Dive to the sea of Batik!! Batik Fair 2013に行って来た | 鮫鰐通信

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バリで5年暮らした後スラバヤ駐在の旦那サマと結婚。スラバヤ生活5年半を経て、2016年4月末に本帰国しました。
       島が変われば品変わる。フリーライター系駐在員新妻のスラバヤあれこれ、時々猫とバリ。

今日、5月8日から12日(日)まで、Grand City Mallに隣接しているGrand City EXPOで、Batik Fair 2013が開かれていますクラッカー
去年も見に来たような記憶がうっすらあるのですが、他の所でも同じようなイベントを随時やっていたりするので、記憶はおぼろげ。
ま、バティックフェアと聞けば黙っていられないので、いつどこでやっていてもとりあえず見に行っちゃうわけですがにひひ

というわけで、イベント初日の今日、同じく「バティックフェアと聞けば黙っちゃいられない」奥様友達と連れ立って、行ってきました合格
いざ、Dive to the sea of Batik!

$鮫鰐通信-Batik Fairゲート

入り口には立派なゲートが。奥に見えるのは、なぜかスラ・マドゥの模型…。バティック関係ないじゃん!

$鮫鰐通信-描いてます

EXPO内、会場に入る手前のスペースでは実演をやっていました。
このGrand City EXPOでやる見本市は、わずかながら入場料をとるイベントがほとんどなのですが、Batik Fairは入場無料。誰でも自由に入れます。

$鮫鰐通信-会場内

会場内はこんな感じ。各地からやってきたバティック屋さんのブースが立ち並んでいます。
今回は一応、「Batik Bordir & Aksesoris Fair」なので、バティックの他にも刺繍などの手工芸品、天然石や真珠のアクセサリーなどのブースもありました。

$鮫鰐通信-会場内2


$鮫鰐通信-会場内3

バティックの一大産地、ソロやチレボンからの出展が多い印象。
東ジャワ各地からも、クディリ、マドゥラ、ジョンバン、シドアルジョ、ルマジャン…と多彩な顔ぶれ。それぞれに色彩や色合わせ、モチーフや描き方に違いがあって、ただただぐるぐる見て回るだけでも楽しい音譜

今回特に心惹かれたのが、ここ。
$鮫鰐通信-エコバティック

eco batikと銘打たれたブース。チレボンで、天然染料と環境にやさしい昔ながらの製法でバティックを作っているプロジェクトのようです。なんとデザイナーには日本人の方もいるそうで、私たちが日本人だと分かるや、「ウチのデザイナーに日本人がいる」「神戸の人だ」「それがその人が描いたバティックだよ」とすごく日本人デザイナーさん推し。

化学染料の色鮮やかなバティックの波をこれでもかと浴びたあとの目に、ここのバティックはそれはそれはやさしく映りました。
とにかく色が渋くて、やわらかい。薄い茶色はマンゴーの葉、濃い茶色はマホガニー、ブルー系はインディゴで染めているそうです。素敵な素敵なアースカラー。
色がやわらかだからか、モチーフもくどくなく、でも暖かみのある印象。
ああ、これは買いだわラブラブ!

手描きのものはやはり立派なお値段でしたが、チャップと手描きのコンビナシは割とお手頃。
テーブルセンターにちょうど良さそうな幅と長さのものや、かわいらしい造りの手提げ、コースターなどの小物類もちょこちょこあって、充実してました。
結局コンビナシのカインを1枚と、テーブルセンター幅のものを1枚購入。

いい買い物したわぁ、と満足しつつ更にぐるぐるしていたら、
$鮫鰐通信-原人バティック

こんなバティックを発見目
どうやらこれも天然染料で染めてるな…でも、あの縁にいるのは…原人…はてなマーク
なぜバティックに原人…はてなマークはてなマークはてなマーク
小首をかしげつつちょっと遠巻きにしげしげ眺めていたら、店のおねーさんたちに「この地域だけのモチーフよ」と声をかけられました。そして、いつの間に私の横に来たのか、この店の主らしき中年の女性が「バティック・トゥランよ。珍しいでしょ」と解説し始めました。
このバティックが描かれたNgawi(ンガウィ)という地域は、中部ジャワにある原人の化石が発見された土地で、ンガウィ遺跡という遺跡があるのだそうです。スラバヤにある東ジャワ州立博物館にはここで発見(なぜ「発掘」ではないかというと、ソロ川の川底に露出していたものを少年が見つけたから、なのだそうです)されたオリジナルの原人の頭蓋骨が展示されているそうです。

店の主らしき人がどんどん解説してくれたところによると、ンガウィで作られているバティックは頭蓋骨や骨、マンモスの牙などの化石と、遺跡の周辺が竹とジャティの森だったことから、タケノコやジャティの葉っぱが組合わさったモチーフが主なものなのだそうです。

$鮫鰐通信-骨バティック

これも、菱形の中の楕円形の模様がよーく見ると頭蓋骨で、葉っぱが竹、更に骨…という図柄で構成されています。
ううむ、ユニーク。なんともユニーク。
行ってみたいぞ、ンガウィ。

バティックフェアの楽しい所は、こういう普段中々お目にかかれない地域のおもしろバティックや、ハッとするような美しい色柄の芸術品のようなバティック、見た瞬間欲しくて欲しくてたまらなくなってしまうような胸キュン一目惚れバティックに出会える点ラブラブ

モチーフや色柄を通して、各地域の特色・歴史やインドネシアという国が内包する文化の豊かさ、幅の広さも垣間見えます。
今回は今までになく、自然染料の淡くやわらかなものが目立って多かったと思います。
バティック業界にも自然回帰の流れが来ているのでしょうか。

開催は5月12日(日)まで。
明日は祝日だし、おヒマな方は是非!!
私は土曜日にもう一度行く予定です音譜