ヴァイオリン製作家 大久保 治のブログ

ヴァイオリン製作家 大久保 治のブログ

自作弦楽器製作について、楽器、工房での仕事中心に書いています。

 

1月6日に転入届を東京新宿区に出しました。 

埼玉県所沢市に居を構えてたのが 1999年でしたので 26年間の所沢市民から久しぶりに引っ越しをしました。

 

理由はいろいろで かなり悩んで 一番それが良いのかな? と・・・。 個人的に今まで24回引越しをしてきましたが、今回がダントツで大変だった!(泣) 1回では終わらず 2回 2トンロングと言う事に! 期間も金額も倍! 所沢はボロイが広かったので 生活するのに 余裕があった。ちなみに工房は20畳くらいあったのだが、 ここ新居の作業スペースはなんと4畳もない!(3,8畳ほど) そこに20畳にあった物を持ち込もうと言うのだから どれだけ物を処分したか!! 後日その時の話は書きますけど。

 

いやあしかし これだけ生活が激変することなどなかなか無いと思います。 部屋から歌舞伎町タワーや写真のコクーンビルなんかが見えます。 毎日散歩コースは 高島屋、伊勢丹など エンゲル係数爆上がりのエリアになっちゃってます(涙)。

ああ、所沢は住みやすくて 良い所だよなあ~!だから26年間も住んでたんですよね~!

 

 

 都庁も近い。そう新生活で欠かせないのが電気製品、ビックやヨドバシが幅を利かせているエリアです。 こちらに来て まず驚くのが 外国人の多さです! え?ここ日本なの? ってくらい 近所を歩いていても 外国語しか聞こえない(まじで)

で、ビックカメラの店員のほぼ8割くらいかなあ? 外国人です。 で、コンビニやスーパーの店員さん ほぼ全員外国人です。

 

中国人や韓国人が多いと思うかも知れませんが、 東南アジアと中東の方らしき人種がものすごく多い。近い将来 地方都市でもこうなるはずです。

 

 

 さて肝心の工房内ですが、最初人が立って一人やっと入れるくらいの隙間しかありませんでした。(汗)ギター好きな人に、

左から マーチンD-45(72年製)、 マーチンD-41(73年製)、ギブソン・エヴァリーブラザース(68年製)、フェンダー・ストラトキャスター(72年製)とあと右がギブソンの70年代初期のケース。これらが場所をとって えらく狭くなっちゃってます(泣)。

 

 

右側の壁、レコードと本でぎっちり。

 

 

部屋に入って左手、ステレオなど アンプが大きかったので 安いのを買ったのですが、人気モデルらしく 入荷が2月16日なのでそれまでBGM無しの生活(きつい!)。

 

 

部屋の奥・正面、一番小さい作業台しか持ってこれませんでした(泣)。果たしてこれで ヴァイオリンが今まで通り製作出来るのでしょうか?(汗) あの有名なシンセサイザーの冨田勲氏の4畳半スタジオを思い出しました(笑)。

 

 

 自作曲37曲目は 1990年のライブ音源(映像)で 浦安市文化会館でした。この時はジャズシンガーの前田耕一さんとのジョイントでしたので 前半の私のオリジナルも全て同じバンドメンバーで演奏するバンド形式のコンサートでしたので、ピアノ曲として作った曲を 私ともう一人のキーボード奏者がバックのストリングスパートを二人でシンセサイザーを弾き、 ピアニストの萩原聡子さんに演奏していただきました。 欲を言えば本当の弦奏者に演奏していただけたなら良かったのですが、予算の関係も・・・(汗) 

 さてまともにピアノの弾けない私です。それまで色んな場面でピアノパートはほぼ全て 専門のピアニストの方に弾いていただいてきましたが、 譜面で書いていたのは 旋律、リフやきっかけその他 ピアニストに伴奏の感じはおまかせで弾いていただいておりましたが 今回の曲は 右手左手全て譜面に書いたソロピアノ曲でしたので なかなか完成するのに時間がかかりましたし、 自分で演奏出来ない事を譜面に書く!というのはいささか申し訳ないようなふがいないような ズルしてるみたいな(笑)ちょっと複雑な心境ではありましたが、 実際ライブで、と言うのは 絶対他の演奏者全ての方のお力が無ければ実現できないので 作曲者の立場から 「お願いしま~す!!」の感覚なのであります。(汗)

 

 ぐちゃらぐちゃら書いてきましたが萩原さんの演奏は作曲者の意図を完璧にくんでくださって素晴らしい演奏でした。曲名の「Rosebud」は直訳は「バラのつぼみ」ですが 「若く美しい女性」と言う意味もあるらしいです。

 

 

 うちのバラの蕾。


 

 

 

 この楽器は普通のフルヴァ―ニッシュ仕上げではなく、オールド・アンティーク(古色)仕上げにするので いつもとちょっとニス塗りが違います。 上の写真は色を着ける為の染料や顔料です。 多くは世界堂などで入手できるものです。最近入手しずらくなっているのが 黄色のアルコール染料です。 ずっとお世話になってきた セイワさんのが手の入らなくなったので、ガンボージと共に

代替えを考えなくてはなりません。 うこん(ターメリック)も一度試しましたが 綺麗な黄色が出ました。 あとサフランも品の良い黄色が出ますが、高級品過ぎて…(汗)。

 

さて まずアンティークで大事なのは 木自体が古く焼けた色が下地にないと 上に塗ったニスが剥げた時に 真新しい白い材の色が出て来て 全く説得力が無くなってしまう所です。 なので まず最初に材に焼け色を着けます。

 

 

 新作のようにカッチリ作ったネックです。それを・・・

 

 

 ノミ跡を掘って 摩耗させます。

 

 

 少し煤っぽいもので汚して古さを出します。

 

 

 焼け色を着けます。

 

 

 ボディーの方も 焼け色を着けます。

 

 

 まだまだ古さは出ていませんね(汗)。

 

 

 ちょっと黄色が強かったみたいなので 赤系を足して濃くしました。

 

 

 正面から・・・。

 

 

 ボディーも同じく色を濃くしました。

 

 

 下地の色はこれくらいにして 今度はいよいよ濃い色ニスを徐々に乗せていきます。


 

 

 

 今日の自作曲は お恥ずかしながら ついに私の下手な歌をライブ音源から出してしまいます(汗)。昔から音痴で有名な私、音痴でも有名なプロ音楽家はけっこうおられるのを慰めに シンガーソングライターとしての活動をしてきたのでありますが、さすがに歌手としては丸でダメ男くんですので 私の作曲した音楽の方をメインにお聴きいただければ幸いです。

 

 さてこの曲はこのコンサートの為に作った新曲だったのですが(2005年)同時に弦楽カルテットをつけた編曲をしまして このライブでやった曲の中では弦の編曲が一番自分でも気に入っています。 ちなみに作詞もしておりますが そちらの才能は更にございませんので聞き流していただければ、と思います。ピアノはベーゼンドルファーです。

 なおチェロを弾かれている清野佳子さんですが、今月5日に残念ながら癌のためご逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。

 

 

 この写真は2年後(2007年)に市川市文化会館でやったコンサートのリハーサルので、ピアノはヤマハでした。弦の人数は9名に増えましたけど・・・。

 

 

 表板をほぼヴァイオリンのシェイプにカットしたので エッジを出来るだけ滑らかに仕上げて 厚みの線を 日本の大工道具の毛引き(罫引きでしょうか?)でアッパーロワー共 4ミリ強くらいで記します。

 

 

 同時に製作しているストラド「カテドラーレ」の裏板にも同じく厚みの線を入れてます。

 

 

 表板は柔らかい材なので ノミの作業ではごっそり削れますので 早いですが 気をつけないとやり過ぎてしまう危険が有ります。

 

 

 まだ楽器の隆起までは仕上げませんが、 そこそこ近づけながら削っていきます。

 

 

 パーフリングが入るエッジに近い所を 9~11ミリ幅くらいに平らにします。 上の写真ではC部はつのの整形を仕上げる時に綺麗にアールを出すので まだしていません。

 

 

 ここで つのとC部のラインを仕上げます。

 

 

 ここまで来たらもう一度 エッジの厚みを完成のプラス 0.1~2ミリくらいにします。それが出来たら パーフリングカッターで 印をつけます。

 

 

 パーフリングカッターでつけた印(傷?)をシャープペンでなぞります。 上の写真ではまだ つのの合わせ目の所が出来ていませんが、フリーハンドで ビースティングまでこれから書き入れます。 この後はひたすら線に沿って切込みを入れ、パーフリングの溝を掘っていきます。