北半球一周の旅 2002年 1年間 回想記 -10ページ目

北半球一周の旅 2002年 1年間 回想記

1年間をかけて、北半球の主要な国、都市、世界遺産などの旅をした体験を赤裸々に綴る回想記。

 ニューオーリンズでは毎日外食を楽しみにしていた。
アメリカを旅して日本に帰ってきた人から必ず聞くのが、アメリカの食事に対しての愚痴だった。俺達もこの旅で一ヵ月半ぐらいアメリカを旅したが、確かに食事に関しては決して日本人の口に合わないというか、うまい食べ物がないなというのが実感ではある。
ニューヨークやロスアンゼルスなどで高級なレストランなどに行けばそれ相当の食事にありつけるのだろうが、俺達の旅で贅沢はできない。
しかしニューオーリンズでは大して大金を払わなくても、おいしい料理が食べられた。

 ジャンバラヤ(jambalaya)はルイジアナ風の炊き込みご飯で、その起源はスペイン料理パエリアにあるのではないかといわれている。米と野菜、肉がメインで燻製ソーセージ・アンドゥイエ (Andouille)などが使われる。
この料理は日本人の口にとても合うと思う。

 あと初めて食べたのがナマズ(Catfish)のフライだ。日本でもナマズを食べさせる店は結構あるのだろうが、それまでに食べる機会が無かった。正直あんまり期待してなかった。
これが予想に反してかなりいけた。ビールのつまみに最高だった。以前ロンドンで食べたフィシュ・アンド・チップス(イギリスを代表する料理のひとつ)よりもはるかにうまかった。

 ニューオーリンズにはまだまだおいしそうな料理がたくさんあるが、俺達は予算と日程の関係で全部を食べ尽くす事はできなかった。

 基本的にアメリカ旅行中においしいものを食べたくなったら、日本人は中華料理店を探すと言う人が多かった。俺達も他のアメリカの都市では例外ではなかった。でもニューオーリンズ滞在中に中華料理店を探すという事は一度も無かった。
 子供の頃生き物を捕まえるのが大好きだった。夏になるとカブトムシやクワガタ捕りに熱中した。ときには幼虫探しもしていた。
夏休みになって田舎のほうに遊びに行ったりすると、海や川でも生き物捕りに精を出した。中でもよく捕まえたのがザリガニだ。どこに行っても大抵の川や水田地帯にいたので、網や手で捕まえたり、糸にスルメを縛り付けて釣ったりした。

 その当時俺が捕まえていたザリガニの正式名称はアメリカザリガニだ。日本固有種のザリガニはニホンザリガニあるいはヤマトザリガニとも呼ばれる。現在は北海道、青森県、岩手県、秋田県に少数が分布するのみだ。

 実は小学校低学年の頃に一度だけアメリカザリガニを食べたことがあった。
親戚のおじさんの家に遊びに行って、バケツ一杯分のザリガニを捕まえた。おじさんがこのザリガニを鍋で茹でてマヨネーズをつけて食べさせてくれた。小さい頃の事で味はよく覚えていないが、俺は結構普通に食べられた。俺の両親は気味悪がって食べなかったが。

 日本に生息するアメリカザリガニは1927年にウシガエルの餌用として、アメリカから神奈川県の鎌倉に移入された。その後日本各地に分布を拡げた。

 ニューオーリンズは世界で一番ザリガニ料理が有名な都市だ。世界のザリガニの95%がルイジアナ州で消費されているといわれている。
日本人にはザリガニを食べるのに抵抗があるかもしれないが、せっかくザリガニ料理の本場に来たのだから食べないわけにはいかない。
俺とK君が選んだのはクロウフィッシュ・エトウフェ(Crawfish Etouffe)だ。ザリガニを蒸してトマトスパイスで煮込んだシチューで、蒸したルイジアナ米にかけて食べる。この料理がなかなかいけた。メキシコでも何度か米を食べる機会があったが、あまり洗練された味ではなかった。しかしこの料理はザリガニを食べている事を忘れさせるぐらい食べやすかったし、米料理にはうるさい日本人の口にもよく合うのではないかと思う。
 ニューオーリンズの食べ物でとても楽しみにしていたのが牡蛎(かき)だ。
日本で旅行先の下調べをするまで、ニューオーリンズで牡蛎が食べられるなんて全く知らなかった。日本以外でも牡蛎を食べる習慣があるのは知ってたが、それまで日本以外では食べた事がなかった。
 
 ニューオーリンズに着いた日の午後にさっそくフレンチクオーターにあるシーフードレストランに向かった。ランチタイムを過ぎるとハッピーアワーで生牡蠣が半額で食べられる。
日本では生牡蠣と言えばポン酢や醤油で食べていたので、正直オイスターバーでレモンとホースラディッシュ(西洋わさび)、ケチャップで食べるのには最初ちょっと抵抗があった。でもいざ食べ始めるとこれが絶品だった。俺とK君はビールを飲みながら、二人とも1ダースの生牡蠣をペロッと平らげてしまった。予想以上にうまかったので延べ一週間の滞在中、計3回オイスターバーに通った。火を加えた牡蛎料理もあるのだが生牡蠣しか食べなかった。