北半球一周の旅 ・ バハ・カリフォルニア大移動 | 北半球一周の旅 2002年 1年間 回想記

北半球一周の旅 2002年 1年間 回想記

1年間をかけて、北半球の主要な国、都市、世界遺産などの旅をした体験を赤裸々に綴る回想記。

 昼食後、ティファナの宿をあとにした俺達は、ラパスへの移動のためにバスターミナルに向かう。
特に乗り場が決まってるわけではなく、バスが何ヶ所かに横付けされるたびに、スペイン語の放送で案内がある。バスの出発時間は分かっているのだが、言葉が理解できないので、ラパス行きのバスにちゃんと乗れるのか不安になってくる。待合室で周りの乗客に尋ねても、英語は通じない。バスが横付けされるたびにラパス、ラパスと聞いて回る。その甲斐あって、何とかラパス行きのバスに乗り込むことができた。ここからラパスまで22時間の長旅が待っている。

 ティファナからラパスにバスで移動するエリアは、バハ・カリフォルニアとよばれる砂漠地帯で、世界最長の半島である。
ティファナを出発したバスは、まだ陽が明るい数時間後には、砂漠地帯に入った。とにかくどこを見渡しても砂漠しか見えず、高さ数メートルにもなる巨大なサボテンが、ひたすら自生しているのみだ。
道もひたすらほぼ真っ直ぐで、当然信号もないので、バスは停止せずに同じ速度で走り続ける。壮大な景観とはいえ、ほとんど景色が変わらないので、一時間も車窓から眺めていると飽きてくる。前日は騒音であまり熟睡できなかったので、いつのまにか眠りに落ちていた。

 夜の9時頃だろうか、目が覚めてバスの中から夜空を見つめると自分の目を疑った。砂漠の中だから、自分の乗っているバス以外は全く灯り(あかり)がない。自分が見ている夜空には、今まで見たことも無いほどの数の星が、いままで見たことも無いほどの光を放ってきらめいている。まるでプラネタリウムの中にいるのではないかと思うほどの錯覚に陥る。
真っ暗な砂漠の中で見上げる星空はとても神秘的で、ずっと見ていても飽きることが無かった。