北半球一周の旅 ・ メキシコ・グアダラハラ・観光・後半 | 北半球一周の旅 2002年 1年間 回想記

北半球一周の旅 2002年 1年間 回想記

1年間をかけて、北半球の主要な国、都市、世界遺産などの旅をした体験を赤裸々に綴る回想記。

 グアダラハラ滞在二日目。宿にほど近い建造物オスピシオ・カバーニャスへ出向く。ここはスペイン語圏アメリカで最も歴史が古く、規模の大きい総合病院であり、1977年世界文化遺産に登録された。
この建物の中には巨匠ホセ・クレメンテ・オロスコの手による50以上のフレスコ画や天井画廊がある。素晴らしい建物の外観やオロスコの作品群の数々に強く心を打たれる。その後ハリスコ州の先住民遺跡からの出土品などがあるグアダラハラ地方博物館を見学。

 リベルタ市場の中にある食堂で夕食をとったあとは、そのすぐ近くにあるマリアッチ広場でマリアッチ(メキシコ大衆音楽を奏でる楽団、ハリスコ州に伝わる大衆的な音楽および踊り)の生演奏を堪能。

 実はこの前日の晩からちょっと気になっていた事があった。一番安い部屋に泊まっていて、2段ベッドが2つあるので、この部屋は4人部屋なのだ。そして前日俺達がチェックインした後に白人男性が一人、俺達の部屋に入ってきていた。夜に部屋に戻ったときには、彼はすでに2段ベッドの上で寝ていたので、挨拶するタイミングを逃してしまった。俺達は夜11時過ぎまでビールを飲みながら日本語で雑談をしていた。逆の立場だったらあまり居心地がいいものではないという事も想像がついた。

 この晩俺はホテルの部屋で、思いきって白人男性に英語で話しかけた。前日は勝手に気難しい奴じゃないかと先入観を持っていたが、話してみると気さくで感じのいい男性だった。名前はトニー、イングランド出身で当時40歳代前半。すでに旅を始めて数ヶ月が経つらしい。3人でビールで乾杯すると一気に場は和んだ。
このときに俺は貧乏旅行のコツというか、楽しむ方法をつかんだ気がした。日本人同士であれば初対面でも同じ宿であれば大抵会話するが、日本人以外だとちょっと躊躇してしまう。その結果宿の部屋で、妙な緊張感が生まれてしまう。でも勇気を持って話しかければ人種や国籍に関係なく、すぐに親しくなれる事が分かった。その後の旅にとっての貴重な収穫だった。