前回のつづき~
講習が終わり、1番に講習室を飛び出した私。保育室のドアを開けようと、ドアのガラス越しに部屋の中を見ると…
預けられた1~2歳の子供たちみんなが、ドアを囲んで立ち、ガラス窓を見上げていたのだ。
私がソロ~ッとドアを開けたら保育の人が「みんなママたちのお勉強終わったみたいよ」と言った。
中に入ると、誰ひとりとしておもちゃも手に持たず、ただひたすら立っていた。
…前回の2回とも大泣きで、ベビーカーすら乗ってくれないくらい抱っこ抱っこの甘えん坊になってしまったというしょうちゃん。
…やんちゃで、しょっちゅう自分の美人ママの顔を目掛けて積木やボールを投げて命中させるせいちゃん。
…数週間前に熱けいれんで意識不明になり、救急車で搬送され、数日間入院していたさやちゃん。
…1歳になったばかりなのに楽しんごのモノマネができることちゃん。
他のベビちゃんもみんなみんな入って来た私の顔を見て「違う」という複雑な顔をしている。
そわそわしながら、次は自分のママが戻ってくるかなという期待と、自分は置いて行かれたんじゃないかという不安な顔…。
ママべったりの子にとって、この2時間がどれだけ長かったことだろう。
つぶらな目、キュッとつりあがった目、タレた目、パッチリ二重の目、どの子の目もキラキラ、キラキラ…。
私は胸がいっぱいになった。みんなママが大好き、かわいいかわいい。
そのけなげな姿に私は何と声をかけてよいのかわからず、
「みんなのママ、どんどん帰ってくるからね~。ようがんばった~!もうちょっとよー」
としか言えず、知らない子の頭まで撫でた。
みんなかわいいかわいい…みんな…みんな・・・
ウチのJJがいない。タレ目で下唇がブリンと出てる四角い顔したウチの子がいない。
部屋の奥を見渡すと…
一人の保育士さんに抱っこされて、泣きすぎでぐったりした子供…ウチのJJ
私が駆け寄ると、JJは「わーん」と泣き、私の首に絡み付くように飛び付いてきた。
涙と鼻水とヨダレでぐちゃぐちゃ、さらにおむつパンパンという、水分カラカラのJJにお茶を飲ませながら保育士さんと話した。
保育士さんによると、JJは2時間泣きっぱなしで…、(まだほとんど歩けないJJは)大きな部屋中をハイハイで私を探し回り、他の子と遊ぶこともなく、泣き続けていたらしい。途中、泣き疲れて寝たらしいが、すぐに起き、また泣いて今に至る、だったそうな。
私はJJひとりにかかりきってしまった保育士さんに礼を言い、戻ってきた他のママと子供の涙の再会を見ながら部屋を出た。
当分人に預けるのはよそうと思った。
が、帰りに次回開催の『絵本作り講座』の案内をもらってしまった。
決心は約2分で崩れた。