2020年 2月 ミラノへ お友達のアパートから大聖堂へ | かけはし

かけはし

日本とヨーロッパの交流コーディネイターのさんぼです。
草の根のちいさな交流が広がれば、きっとお互いにわかりあえる、受け入れられる。

ミラノ在住の日本人の友人は、考えてみればもう30年来のお友達で、一時期一緒の会社に所属していたことがありますが、その後わたしはドイツへ、彼女はイタリアへ移住し、根をおろしてしまいました。ここ数年は仕事でミラノに行く度に会っていますし、去年や一昨年はうちの夫も一緒に豪華絢爛ディナーなども一緒に食べて、違う国に住んでいるんだけど、日本にいる友人よりも頻繁に会う機会がある人です。

彼女はメトロ一番線の沿線に住んでおり、大聖堂までも一本で約15分かからないという好立地のアパートに住んでいました。

まず彼女のところに荷物を置き、朝のコーヒーなど頂いて、シャワーを浴びさせてもらって、いよいよ観光へ出発です。

 

前回のパリの旅行で生まれ変わったわたしは、ミラノ旅行に先駆けて、かなり綿密な計画を立てていました。ただお昼と夜のご飯だけはお友達と一緒にミラノの美食を楽しもうとも思っていました。わたしも彼女もワインが大好きなので、お昼もちゃんとどこかに座って食べる計画です。なんて心躍る計画でしょうか!!

 

さて、朝は8時過ぎには一緒に出発しました。お友達はずっとお仕事なので、お昼は一緒に食べますが、あとは一日中一人での観光です。彼女とお昼の待ち合わせ時間を決めて、わたしはまずミラノカードを受け取るために大聖堂へ行きました。大聖堂の近くにブースがあり、そこで受け取ることになっていたのです。

 

で、さっそく予定変更です。実はミラノ大聖堂は今回は中に入る気はなかったんです。それよりもレオナルド関連のものに的を絞って見学する決心だった。ところが、あの壮大な大聖堂を見て、素通りなんてできるわけがなく、結局チケットを買いに行って、内部もじっくり見ることになってしまいました。

 

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大聖堂のチケットは、大聖堂に向かって右側の通りをまっすぐ行った右手にあります。歩いて3分ぐらいはかかるかな。そこで入場券を購入して入場となります。混んでいるときは延々と並ぶらしいですが、朝早かったせいもあるのか、チケットも入場も全く並びませんでした。

因みに、日本人旅行者ならだれでも知っておきたいトイレの場所ですが、大聖堂に向かって右側の大聖堂の建物沿いに一つトイレがありました。入場料、じゃなくて使用料はⅠ€。

 

ミラノの大聖堂は、世界最大規模のミラノ大司教区を統括する大聖堂であり、非常に格の高い世界最大級のゴシック式建築です。これは1386年に礎がおかれ、その後1813年に完成しました。建物の高さは尖塔の中で一番高いマドンナの像の頭までで108.5m。尖塔は135本建っているそうです。

わたしはドイツのウルム市のガイドでもありますが、ウルムの大聖堂は礎が置かれたのが1377年、ミラノの大聖堂よりも早く工事が始まってるんですね。完成したのが1890年で、ちょっと遅いんですが。そしてこちらは大塔がついていますがその高さは161.53m。ゴシック式の塔としては世界最高の高さなんですよ。

いつも行っているおなじみのウルムの大聖堂と同じ時代に建築がはじまったということに気が付いて、ますます興味を持って内部を見学することができます。

 

大聖堂へ予定変更で入場したのは、もちろんその圧倒的な外観を見て、やはり入らずにはいられなかったという理由と、ミラノ出発前に読んだ書物で、この大聖堂の建築にもレオナルドが(結局は採用されなかったけれども)ブラマンテと協力してコンペに応募したという文を読んだからでもあります。それは、主祭壇の上を覆う天蓋です。これがどうしても設計不可能だったために、結局コンペになったらしいのですが、その際レオナルドは、何本かのメインの柱の回りに、小さな柱を補助に置くような形の設計をして、重い天蓋の重力を分散させるというアイディアを出し、そのことも彼の手稿にまとめられているそうなんです。結局彼のアイディアは採用されなかったにしても、その場所をやはり見ておこうという気持ちもあったのです。

 

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この教会には素晴らしいステンドグラスも見ることができます。

この中の一つは、1月のパリで、ルーブルを見学した時に最後に、お友達が観たいと言って、探してやっと観たことは観たけど、わたしは全く理解不能の絵を描くGiuseppe Arcimboldoの作品もありました。彼はミラノの画家で、最初はステンドグラスのデザインをしていたそうです。

この真面目な宗教ステンドグラスを製作していたのが、あの奇怪な絵画を描いた人物と同一人物とはどうしても信じられません。まるで堅気の主婦が突然タトゥー、鼻ピアス、ヘソピアスして、パンクファッションに衣替えした感じ。果たして彼に何があったのだろうか?これだから芸術鑑賞は面白い。あまりの驚きに、わたしは神聖なる教会内で、つい不謹慎にも「うっそー」と声を出してしまいましたよ。

わたし、この人についても深く知りたい。

 

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堅気の時の作品。20代だったそうです。なんという才能!

 

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有名な絵。これを書いた時期は、ウィーンでハプスブルグ家の宮廷画家だったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

このミラノの大聖堂では、今までに二回わたしのお客さまである合唱団が献歌しました。どちらも教会音楽専門の合唱団で、大聖堂の音楽責任者の方と打ち合わせて、時間を決めて歌わせていただいた。これは神様に捧げるものでしたからもちろん録音録画は許されませんでしたが、あの中で響いた讃美歌の美しさは忘れられません。

 

しばらく大聖堂の中でぼんやりといろいろなことを考え出し、ハタと我に返りました。こんなことをしていたら、いつものぐーたらな旅行と同じ。何もしないで漫然と外国の空気だけを感じるような旅行には今回はしたくないのです。

大聖堂から有名なヴィットリオ・エマヌエーレガレリアをとおり、スカラ広場のレオナルドダヴィンチ像にご挨拶して、スカラ座を横目に見てわたしは午前中の目的地であるブレラ美術館に足を進めました。

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スカラ広場の真ん中の像は、レオナルド・ダヴィンチ、下の四人はレオナルド工房のロンバルディア出身の若い画家四人です。この中にルーブルに展示してあった「最後の晩餐」の模写を製作したマルコ・ドッジョーノもいます。

 

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この写真の右下の男性がドッジョーノです。

 

スカラ座でオペラ鑑賞というのも次回のミラノ旅行には取り入れようと思う。せっかくだからやっぱりイタリアオペラを鑑賞しなくては。しかし、このスカラ座の歴史を考えても、この劇場が建設されたときはミラノはまだオーストリア領だったので、この建設の認可をしたのが、マリーアントワネットのお母さんのオーストリア女帝マリアテレジアだったというのも、最近パリに行ってきたばかりのわたしには感慨深い。

 

ブレラ美術館は、まだ古い街並みをたっぷり残している趣いっぱいのミラノのブレラ地区にあります。大聖堂から徒歩でおよそ10分ぐらいと思うのですが、ブレラ美術館を過ぎるとだんだんとにぎやかになり、レストランやブティックがいっぱいあって、ショッピングやお散歩もとても楽しいのではないかと思われる地区です。気軽なレストランもたくさんあります。ブティックも、おなじみのブランドというより、知る人ぞ知る、という感じのシックなブティックが多い印象です。ゆっくり時間を取って歩いてみたい地区です。街歩きにも大いに魅力を感じますが、この日わたしは、ブティックなぞに目もくれず、美術館に直行しました。

 

美術館に入る前に、前のバールでちょっと一息、美味しいおやつを頂きました。

イタリアは50歩ぐらい歩いたら次のバールがあるんじゃないかと思えるほど、そこかしこにバールがあります。ここではコーヒーを中心とした飲み物、簡単なおやつやサンドイッチみたいな食べ物、タバコ、宝くじ、何かも置いてあるような簡単なカフェですが、ちょっと一息入れたいとき、なんかおやつをつまみたいとき、トイレに行きたいときなど気軽に利用できる場所でもあると思います。通常は、注文をレジでして、支払った後そのレシートをもってカウンターで改めて注文することが多い気がします。

立ちのみのところが多いと思うんですが、場所によってはテーブル席とかカウンター席もあります。ただ、椅子に座ると料金がちょっと高くなるらしいです。わたしはバールで座って何か飲んだことはほとんどないので、どの程度高くなるかわからないんですが。

良く置いてあるおかし、というかパンは、クロワッサンの中にナッツとかチョコレートとかカスタードのクリームが詰めてある小型のパン、小型のデニッシュ風のパンなどで、持て余さずに軽く食べてしまえるぐらいのサイズなので、気軽に注文できます。ドイツで、たとえばチョコクロワッサンなんてうっかり注文したら、手のひらからはみ出すぐらいの巨大なものであることが多く、ちょっと注文するの、躊躇しますもんね。

 

さて、ブレラ美術館は、もともとはイエズス会の所有する建物だったのですが、これもマリアテレジアが買い取り、ここで美術品の収集をするようになったそうです。

 

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この日は、午後にこのミラノに来た目的であるレオナルドダヴィンチの特別ツアーを申し込んでいたのですが、その時間まで、ブレラ美術館とお友達とのランチを堪能する計画でした。

まだ約束まで3時間あります。美術館をゆっくり見るには全く足りないけれど、わたしは、観光ツアーのいわば初心者ですからね。適当に忙しいほうが、いかにも観光旅行っぽいと思うんです。

 

ブレラ美術館の中は次回。

 

 

さんぼ