特命にて
恩田『わかりました、トラックから指紋も検出されました』
右京『そうでしたか』
米沢『こちらも驚愕の事実が判明いたしました』
右京『やはりただの事件ではなかったようですね~』
恩田『わかりました、トラックから指紋も検出されました』
右京『そうでしたか』
米沢『こちらも驚愕の事実が判明いたしました』
右京『やはりただの事件ではなかったようですね~』
東都銀行台場支店にて
右京『原田さんの定期預金を担当していた有田さんですね?』
有田『ええ…私に何かご用ですか?』
右京『今回の3億6千万円の件について一つよろしいでしょうか』
有田『ああ、私も定期の解約には最後まで反対していたんですけどね…残念です』
恩田『ところであなた、原田さんの家には伺ったことあります?』
有田『ええ、玄関先だけでしたけどね』
右京『今度の事件をあなたはどう思いますか?』
有田『なんで私が…』
右京『参考までにぜひお聞きしたいのですが』
有田『僕が言うのもなんですけど、あの家族はバラバラでしたからね…娘さんたちを調べたらいいんじゃないですか』
右京『なるほど、しかし家の中に出入りできる人間がトラックで運び出したりしますかね~それこそ武蔵さんの外出中にでも掘り返せば済む話です』
有田『私は聞かれたから答えてるだけですよ』
右京『ええ、そうでした。僕には内部に出入りできない人間、それでいて内部情報を知っていた人間。そのように思えるのですが』
恩田『誰か心当たりありませんか?』
有田『…知りませんよ』
恩田『参考までに10月12日の深夜から5時ころまでどちらにいました?』
有田『私を疑っているんですか?』
右京『形式的な質問です、関係者皆さんにお伺いしています』
有田『もちろん自宅で寝ていましたよ、妻と別れて独り暮らしなので証明してくれる人はいませんよ』
右京『そうですか、では失礼します』
右京『原田さんの定期預金を担当していた有田さんですね?』
有田『ええ…私に何かご用ですか?』
右京『今回の3億6千万円の件について一つよろしいでしょうか』
有田『ああ、私も定期の解約には最後まで反対していたんですけどね…残念です』
恩田『ところであなた、原田さんの家には伺ったことあります?』
有田『ええ、玄関先だけでしたけどね』
右京『今度の事件をあなたはどう思いますか?』
有田『なんで私が…』
右京『参考までにぜひお聞きしたいのですが』
有田『僕が言うのもなんですけど、あの家族はバラバラでしたからね…娘さんたちを調べたらいいんじゃないですか』
右京『なるほど、しかし家の中に出入りできる人間がトラックで運び出したりしますかね~それこそ武蔵さんの外出中にでも掘り返せば済む話です』
有田『私は聞かれたから答えてるだけですよ』
右京『ええ、そうでした。僕には内部に出入りできない人間、それでいて内部情報を知っていた人間。そのように思えるのですが』
恩田『誰か心当たりありませんか?』
有田『…知りませんよ』
恩田『参考までに10月12日の深夜から5時ころまでどちらにいました?』
有田『私を疑っているんですか?』
右京『形式的な質問です、関係者皆さんにお伺いしています』
有田『もちろん自宅で寝ていましたよ、妻と別れて独り暮らしなので証明してくれる人はいませんよ』
右京『そうですか、では失礼します』
外に出る二人
恩田『怪しいですね、でもこれで動き出しますか?』
右京『必ず何らかの動きはあるはずですよ』
恩田『怪しいですね、でもこれで動き出しますか?』
右京『必ず何らかの動きはあるはずですよ』
その日の夜
有田の自宅を訪れた右京
有田『まだ何か?』
右京『今日は早退されたそうですが、どこか具合でも?』
有田『気分が悪いんですよ、だから帰ってください』
右京『1分だけよろしいですか?実は昼間重要なことを話し忘れていました。現金を運び出す際に使用されたトラックが特定されたんですよ』
有田『…』
右京『そのトラックはまだ修理されておらず原田邸の外壁の擦った跡と一致していますのでまず間違いありません。さらに運転席からはあなたの指紋も検出されたんですよ。これをどう理解っすればいいのかと悩んでいました。どうか明確なお答えをお聞かせもらえませんか?そうしないと僕は今夜眠れそうにありません』
有田『そんなの以前そのトラックを使ったことがあるからですよ』
右京『どこででしょう』
有田『ホームセンターですよ!大型の家具を買ったときに利用したんですよ!』
右京『なるほど、すっきりしました。しかしそうなると疑問がひとつ。なぜトラックがホームセンターのものだとあなたは知っているのでしょう』
有田『…新聞で読んだからですよ…』
右京『いいえ、その事実は最近まで判明していませんでした。ましてマスコミなどに公開などされていません』
有田『じゃ、刑事さんが言ったんでしょ…』
右京『それもありません、僕が言ったのはトラックが特定されたことと、指紋が検出されたことだけですよ』
有田『他に証拠はあるのか?それに現金はどこにあるっていうんだ?』
右京『あなたの靴をすべて調べれば必ず原田邸の庭の土が検出されるはずです。もっとも自宅の玄関先しか入っていないというあなたの言葉を信用すればの話ですが』
有田『庭に行ったことあったかもせませんね~』
右京『では、現金を見つけ出しましょうか。あなたが早退したということは現金をどうにかしようとしたからでしょう。しかし現金を隠せたとしても、重量も体積もある空の容器はそう簡単には隠せません。まだどこかにあるはずですよ』
有田『…日をあらためて令状を持ってきてくださいよ』
そこにやってきた恩田『家宅捜索令状です。まだ逃げるつもり?』
有田『…なんで…俺につながる証拠なんてなかったはずなのに』
右京『完全犯罪などこの世には存在しませんよ。人間がやる以上必ず痕跡は残るものですよ』
有田『まだ何か?』
右京『今日は早退されたそうですが、どこか具合でも?』
有田『気分が悪いんですよ、だから帰ってください』
右京『1分だけよろしいですか?実は昼間重要なことを話し忘れていました。現金を運び出す際に使用されたトラックが特定されたんですよ』
有田『…』
右京『そのトラックはまだ修理されておらず原田邸の外壁の擦った跡と一致していますのでまず間違いありません。さらに運転席からはあなたの指紋も検出されたんですよ。これをどう理解っすればいいのかと悩んでいました。どうか明確なお答えをお聞かせもらえませんか?そうしないと僕は今夜眠れそうにありません』
有田『そんなの以前そのトラックを使ったことがあるからですよ』
右京『どこででしょう』
有田『ホームセンターですよ!大型の家具を買ったときに利用したんですよ!』
右京『なるほど、すっきりしました。しかしそうなると疑問がひとつ。なぜトラックがホームセンターのものだとあなたは知っているのでしょう』
有田『…新聞で読んだからですよ…』
右京『いいえ、その事実は最近まで判明していませんでした。ましてマスコミなどに公開などされていません』
有田『じゃ、刑事さんが言ったんでしょ…』
右京『それもありません、僕が言ったのはトラックが特定されたことと、指紋が検出されたことだけですよ』
有田『他に証拠はあるのか?それに現金はどこにあるっていうんだ?』
右京『あなたの靴をすべて調べれば必ず原田邸の庭の土が検出されるはずです。もっとも自宅の玄関先しか入っていないというあなたの言葉を信用すればの話ですが』
有田『庭に行ったことあったかもせませんね~』
右京『では、現金を見つけ出しましょうか。あなたが早退したということは現金をどうにかしようとしたからでしょう。しかし現金を隠せたとしても、重量も体積もある空の容器はそう簡単には隠せません。まだどこかにあるはずですよ』
有田『…日をあらためて令状を持ってきてくださいよ』
そこにやってきた恩田『家宅捜索令状です。まだ逃げるつもり?』
有田『…なんで…俺につながる証拠なんてなかったはずなのに』
右京『完全犯罪などこの世には存在しませんよ。人間がやる以上必ず痕跡は残るものですよ』
原田邸にて
弥生『犯人が見つかったんですか』
葉子『じゃあ、遺産相続できるのね!』
弁護士の上田『ええ、犯人が逮捕されましたので遺言書を読みあげます』
長子『なんで刑事さんたちもいるんですか?』
右京『どうかお気になさらずに』
上田『次のものにすべての遺産を相続させる、名倉文子』
葉子『なによこれ!誰なのよこの女』
上田『原田武蔵氏のお子さんです。20年前に奥様が亡くなられたあと、しばらくして名倉さつきさんとの間に生まれたお嬢さんです』
弥生『父に愛人がいたのは知ってますけど…なんでその人だけなんです?』
上田『武蔵氏が体調を崩されてからはあなたがたは見舞いにも、看病にもこられなかった。現金が盗み出されるまでは文子さんがたった一人で世話をされていたんですよ。しかし盗まれたのがわかったので騒動に巻き込まれないように武蔵氏は彼女を母親のもとに帰したんです』
長子『そんなの認められないわ!』
葉子『そうよ!なんで全部持ってかれなきゃいけないのよ!』
右京『しかし、遺言というのは絶対的ですよ』
弥生『でも、待ってください、仮にその人に遺産の大半が言ったとしても遺留分があるはずですよね』
上田『ええ』
右京『おっしゃる通りです。少なく見積もっても1億は皆さんの手に渡るはずです』
長子『しょうがないわね』
弥生『…』
葉子『まあ少しでももらえるだけましか』
右京『ただし、あなたがたが武蔵氏の死に関与していない場合に限ります。そうですよね上田さん?』
上田『ええ、たとえ法定相続分でも当人への犯罪に関与していた場合は無効です』
弥生『私たちが何をやったというんです?』
右京『実は、武蔵さんが生前行きつけだった美容室から文子さんに連絡があったんです。武蔵さんはマフラーを忘れていたそうです。文子さんが預かったまま武蔵氏は亡くなってしまったため手元に残されました。このマフラーから武蔵さんの髪の毛が検出されました』
葉子『美容院なんだから当り前じゃない』
右京『ええ、ただの髪の毛ならば問題ないのですが、念のため調べてみました。米沢さんお願いします』
米沢『この髪の毛からはヒ素が検出されました。それも人為的に投与された可能性が極めて高い』
弥生『…』
右京『しかし死因は心不全でしたね。そこで検死を担当した武蔵氏のかかりつけの医師が白状しました。すべてあなたたちの指示だったと』
長子『そんなのでたらめよ!』
米沢『開業の資金欲しさに虚偽の死因を書いたと認めたんですよ。まあ調べなおせばそれはいずれわかることです』
弥生『…』
右京『どちらにしても、あなたがたに遺産を相続する権利などなかったのですよ』
米沢『まさに天網恢恢疎にして漏らさずですな』
そこに捜査1課が登場
弥生『犯人が見つかったんですか』
葉子『じゃあ、遺産相続できるのね!』
弁護士の上田『ええ、犯人が逮捕されましたので遺言書を読みあげます』
長子『なんで刑事さんたちもいるんですか?』
右京『どうかお気になさらずに』
上田『次のものにすべての遺産を相続させる、名倉文子』
葉子『なによこれ!誰なのよこの女』
上田『原田武蔵氏のお子さんです。20年前に奥様が亡くなられたあと、しばらくして名倉さつきさんとの間に生まれたお嬢さんです』
弥生『父に愛人がいたのは知ってますけど…なんでその人だけなんです?』
上田『武蔵氏が体調を崩されてからはあなたがたは見舞いにも、看病にもこられなかった。現金が盗み出されるまでは文子さんがたった一人で世話をされていたんですよ。しかし盗まれたのがわかったので騒動に巻き込まれないように武蔵氏は彼女を母親のもとに帰したんです』
長子『そんなの認められないわ!』
葉子『そうよ!なんで全部持ってかれなきゃいけないのよ!』
右京『しかし、遺言というのは絶対的ですよ』
弥生『でも、待ってください、仮にその人に遺産の大半が言ったとしても遺留分があるはずですよね』
上田『ええ』
右京『おっしゃる通りです。少なく見積もっても1億は皆さんの手に渡るはずです』
長子『しょうがないわね』
弥生『…』
葉子『まあ少しでももらえるだけましか』
右京『ただし、あなたがたが武蔵氏の死に関与していない場合に限ります。そうですよね上田さん?』
上田『ええ、たとえ法定相続分でも当人への犯罪に関与していた場合は無効です』
弥生『私たちが何をやったというんです?』
右京『実は、武蔵さんが生前行きつけだった美容室から文子さんに連絡があったんです。武蔵さんはマフラーを忘れていたそうです。文子さんが預かったまま武蔵氏は亡くなってしまったため手元に残されました。このマフラーから武蔵さんの髪の毛が検出されました』
葉子『美容院なんだから当り前じゃない』
右京『ええ、ただの髪の毛ならば問題ないのですが、念のため調べてみました。米沢さんお願いします』
米沢『この髪の毛からはヒ素が検出されました。それも人為的に投与された可能性が極めて高い』
弥生『…』
右京『しかし死因は心不全でしたね。そこで検死を担当した武蔵氏のかかりつけの医師が白状しました。すべてあなたたちの指示だったと』
長子『そんなのでたらめよ!』
米沢『開業の資金欲しさに虚偽の死因を書いたと認めたんですよ。まあ調べなおせばそれはいずれわかることです』
弥生『…』
右京『どちらにしても、あなたがたに遺産を相続する権利などなかったのですよ』
米沢『まさに天網恢恢疎にして漏らさずですな』
そこに捜査1課が登場
伊丹『3人とも署まで御同行願います』
三浦『そのマフラーと髪の毛もこちらで預かりますよ』
特命にて
角田『結局現金は銀行の貸金庫から、容器は有田の車の中から見つかったのか』
右京『ええ、多すぎる現金は悲劇を生むようですね~』
角田『俺らはそんな心配なくてよかったな!』
右京『そのようですね~』
そこに現れた恩田『おかげ無事解決できました、ありがとうございます』
右京『なによりです』
その後、そこに亀山登場
亀山『ただ今戻りました!課長!これおみやげ』
角田『おう、サンキュー』
亀山『右京さんにはこれ、最高級茶葉セット』
右京『おやおや』
亀山『は、買えなかったのでその香りを楽しむセットです』
右京『ありがたく頂戴します』
杉下右京は紅茶風の香りを楽しんだ。
終わり
亀山『ただ今戻りました!課長!これおみやげ』
角田『おう、サンキュー』
亀山『右京さんにはこれ、最高級茶葉セット』
右京『おやおや』
亀山『は、買えなかったのでその香りを楽しむセットです』
右京『ありがたく頂戴します』
杉下右京は紅茶風の香りを楽しんだ。
終わり