76.マテオ ゴフリラ― 1700年 F字孔の巻 | ヴァイオリン製作家 大久保 治のブログ

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自作弦楽器製作について、楽器、工房での仕事中心に書いています。

 

 ゴフリラ― モデルも 表板の厚みが全体に4ミリになったので、 F字のテンプレートを作りました。

 

 

 いつものように 最初に目玉を開けてしまいます。次に細長いのこぎりでその目玉の間を切って行きます。

 

 

 テンプレートにピッタリに開けても 実器を正面から撮った写真と同じになるだけなので 斜めの隆起に当てていますので F字孔の幅はまだまだ狭いので 資料に書いてある寸法まで広げます。そうしないと とてもではないですが 6ミリの魂柱は入りません。 この時点ではまだ刻み目も入れてませんが 一応 形としては出来あがった所です。

 

 

 はい 完成です。 再び裏側を削り、目標の厚さまで仕上げたら 刻み目を入れてF字が完成しました。

 

 

 今回のこの表板ですが、 私がヴァイオリンを製作してきて 一番削りずらい板でした(汗)。固くて刃が入りずらい、綺麗に切れない材で非常に苦労しました。 どんな音になるか? 完成が待ち遠しいです。怖い気もしますが…(汗)