囮物語:西尾維新 レビュー ~あきのどくしょかんそーぶん~ | 雑感雑記悠々自適 ~なんか色々と、そのなんだ。アレだ。~

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克己です。

今回も読書感想文です。

ええ。

夏休み読書感想文。の続きであります。

しかし、とっくに9月も終盤なので

秋の読書感想文と題名を変えて、

お送りしようかと思います。

まぁ、やる事は同じですけどネ~

因みに関連記事はコチラ。


【読書感想文(というかレビュー)】

傾物語
 ⇒傾物語:西尾維新 ~なつやすみ・どくしょかんそーぶん~

花物語
 ⇒傾物語:西尾維新 ~なつやすみ・どくしょかんそーぶん~


というわけで、今回も参ります。

まずは、恒例の事ながら注意書きから。


ライトノベルとかには全然興味ない方、それどころか、

嫌悪感しか抱くことが出来ない方は、

スカッと「戻る」ボタン押して御退去いただきたく。

上記の条件に当てはまりつつも、自分から進んで不快な気分になりたい。ハァハァ。

という稀有な嗜好をお持ちの方はその限りではありませんが。(笑)


ではいきま~す。


■:囮物語 なでこメデューサ

著者:西尾維新

 ⇒囮物語 西尾維新
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<概要>

こちらは、西尾維新氏の物語シリーズの10作目に当たる作品です。

いきなり10作目を読む方は居ないかと思いますが、

いきなり読んでも多分問題ないです。


今回の「物語」の語り部は、「仙石・撫子」(せんごく・なでこ)さん。

過去に、友人の色恋沙汰に巻き込まれ、

友人だと思っていた人から嫉妬の対象にされた挙句、

蛇の怪異に呪われた経緯を持つ14歳の少女です。

※その後、主人公・阿良々木・暦(あららぎこよみ)クンに助けられました。

時系列的には、阿良々木クンは半年後に高校を卒業する頃になります。

そんな撫子さん視点での物語が展開されます。



<あらすじ>

仙石・撫子さんは、阿良々木クンのことが大好きでした。

小学校3年生の頃に、阿良々木クンの妹さんと一緒に遊んでいた頃からの憧れです。

時が過ぎ、彼女が中学生になり、一緒に遊ぶ機会が少なくなってからも、

その想いはやはり変わりませんでした。


蛇の怪異に呪われ、6年ぶりに会った阿良々木クンに助けて貰って以降、

また定期的に会って軽い会話をする仲にはなれたのですが、

阿良々木クンには既に付き合っている恋人が居ます。


「ああ、私の恋は実らない。」


そんな確信に近い感情を抱きながらも、

それでも彼女は阿良々木クンを想い続けます。

しかし、その一途な6年越しの想いは、

ゆがんだ形で怪異に取り込まれる事になります。



怪異に遭遇したものは、怪異に遭遇しやすくなる。



この大前提は、怪異に巻き込まれた完全な被害者であっても、

どう転んでも揺らぐ事はありませんでした。


ある日、撫子さんは、学校の下駄箱から人語を解する「白い蛇」に遭遇します。

下駄箱から出てきた白い蛇は言います。


「オレは神社の神様だ。

 オレが祀られていた『神体』を探してくれ。」


何故、私がそんな事をしなければいけないのか?

と撫子さんは問いかけるのですが、

白い蛇はこともなげに言い放ちます。


「オマエ、オレの同胞を呪いを解くために切り刻んだだろ。その償いだよ。」


事実、撫子さんは、蛇の怪異に遭遇した時に、

呪いを解くために、藁にも縋る思いで呪術関係の本を読み漁り、

付け焼刃の知識で何十匹もの蛇を切り刻んだ結果、逆に強く呪われてしまった。

という経緯があります。


撫子さんはその償いをするために、白い蛇の『神体』を探す事になるのですが、

しかしその『神体』探しに絡んでくるのは、彼女の想い人である、

阿良々木クンで・・・



・・・とまぁ、そんな感じのあらすじです。


因みに小説自体は、冒頭から既にクライマックスで、

阿良々木クンが、蛇の怪異に取り込まれた撫子さんに、

全身に毒を流し込まれて、血だらけの状態で、

且つ、左腕が千切れる寸前と言う、満身創痍の状態で

バトルが始まる直前だったりしますが。(笑)



<ネタバレ感想>

ではネタバレ感想です。

今回の語り部兼、主人公の仙石・撫子さんというのは、

なんとも奇妙なキャラクターで、色々と考えさせられるお話でした。


「黙っておるだけで皆が親切にされたりはせんのか?

 黙っておるだけで頭がいいと思われたりはせんのか?

 黙っておるだけで思慮深いと思われたりはせんのか?

 できなくても笑ってもらえんのか?

 静かにしておるだけで、嫌な事をやり過ごせるのではないのか?

 人と同じ事をするだけで、人より高く評価されたりはせんのか?

 同じ事を言っても人より感心されたりはせんのか?

 失敗しても、怒られたりはせんのではないか?

 嘘をついても許して貰えるのではないのか?」


この言葉は、元・伝説の吸血鬼の忍野忍(おしの・しのぶ)が、

仙石撫子さんに言い放った言葉です。

そして最後にこう締めくくります。


「特別な努力はせず、その可愛さで、その仕草か。

 うぬのような存在を日本語でなんというのか、うぬは知っておるか?

 『魔性』じゃよ。」


この、類似した言葉で相手に畳み掛けるかのような言い回しは、

西尾氏独特の表現ですよね。

リズムがある文章とでも言うのでしょうか。

戯言シリーズの頃からこの表現は大好きです。


話を戻します。

それにしても、「ただ可愛いだけ」のキャラクターですか。。。

自分自身を相手に魅せるために「可愛い子『ぶっている』」のではなく

「ただ可愛いだけ」というのがなんとも。


視線を合わせないためだけに前髪を隠し、

目立たない為だけに地味な服を着つつも、

「殺す気さえ失せる」ほどの庇護欲を掻き立てる仕草を

無自覚に無意識に撒き散らすというのは、

まさに「魔性」なんでしょうねぇ。

世が世なら「傾国」とも表現できそうですが。



※ネタバレ含むのでここから白文字で書いてます。
 興味がおありの方は反転してお読みになられてください。

でまぁ、そんな魔性を無自覚に撒き散らした挙句、

怪異に取り込まれて心が歪みに歪みきって、

伝説の吸血鬼を圧倒するほどの神クラスの存在になった撫子さんですが・・・

今後どうなるんでしょうねぇ。

「卒業式の話」が楽しみです。

でもまぁ、黒幕は別に存在してそうですけどネ。




というわけで、物語シリーズ10作目。

囮物語 なでこメデューサの感想でした。

前回の花物語は、ちょっとしんみりした話でしたが、

今回は仙石・撫子さんが色々とトばしてます。(笑)

往年の西尾氏ファンなら、ノンストップで読みきれるほどの面白さです。


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では、これにて♪




P.S

次の読書感想文候補は、

・境界線上のホライゾン(I,Ⅱ)

・七姫物語

・丘ルトロジック

・リセットワールド

・赤鬼はもう泣かない

のどれかになります。


気長にお待ちいただければと思います。



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