このブログを書こうと思ったきっかけは

最近、図書館でお金に関する?本を集めた棚

トピック本として平置きにされていた

『ぼくはお金を使わずに生きることにした』に出会ったからだ

 

図書館に並んだ背表紙の陳列だけでは

こういった本にはなかなか出会えるものではない

それが上の写真のように平置きにされていたのだ

(もちろん「お金の学校」は並んでいない。これはブログ用写真)

 

タイトル(縦書きのタイトルを改行分割しているのがいい)

と作家自身のプロフィール写真のインパクトから

まさかのジャケ借りをした

(無料だからそうおおげさでなくてもいいのですが‥)

もちろん立ち読みして読めるかどうかはチェック済み

 

たいてい図書館に赴くときは

読みたい本があり

該当の図書館のネットで蔵書検索をして所蔵を確かめてから行く

読みたい本はたいてい図書館にないものが多く

本は購入することの方が多いけれど

図書館にあれば借りることにしている

借りたい本めがけて行くのが第一の目的だとして

目的の本以外の系統の違う本との出会いというのは

図書館(本屋)の醍醐味であり副産物でもあるわけだ

この経験は

Amazonのアルゴリズムでは得られるものではない

なんといっても系統が違うからね

人間にはいろんな可能性があるのだよ

コンピューターAIより

私たちの脳の方がはるかに多くの情報をキャッチする

 

そしてこの本を最終へと読み進めていくうちに

本を返却する期限も近くなりつつあるとともに

何かこの本について書きたいなと思った

と同時に浮かび上がったのが

約半年前に既読の坂口恭平の『お金の学校』だった

巻頭の写真のように

この本と対になる双子のように頭の中に浮上してきたのだ

トートタロットでいうならば

アチュの「The Lovers」である

 

ブログのタイトルでは「VS」としているが

この二つの素晴らしい本を比べて優劣を戦わそうとか

そういう意図があるわけではない

どちらかというと全く逆の観点からだ

 

どちらのタイトルにも「お金」「Money」とあるように

お金に関する著者それぞれの生きたレポートが書かれているのだけど

坂口恭平はこの日本の社会では誰も教えてくれない

(日本は所謂良い大学に入り上場企業に永久就職したらいいという昭和の模範スタイルからまだまだ脱却できていない。国は税金を払い続ける雇用される側の人間、何の問題意識も持たずに消費し続ける國民を輩出したい)

お金を個人がどうやって雇われるかではなくて

彼の言葉でいうと個人が「経済」そのものとなって

どう創り出すのかということについて

そして

イギリスのマーク・ボイルは

お金を使わずに1年間生活するというという

お金は起点にしているけれどベクトルが全く違う

方向性と視点をもつこの本が

それでもお互いに対(つい)となっているということがいいたい

 

最近では「お金」が人間の幸福の全てであるという

資本主義経済の行き詰まりについて

(だからこそ戦争があとをたたないのかもしれない)

その変換期にあること

経済をいうその現場から(精神世界がいうのではなくて)

世界的にその警鐘を鳴らしているのが現状だ

そして世界のどの国にあっても物質経済のうえで

生活している限り「お金」とは

縁をきれない生活が土台にある

 

マーク・ボイルも金なし生活のなかで問題にしていたが

こうやってブログを書くために

ネット環境に繋ぐこと

コンピューターにログインすること

パソコンをもつこと一つ

電気代から機器代、プロバイダ

全部、カネがいる

 

主義主張、政治や信念、宗教

社会主義か民主主義であろうなかろうと

どの国も「金」がない国はない

「金」がないと生きることができないようだ

(電気ガス水道ない無人島で自給自足、紙も鉛筆もない‥)

 

 

お金とは何なのか?

そのことに関して

自分の人生に照らし合わせて

書いていること

そして二人に共通するのは

自分が経験したこと考えたことを

自分以外の万人の幸せのために書いているってこと

純粋に人のために書いていること

まさかに承認欲求や自分のためではないことだ

この根幹が二人に共通する

 

 

 

 

そうしてはからずも

二人に共通することに気づき驚いたのは

共通する世代である

 

坂口恭平さんは1978年熊本に生まれ

マーク・ボイルは1979年アイルランドに生まれる

 

一年しかかわらない同世代の男性だということだ

だた、本の上梓は10年くらいずれる

 

マークの本は2011年

坂口さんのは2020年

 

この10年近いズレはあるけれど

マークの試み、その視点を

坂口さんが先にもっていたというところでは

実際のところ大差ないかと思われる

 

共通の視点というのはマークの本に書かれている

金なし生活のためにゼロ円ハウス(トレーラーハウス)を拵えるということだ

 

建築科で学んでいた坂口恭平を世間に知らしめた出発点は

卒論用のフィードワークであった路上生活者の「ゼロ円ハウス」

これをもとに写真集を出版したのが2004年だ

 

 

 

 

 

このコンセプト「ゼロ円ハウス」に二人の共通点があるのだ

それでwikiによると

カナダ・バンフにて2007年にゼロ円ハウスを実際に建てたとある

 

マークがブリストル(イギリス南西部)で

このゼロ円生活をスタートさせたのは

国際無買デー(Buy Nothing Day)の翌日だ

こういう国際デイがあるのを全く自分は知らなかった

国際ヨガデイとか言っている場合ではない(ほぼ言ってないけど笑)

 

大量生産、大量消費の現代に警告を与える日

無買デーとあるようにこの日は何も買わない

消費、買い物するということ、ほんとうに必要なものなのか?

ということを考え直す日

「なくていいものは買わない日」というスローガンで

1992年カナダではじまったということだ

 

11月の感謝祭のあとの金曜日に

欧米では毎年開催されているようだ

感謝祭が終わったあとの金曜日は

この前もブラックフライデーと

アマゾンでも購買を促すような

セールが大々的にあったけれど

この時期からクリスマスにかけて

欧米では友人家族にプレゼントを買い求めることが

日本人が想像する以上だそうだ

ゆえにヒートアップするクリスマス商戦まえの

ブラックフライデーに警鐘をかねて(一息いれて)行われているということ

 

それにしても日本では聞いたことがない

調べると日本でも無買デージャパンという組織があって

フェイスブックで活動しているようです

 

 

 

 

坂口恭平を知ったのは自分はTwitterからなんだけど

この人何もんなん?と思ったくらいに

彼の可能性(世の中は肩書きという)はたくさんある

そして双極性障害を公表している

(この本のなかでは完治したと言っているが、本人も言うように現在の医学では完治することはない病気とされている)

大学では建築を学び、建築家でもあるし

作家(文筆家、たくさんの本をだしている)

絵も描く(とてもいい!)

(パステル画で最近は熊本の美術館で展覧会をしていた

わたしも彼に影響されてパステル画を描きたいと思うようになった)

音楽も作る

ギター片手に歌も歌うアーチストだ

そして無償で

wiki(坂口恭平のページ)にも承諾を得たらしいし

この本のプロフィールにも載せているように

自らの携帯番号を公表して24時間対応

自死に悩む人たちと対話して

自殺者をゼロにしようと本気で奮闘している

 

 

二冊の本については

また次のブログで書いていきたいと思う

書き出すとまた書いているうちに長くなりすぎて

それで途中で筆を折って埋没するっているのが

最近ありがちなので

今日はこれでさくっときりあげます

 

人物を知るのにもし興味のある方は

宮台真司さんとの対談は少し聞きにくいところもあるし

なかなかきわどいどころも満載だけど

他の人では共感したことがない部分で共感するところが

この人にはあって自分にとってはとても興味深い人物です

もしお時間ある人はどうぞ〜(90分くらい)

 

 

 

坂口さんのパステル画の展覧会が

地元の熊本市現代美術館であったときに

それまで親交があっても実際にこのときまで対面したことはなかったという

千葉雅也氏との対談

これもなかなかいいですよ〜

 

 

 

 

 

あとフリーエコノミストのマークと

坂口さんの本繋がりの共通点は

影響を受けた本で一緒だったのを見逃さなかったです!

 

それは19世紀アメリカのヘンリー・ソローの『森の生活』

森の中で自然とともに自給自足の生活をすること(約2年)

そのことに関して「思索する」「文章を書く」

本にするということの先駆者なのか!

 

岩波文庫で出ているみたいです

岩波ならありそうですよね

これも図書館で借りよう!!

 

 

 

 

 

思わず目に入った上半身全裸のマーク

腕立て伏せを100回だったかを毎日のルーティンにしている

ジムに行かなくなって金なし生活で

自重のトレーニングでマッチョな著者

確かにジムに行かずとも体を鍛えることはできる

 

写真の左手はドラム缶による自作のロケットストーブ

(本の中でロケットストーブの作り方が紹介されているし、これは

最近日本でもワークショップとかあるのを知っている)

 

お茶の時間として本の中の写真を表紙にしたのか?

これは日本版だけだと思う(Amazonで調べた)

私のようにこの写真でひっかかるおばはん読者がいるもんな

 

トレーラーハウスを無料で譲り受けて

トイレは外に作る

シャワーは水

トレーラーハウスを置く場所は(必ず賃料がかかるので)

以前から知っていて

農場を手伝いすることで広大な農場に無料で置かせてもらう

ナチュラルな石鹸も自分でつくるし

実は化粧品会社の陰謀で油分をとる石鹸でそのあと

保湿剤を塗らないといけない!ということにマークは気づく

 

長年ビーガンでもある彼だからこそということもあるだろうけれど

石鹸で体を洗わないということ

必ず特に女性に不潔だと嫌な顔をされるらしい

それで実際に脇を匂わせるらしいが

全く無臭であるらしい