以前もどこかで書いたと思うのですが、今あらためてこの話を書いてみたいと思いました。


みなさんは振り子の原理というのをご存知でしょうか?


振り子というのは、真ん中を中心にして、左右に同じだけ振れます。左に大きく振れれば、その反動でそれと同じだけ右に振れます。小さくしか振れなければ、反対方向にも小さくしか振れません。


この原理や法則は、わたしたち人間やわたしたちの社会でもある程度適用されるそうです。


一例を挙げてみましょう。


ある人が、事業をしていましたが、経営に行き詰まり会社が倒産して、1億の借金を背負ってしまったとします。振り子でいえば、左がマイナスだとすると、左に1億円分振れてしまったわけです。


そこで、この人は、その借金を返済しなくてはいけないため、新たに事業を始め、必死に頑張ってその1億の借金を完済したとします。振り子でいえば、左から真ん中に戻ってきたわけですね。


そうすると、ふつうはどうなるか。


この人は、理由や目的はどうであれ、1億円を稼ぎ出したわけです。稼がなければ返済できないのですから。


そうなると、人間は「借金返済できたからこれでいいや」とは思わないはずです。


1億を稼ぎ出したその勢いと自信、経験、ノウハウを活かして、この人はさらに今度はプラスに1億稼ぎ出す(右に振り子を振る)ことは可能だと思います。


これが、100万の借金をした人が、その100万を返済して、さらに1億稼げるかというと、もちろんやってみないとわかりませんが、稼ぎ出せる根拠がありません。


逆もあるでしょう。


売上規模が数百億の一部上場などの大企業が倒産したときの負債額はやはり数百億ですが、売上が月50万くらいの個人商店が、数億の負債を抱えて倒産することはないはずです。


個人でも億単位の多額の借金を抱えて自己破産するのは高額所得者、いわゆるお金持ちです。ふつうで考えると、お金持ちは破産などするわけがなく、破産するのは貧乏な人と思われがちですが、破産というのは収入と支出のバランスが崩れたときに起きるので、もともと収入が少ないために破産するというものではありません。


お金に限らず人間でもこういうケースがあると思います。


たとえば、謹厳実直で真面目ひと筋の人が、遊びを覚えた途端にそれまでのことを取り返すかのように狂ったように遊びにはまって身を滅ぼしたり、逆に、悪さばかりしていた人があるきかっけで更正して、悪さをやめるだけではなく、普通の人でもやらないような人助けや世直しを始めたりするケースがあります。


1日100本くらいたばこを吸っていたヘビースモーカーが、あるときを機にたばこをやめて、単にやめただけではなく今度は逆に禁煙や嫌煙運動のリーダーになったという話も聞いたことがあります。


今回の大震災の前の状態をゼロ=フラットな状態だとすれば、壊滅的な打撃を受けた被災地や被災地の方々は大きなマイナスとなってしまいました。ほんとにたいへんだと思います。


そこから立ち直るのは容易なことではないでしょう。しかし、もし、不屈の精神でこの大きなマイナスを震災前のゼロの状態まで戻すことができたら、おそらくその町やその人たちは振り子の原理により大きなプラスに転じることができるはずです。


わたしはこの振り子の原理を信じたいと思います。




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