I♡BATIK! プカロンガン&チレボン バティック旅 ①まずは列車でプカロンガンへ  | 鮫鰐通信

鮫鰐通信

バリで5年暮らした後スラバヤ駐在の旦那サマと結婚。スラバヤ生活5年半を経て、2016年4月末に本帰国しました。
       島が変われば品変わる。フリーライター系駐在員新妻のスラバヤあれこれ、時々猫とバリ。

年始早々、プカロンガンとチレボンへバティック三昧の旅に行ってきました。
きっかけは、もうすぐ本帰国してしまうお友達の一言。「私、ワニ子さんとチレボン行かないと帰れません!」
チレボン、プカロンガンは「ジャワ北岸」と呼ばれる、中国やオランダの影響を強く受けたモチーフや色使いが特徴的な一大バティック産地。中間色を多用したブケット(ブーケのこと)が有名なプカロンガン、物語性があって、細い線を残す繊細な図柄を赤や青で鮮やか且つポップに描き出すチレボン。バティック好きにとっては憧れの地です。
よーし行こうじゃないか行こうじゃないか。他にもバティック好きのお友達に声をかけて、総勢5名の旅仲間が決定。

さて、ここで地図を見てみましょう。
地図


プカロンガンにもチレボンにも、空港はありません。スラバヤから行く場合、主に行き方は次の3つ。
・飛行機でスラバヤ→スマラン、スマランから列車
・飛行機でスラバヤ→ジャカルタ、ジャカルタから列車
・スラバヤから列車

スラバヤからジャカルタへ行く長距離列車が、プカロンガンとチレボンを経由します。全行程を列車で、となると、片道5時間以上。
ジャカルタからチレボンへは列車で3時間、スマランからプカロンガンへは列車で約1時間から2時間。
それを知っていたので、せめて移動時間を短くしようと途中まで飛行機、という手段を考えたのですが…。
スラバヤ→スマランの路線は、飛行機が少ない。ジャカルタへは日に何本も飛んでるけど、空港から駅までの渋滞が心配。列車に置いていかれちゃったらどうしようもないし。
しかも、インドネシアの特急列車はどこから乗っても料金が一律なんです。スラバヤからチレボンまででも、スラバヤからジャカルタまででも料金は一緒。距離で加算されない。
となると、仮にスマランやジャカルタから乗っても、飛行機代が余計にかかるだけだし、空港から駅までの時間も読めないし、結局トータルすると時間的には変わらないんじゃないか。

というわけで、全行程列車で行くことになりました。

出発当日。列車の発車時間は8:00。

駅の行き先看板

スラバヤからジャカルタ方面への列車は、Pasar Turi駅から出ます。
ソロ、ジョグジャ方面へ行く場合の出発点Surabaya Gebung駅とは別。距離的にも結構離れているので、注意が必要です。

改札

改札。発車時間の30分以上前に駅に着いたのですが、もう結構な数の人がいました。

列車

列車が入線してきたので、改札を通ってホームへ。
機関車はホームを大きく通り過ぎた所にいたので、写真撮れず。

チケット

チケット。Rp.420,000て、結構高い。ホリデーシーズン料金だったみたいです。
席について荷物を棚に乗せて、割とすぐに発車のベルもアナウンスも特になく、静かに列車が動き始めました。ばっちり定刻。

路線図

連結部分にあった路線図。

発車して間もなく、車内改札がきました。
車内改札


間をおかず車内販売が。
Eksektifお姉さん

台車にはペットボトル飲料やポテトチップス、お弁当などが載っています。

お弁当

お弁当箱のフタに「楽しんでください」の日本語。

ジルバブお姉さん

結構何度も行ったり来たりしてました。
食堂車もあって、そこで簡単な調理をしているようです。温かい飲み物も食堂車に行けば買えるとのこと。食堂車で頼んでその場でゆっくりしてもいいし、オーダーだけして席まで届けてもらう、ということもできます。

車窓

スラバヤを出てしばらくすると、車窓からは海のように広がる田んぼが。
スマランまでずっとこんな感じです。

スマラン駅にて

スラバヤからスマランまでノンストップ。スマラン駅には鉄道貨物のバイクが。

海だー!

スマラン駅を出発後、町を抜けると海が!
この辺りまで曇りがちでどんよりした空だったんですが、プカロンガンに近づくに従って青空の面積が増えていきました。

そしてスラバヤを出て5時間ちょっと…。
プカロンガン駅

ようやくプカロンガンに到着!

駅を出ると、タクシーやベチャの客引きの嵐。
メータータクシーは?と問えば、半笑いで「メータータクシーはない。市内は一律Rp.5万だ」とのお返事。なんですってー?「あぁん?」という顔をしていたら、料金表を渡されました。
タクシーtariff

ううむ。

実はプカロンガン、事前情報がなさすぎて(「地球の歩き方」ですら1ページも割かれてない)、地図すら手元にない有様だったんです。まあ、iPhoneでGoogleマップ見ればいいか、と軽く考えていたんですが、自分の現在地も方角も曖昧な状態では何の役にも立たない。しかもネットの速度がイマイチ。駅には案内所もなにもありません。
はー、こりゃ最初はとりあえずしょうがないか、ということで、ホテルまでタクシー2台に分乗して行くことに。

追い追いわかってくるんですが、プカロンガンは非常に小さな町です。地図さえ手元にあれば、自分の足でなんとか動けるくらいじゃないかと思います。大体どこにでもベチャで行けますが、ベチャも結構高いこと言ってきます。

プカロンガンの情報はこのサイトがとても有益でした。プカロンガンの大学でバティックを学んでいる日本の方がやってらっしゃるサイトです。

いざ現地に行ってみると、実際の距離感とかタクシーの無さ加減とか(流しは期待できない)、工房街のひっそりさとか、夜が早いとか、観光地でない田舎町特有の不便さがかなり際立ちました。
ホテルの人も親切なんだけど、「この辺の地図はある?」と聞けば「ない」とのお答えだったりとか、外から来た人にわかりやすくできてない。
ま、しょーがない。あるものだけでなんとかやるしかない。多少なりとも言葉ができてよかった。

駅からものの5分で着いたホテルでタクシーを降りながら、「こりゃ思ってたことの半分くらいしかできないかも」と思いました。でもとにかくプカロンガンだ!バティック、買うぞー!