吉田巡査『害者の氏名は石井義彦(52)、スーパーイチョウの店長をしていました。え~こちらに倒れていました。おとといの午後11時頃に【男性が刺されている】と通報があり、同11時15分に自分が遺体を発見致しました』
右京『なるほど、通報した人物は名乗り出なかったのですか?』
吉田『え~匿名でしたね』
亀山『それで、目撃情報というのは?』
吉田『近所に住む内村トミさん(70)が犬の散歩中に茶髪の男が逃げ去るのを見ていました』
亀山『他に特徴はなかったんですか?』
吉田『人物を特定できるような特徴はこれといってありませんでした』
右京『被害者と最近トラブルのあった人物で、かつ特徴の一致する人物が先日の万引き犯だったということだけのようですね~』
伊丹『謹慎中の亀山~てめー何やってんだよ~』
亀山『ただの散歩だ!文句あるか?』
三浦『警部殿~まずいんじゃないんですか?』
右京『彼は捜査に参加していませんから問題ないと思いますよ。僕の運転手をお願いしているだけですからね~』
亀山『ところで万引き犯の身元は分かったのかよ』
芹沢『今、先輩の似顔絵を下に近所の聞き込みが終わって、確認しているとこですよ』
伊丹『一般人にペラペラしゃべってんじゃねーよ、ばか!』
芹沢『叩くこと無いじゃないですか~』
右京『スーパーの防犯カメラは調べましたか?』
伊丹『言われなくても真っ先に調べましたよ、でも不鮮明なものばかりで役に立ちませんよ』
右京『万引き犯や強盗犯は必ず下見に来ます、数日前までさかのぼれば見つかると思いますがね~』
三浦『しかし、そいつの顔を知ってるのは店長が死んだ今、お前しかいないな』
亀山『残念だな~謹慎中だから捜査協力できませんね~行きましょうか?右京さん』
右京『ええ、ビデオ確認に行きましょうか』
伊丹『ちっ』
芹沢『僕らも付いていきましょうか?』
伊丹『ばか!行くぞ!あいつらより先に見つけてやる!』
店長代理の谷『刑事さん、早く犯人を捕まえてくださいよ』
右京『もちろんそのつもりです』
谷『あっ北島さん。こちら刑事さんです』
北島『警備担当の北島です』
右京『警視庁特命係の杉下と申します』
亀山『同じく特・・・いえ亀山です』
北島『私の休憩中に万引き事件が起きてしまったのが残念で仕方ありません、石井さんが亡くなったのは私のせいかもしれません』
右京『自分を責めても仕方ありませんよ。ところで防犯カメラの映像を見せて頂きたいのでが』
北島『こちらです。しかし問題の人物は鮮明に映っていないと別の刑事さんが言ってましたが』
亀山『俺らが見たいのは数日前からの映像なんです』
右京『ご協力お願いします』
谷『少々お待ちください、準備します』
亀山『映ってませんね・・・下見に来なかったのか、もっと前に来たんですかね』
右京『もう少しさかのぼってみてみましょう』
北島『刑事さん、こいつじゃないですか?』
亀山『黒髪ですね・・・あっ確かにこいつですよ!』
右京『すぐに米沢さんに映像解析してもらいましょう』
米沢『杉下警部、ビンゴです。映像の人物に前があり身元が割れました。名前は上野一樹(27)、2年前に傷害で逮捕、起訴されていました』
右京『ありがとうございます。捜査本部に報告してください』
米沢『了解しました』
亀山『こいつか・・・』
右京『疑問が2つ』
亀山『え?』
右京『第一に、上野にはやはり石井さんを恨む理由がありません、仮にあったとしても殺害にまで至るというのはどうかと思います。第二に・・・あの人の言葉です』
内村『まだ上野の身柄は確保できたないのか』
中園『はい、まずは重要参考人として任意で事情を聞こうと上野の自宅に出向いたのですが・・・事件以来帰った来た様子はなかったようです』
内村『すぐに確保して、証拠を見つけろ。そして特命係もこれで終わりだ』
中園『ただちに』
亀山『いまだに上野が見つからないようですね・・・伊丹のやろー何捜査してんだか』
右京『見つからないところに逃げているのか、あるいは見つからないように隠されているとは考えられませんか?』
亀山『どういう意味です?』
右京『このまま上野の居所がつかめないとなると、捜査本部の上野への疑いはさらに濃くなり、真犯人は安全圏にいられます』
亀山『でも、一体誰が?』
右京『気になるの人物が一人います。僕の予想が確かならば上野は非常に危険な状態かもしれません』
亀山『さっそく行きましょう!』
右京『君は謹慎中ですよ。これ以上の迅速な捜査は難しいと思います。彼らに協力を仰ぎ、一刻も早く上野を確保するんです!』