今日はいよいよJazzの巨人とも言えるウェス・モンゴメリーを紹介します。
彼が第一線で認められたのは既に30代半ばを過ぎた1960年。
このアルバムでたちまちトップギタリストの名声を得る。
"The Incredible Jazz Guitar" 1960年

脅威のJazzギターとでも訳すのだろうか。
ライナーノーツにも書かれているがこのデビューアルバムこそウェス・モンゴメリーの最高傑作とする人が多い。
彼はほとんど独学でギターをマスターしたと言われる。ピックを一切使わず親指で弦を弾く独特のトーンが特徴だ。なかでもオクターブ奏法と言われる驚異的なテクニックから生み出されるスケールの大きはその後のJazzギターに決定的な影響を与えた。 1つの弦でメロディーを弾くのではなく、1オクターブ離れた音も加えて2弦を使ったユニゾンのハーモニーで音を紡ぎ出す画期的な演奏法だ。(ジョージ・ベンソンはその継承者の1人である。)
またケニー・バレルの記事でも言及したコードトーンを展開しながらリズミックなメロディーを奏でるコード奏法でも彼の卓越した才能が発揮されている。
しかも単に技巧に走っているのではなく、これらが彼の独特の音楽表現となって聴く者を引きこんで行く。
以下は彼自身の作曲による有名なナンバー。
~ Wes Montgomery "Four on Six" ~
#UP主様お借りします。
#UP主様お借りします。
演奏がノッテきて2:10頃から始まるオクターブ奏法が圧巻だ。それにつづくトミー・フラナガンのピアノソロも素晴らしい。熱を帯びた演奏を軽快にリフレッシュし後半のフィナーレに繋いでゆく。
残念な事にこのアルバムから8年後の1968年6月15日 ウエスは心臓病に倒れこの世を去ってしまう。デビューは遅かったが活動期間の短さを考えると彼も夭折の天才だったと言える。
その晩年が近かった1967年から、彼はA&M CTIレーベルよりフュージョン色の強い名アルバムを立て続けにリリースし大成功を収めている。具体的には「A Day In The Life」, 「Down Here On The Ground」, 「Road Song」の3枚。イージーリスニングJazzという批判もあったようだが、とてもそんな風に揶揄できる単純なものではない。彼の卓越した音楽性と他の超一流Jazzプレイヤーとのコラボレーションから創造されるQualityの高い作品は今聴いても決して色あせることがない。
アルバム"Down Here On The Ground"もその1つ。

この中から特にカッコイイ曲をセレクトしてみた。
編曲はドン・セベスキー。ハービーハンコックのピアノ、ロン・カーターのベース等、そうそうたるメンバーだ。
~"The Other Man's Grass Is Always Greener" Wes Montgomery~
#UP主様お借りします。
#UP主様お借りします。
久々に聞いてみるとこの独特の疾走感がたまらない。
こんな曲でも聴きながらあの方とドライブできたらと妄想してしまう。
次回はいよいよ70年代後半以降のギタリストを取り上げます。
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「今日もオチがないみたい。。。」
「なんか最後にちょっと言ってたけどね♪」
「3人でドライブでも行きたいね~♪」
「なんか最後にちょっと言ってたけどね♪」
「3人でドライブでも行きたいね~♪」
