ところが今回の出張で不思議なプレゼンテーションソフトを用いてプレゼンする外国人技術者に何人か出合った。
広大な空間の仮想的な模造紙上に発表内容の見出し文や図表が整然と並んでいる。それぞれの見出し文字にグーンとズームインしていくと小さく隠れていた詳細情報がどんどん拡大されて見えてくる。
地球の上空から地上風景をズームイン、ズームアウトしていく様をイメージされるとよい。
いろいろネットを調べるとPreziというソフトウエアだとわかった。
以下の記事に概要が紹介されている。
#Tech Crunchより
Preziは過去に見た中で最高のプレゼンテーションツールだ!
この説明ではオタクすぎて分かりにくいという方は、百聞は一見に。。で以下の日本語のVideo説明がよいかもしれない。
~Preziによるズーミングプレゼンテーション~
#UP主様お借りします。
#UP主様お借りします。
これまでのプレゼンテーションツールで当たり前だった紙芝居という概念をなくし、広大なキャンパスに文字や画像などの要素を配置して、これをカメラ視点を変えながらズームイン、ズームして流れを作っていく。
しかもこのソフトはパソコンにインストールして使うのではなく、オンラインツール(サーバー側のアプリケーション)である。一度サーバー上に資料を作っておけば他のPCやiPad等でいつでもどこでもプレゼンができる。
自分は元々パワーポイントがあまり好きではない。
紙芝居の様に話が進むうちに全体の総論を見失う事がままある。
「あれ、そもそも、このプロジェクトの目的はなんだっけ。このページは何について説明してるの?」
こういった質問を投げたくなったご経験はないだろうか。
プレゼンを作る側としても苦労する。スライドのページ構成にばかり神経質になり、肝心のアイデアが蒸発してしまうこともある。紙芝居というシステムは、総論があってそれぞれ各論があるという階層構造のある内容にどうも合わない。昔OHPというものがあったが、あれは前のほうの頁の概要説明を今の頁に部分的に重ねて表示したりできて説明しやすい時があった。
ところがこのPreziというシステムは紙芝居の持つ欠点を見事に克服している。視聴者はいつも全体を俯瞰しながら各論の説明を聞けるのでプレゼン内容がとても理解しやすい。ズームイン、アウトそのものに躍動感があって退屈させない利点もあるだろう。
もちろん、いくつか疑問点はある。配布資料はどうやって印刷するのだろう。サーバー上に企業の機密情報を置く事によるセキュリティーの問題も気になる。
まだ全貌はよく把握できてないが、仕事よりも趣味の世界で使ってみたい。
広大なキャンバスの上にいつもの懐かしい写真、記事や動画を島を構成する様に配置して、テーマに基づいてカメラをパンさせてズームイン、アウトしながら思い出をだとるといったアート作品も簡単に作れそうだ。