Rp.35,000、3枚でRp.10万という大安売りのプリントものの山に取っ組み合うお友達を眺めていたら、テ・ボトルを出してくれた、イスラム帽をかぶってサロン姿の男性が「チャイニーズか?コリアン?」と声をかけてきました。周りの従業員の態度を見るに、どうやらこの人はオーナーか、その一族の様子。
「日本人よ」と言うと、「日本人だってよ、ほらな、言ったろ?」。従業員の間で私たちが何者なのか話題になっているのは聞こえてきていました。
「インドネシア語はできるのか?」
「うん」
「なんでだ、なんで日本人なのにインドネシア語ができるんだ」
「あー、スラバヤに住んでるのよね」
「もう長いのか」
「スラバヤは5年」
「5年! 今日はスラバヤから来たのか?」
「昨日はプカロンガンに泊まったの。プカロンガンから列車で、今日のお昼にチレボンに着いたところ」
「チレボンは初めてか」
「うん、初めて」
「日本人てなんでみんなあんなに長生きなんだ?なにが秘密なのか教えてくれ」
へえ、日本人だって言うと大抵の人が「日本の製品は質がいいよね」とか車の話とかになるのに、この人は平均寿命と健康法の話か。面白いなあ。

「外、人が多いだろ?」
「うん、びっくりした。これは毎日やってるの?」
「いや、今だけだよ。2週間前に始まって、明日の夜まで。明日が最後の日なんだ。地域でやってる縁日なんだよ」

謎が解けた。そうなのか。年末から年始にかけて、地元がやってるおまつりなんだ。明日が最終日だからこんなに人が多いんだ。

「明日が最終日だから、この辺の店も閉まるところが多いんだよ。ウチも明日は閉める」
「ええっ、そうなの!? どうしよう、明日この辺のお店を回るつもりだったんだけど…」
「どこに行くんだ?」
「Pak Katuraって知ってる?」
「Katura?知ってるも知らないも、あのKaturaだろ?」
「ここから近い?」
「近くはないな。でも歩いていける」
「ちょっと、明日やってるかどうか電話で聞いてみてもらえないでしょうか…」
「ああ、いいよいいよ」

「地球の歩き方」に載っていた電話番号を指しながら私の携帯を差し出すと、「ああ、いいからいいから」と店の電話をとって、ピポパ、とダイヤル。
「ああ、Hafiyanの◯◯だけど。うん、そうそう」馴染みなのね。ご近所なのね。
電話を切ると、「明日も開いてるって」。よかったー!
「これ、Pak Katuraの息子の携帯番号。明日トゥルスミに着いたら電話して、『今着いたから迎えにきてー』って言うといいよ」む、息子…!巨匠と呼ばれるカトゥラさんの息子…!に、迎えに来いって言えってか…!
そんなことしていいの?と問えば、「なんでだ? 迎えにきてもらえば迷わなくていいだろ?」とさも当然、というお返事。そういうもんなのか…?

さらに、
「今日はこれからどうするんだ。ここまで何で来た? ああ、タクシーか。Argo(メーター)か?そのタクシーを待たせてあるんだな。え、待たせてない? 帰した!? ここからどうやって帰るんだ。ちょっと待ってろ、ウチの車で送っていくから」
と、ちゃっちゃかどこかに電話したと思ったら、「ウチのドライバーが送っていくからな」とにこにこ。そ、そこまでしてくれちゃうの…!?

この後分かるのですが、トゥルスミの人たちはほんとーーーーうに親切で、迎えに来てくれる、送ってくれる、お茶は出すしおやつも出てくる…ととにかく世話を焼いてくれるのです。

Hafiyanのにいさん(多分30代後半くらい)の申し出で、私たちはとっても楽にホテルへ戻ることができたのでした。「スリに気をつけろよ。ちゃんとカバン前に持ってな。ウチのドライバーに着いていくんだぞ。気をつけてな。またおいで」と最後まですっっごく気をつかってくれました。

「いい人だったね…」と帰りの車内でしみじみ。好奇心(と空腹)に抗いきれず屋台で買ったマルタバ(スラバヤのと全然違う!)とオンデオンデ(これもスラバヤのと全然違う!サイズがでかくて揚げパンみたい)をむしゃむしゃしつつ、ホテルへ帰り着いたのでした。