こんばんわ🐱🐈⬛🐈
今年はSEIKOブランドが誕生して100周年。昨年秋から記念モデルが順次発表されています。
先日ワタシが購入予約受付完了した新作ダイバーズSBDC199(LIMITED EDITION)はこの第4弾モデルになります。
とまぁ、ここまではありきたりな記述ですが。ここから先はワタシの腕時計収納庫「さめまるウォッチコレクション」から引き出した実物の画像をご覧いただきながら、SEIKOというウオッチブランドの100年の足跡をご堪能頂ければ幸いです。
①「SEIKO」手巻
明らかに戦前に造られたスモールセコンドの腕時計。1920〜30年代製造と考えられるので、「SEIKO」のブランドを冠した1924年以降に造られたことは明白です。
現在は残念ながら不動。
②「CHRONOMETER SEIKO」手巻
戦後間もなくの1940年代後半製造モデル。この時期は文字盤に「CHRONOMETER」と表記しても日本国内で販売するだけだったので国際上は問題ありませんでした。腕時計メーカーとしては売らんが為の経営戦略の一環だったと考えられます。
現在も可動します。
③「CHRONOMETER SEIKO」手巻
②より数年後のモデルで、1940年代末製造と考えられる製品です。セイコースーパー(SEIKO SUPER、15石)とは名乗ってないけど、当時は8石若しくは10石が標準的な製品でしたから、スーパーにかなり近い顔つきなのが好感が持てます😽
インデックスと針にゴールドをあしらう事で暗い世相の戦後復興期の日本で腕時計を買われた方に喜ばれるよう、華やかな雰囲気を演出しているように見えるのは考えすぎでしょうか。簡素な造りながらリッチな層向けの製品です。
こちらは現在は不動。
④「SEIKO CROWN」手巻
Cal.560
何度も当ブログで紹介させて頂いているので、表現を少し変えて若干新しく解説を加えます。
歴史的に見ればこのクラウンが世界的に認められるのは1960年代初頭〜半ばに21石化して大型の15型ケースに搭載されてからですが、この製品は1959(昭和34)年春に造られた少数派の19石初期製造品。ケースが14型と小ぶりなことから、前作の諏訪セイコーの名品「MARVEL(マーベル)」のケースの余りを流用したものと推測されます。このようなケース流用例は1960年代までのセイコーウオッチにはときたま見られる事象なので、何も珍しいものではありません。
以前に解説したように、マーベル製造の途中から耐振機構「DIASHOCK」(人工ルビーの微振動を制御する部品)をテンプに組み込んだので、このクラウンからは全てダイヤショック搭載です。
これを見つけた時はプラスチック風防は傷が酷くて、そのままではとてもまともには使えないジャンク品でした。幸いリュウズを回したら、意外にもスムーズに回ったので(別に回らなくても関係無かったけど)、リサイクルショップにポリ袋に入れてあっただけのジャンクとしての売価は僅か8,000円(税抜)、当然現品渡しでした。即お会計して持ち帰りました。
後日オーバーホール後に現在の姿を取り戻してもらって、むしろワタシが感動しましたね😸
製造から60余年経った現在もバリバリ可動中です。
⑤「SEIKO LM Special」自動巻
Ref.5206-6130
セイコー好きなら外せないロードマチックスペシャル、第二セイコー(亀戸)が1972年に製造したCal.5206を搭載した前期モデルです。カレンダーのクイックチェンジ機構(ロ◯⚪︎◯スでいうところの"デイトジャスト")を備えています。残念なことに、後期のCal.5216ではせっかくのクイックチェンジをオミットしてしまいました。
その昔は王様印のRef.1600(これもほぼ同時期の1970年代初期の製品)を所有していた者として、この仕組みをセイコーも開発していたと知って驚きでした。だから今はデイトジャストが無くても平気になりました。あれ、今はいくらまで高騰しているんでしょう、知らないけど🙀
⑥「SEIKO 5」自動巻
Ref.7S26-3040
こちらは1997(平成9)年に海外で製造された製品で、裏蓋はこの製品の当時の仕様であるスクリューバック(現在のようなシースルーバックではない)です。カレンダーは英語/スペイン語表記なので、主に中南米で販売する為に造られたと思われます。生産拠点はたしかブラジルあたりだったかな?間違っていたら申し訳ありませんm(_ _)m
⑦「SEIKO 5 SPORTS」自動巻
Ref.SBSA109
セイコー創業140周年記念限定モデルとして、2021年に発売された世界限定11,000本ですが、日本国内ではそのうち2割にも満たない2,000本前後が予約・販売されたと聞き及んでいます(海外版はSRPG47K1)
基本、近年発売されるセイコーの限定モデルで国内販売本数が公式発表されていないモデルは概ねこんな割り当てだそうです。限定本数が多いからと言って躊躇していたら、昨年の初代復刻デザイン限定モデルSBSA223(こちらは世界限定15,555本と言いながら、全世界で予約分だけで完売しました)の轍を踏むことになりかねません。5スポーツの熱心な信者はその感覚が鋭敏なので分かります。
シースルーバック裏蓋外周には通常の刻印以外に「LIMITED EDITION」と追加されているだけの素っ気ない刻印だと言って片付けてしまうことなかれ。発売当時の他の5スポーツと違って色使いがシルバーホワイトとブルーの2色で「光芒」を表現したモデルとして老若男女問わず、持つ者に安らぎを与えてくれます。
現行モデルの5スポーツは若者寄りのキャラクターモデルをリローンチ初期(2019年冬〜2020年)に多数起用してほぼ全てが大コケした黒歴史があるだけにあまり悪くは言いたくないのですが、セイコーさんはこの140周年記念モデルでやっとオリジナルを造っていた1970年代の考えに目覚めたな、と思いました。それがコレを予約して購入した理由です。
以後のセイコー5スポーツの色使いはだいたいがコラボレーションモデルを除いて復刻デザインに倣ったモデルになったのは御承知の通りです。
そして昨年は、
⑧「SEIKO PROSPEX ALPINIST」自動巻
Ref.SBDC091
2020年の発売開始から早くも4年、これは2023年3月に製造された比較的新しい製品です。
商標権の関係で「Alpinist」の名を初代モデルのようにデカデカと表記することはできませんが、今でもアルピニストの伝統的な色使いであるグリーンとゴールドは目に優しく安らぎをもたらせてくれます。いわゆるヒーリング効果です。
搭載されるキャリバーCal.6R35はネットでの噂では当たり外れがあってあまり良い印象は受けなかったのですが、それ以前にCal.6R15搭載のSBDC031とSBDC061を使っていたので、ダイバーズオンリーだったワタシは「X」マークの有無はどうでも良かったので、昨年意を決して購入に踏み切りました。
購入直後にも書きましたが、これは残りの人生を共に歩んでいく相棒たる腕時計です。
今年の6月に買う新作ダイバーズのSBDC199は、完全にコレクション用です。たまに使う用になると思いますが、果たして……
こうして眺めてみると、現在の「SEIKO」ロゴは⑤に見られるように1960年代末〜1970年代初期には既に確立されていたように思われます。
以上、駆け足でSEIKOブランド100年を実物で辿りましたがいかがでしたでしょうか?
先ほど体温測定して36.8℃
明日から仕事に復帰します😼
では。