一足先に、行ってきます
起きだしてきたKIKIは、
ちょっと眠そう。
「なんだかずっと寝言をいっていたよ」
「パパのゆめをみていたの」
日本出張で２週間ほど会えないよ、と言っても泣かなかったKIKI、
きっと夢の中で、パパに抗議していたのかな。
ドロップオフして送り出すときに、
「おともだちいっぱいとお話しするんだよ
ワークハード！ エンジョイスクール！」
にっこりうなずいてくれました。
そう言えば、前回もパパが出張に行くときは、にこにこしていたのに、
数日後、ママにかじりついて、べそをかきました。
オウチにもどって、クルマに大荷物の積み込み作業。
コンサージュのお兄さんには、
「ヘビーだよ」
と言ったのに、平然として持ち上げようとして
「ワオ、ヘビー
」
だから言っておいたのに。
空港の車寄せにはびっしり車が駐車中。
ひさびさ見る、ＪＴＢの大型バンも横付けされて、
日本からのツーリストがおおぜい降りています。
チェックインでいきなりの難題
二重駐車は怒られてしまうので、すきまを見つけて滑り込みます。
積み込みは手伝ってもらったけど、
チェックインカウンターまでの運び込みは、もう慣れたもので、
人間を入れられそうな大きな段ボールも、
スーツケースを台車代わりに、さくさくカウンターの計量器に積み上げます。
のんびり別れを惜しむ時間はなく、
「気をつけてね KIKIをよろしくね」
ママはこっくり。
このあと、いきなりのつまづき。
「合計お荷物は4つですが、お預かりできる個数は3つまでです」
いや、まさか、
一瞬、アタマが真っ白。
超過手荷物って、一個２００ドルもするし、
ママはもう走り去っちゃったし。
「ビジネスクラスって、３つまでで、ステータスの優待で、合わせて4つ、
ですよね」
スタッフのお嬢さん、自信たっぷりに言っていたのに、今度は困惑しています。
ばたばたマネージャーらしいアンティーに走り寄り、ごにょごにょ。
結局、お嬢さんの勘違いだったらしく、
ムダに、ばくばくしました。
無事、大荷物はチェックインさせてもらえて、次はセキュリティーのスクリーニングエリア。
この日は、ちゃんとエリアの待ち合いレーンに出発客が収まっていたみたいで、
ターミナルの外まであふれ出るような混雑はなく、スムーズ。
油断はできず、日によっては、すごい行列がターミナルを埋め尽くします。
一人旅行の時のラウンジの席は、だいたいここかな。
雲が流れ、伸びやかなモンキーポッドの枝がゆらいでいる様子を見ながら、
ＷｉＦｉが高速なうちに、大きなデータのやり取りします。
夏休み最後のにぎわい
混み具合はそこそこという感じで、
夏休みの終わりに、滑り込みで帰るツーリストたちも一段落しているかもしれません。
お気に入りの、
”Ａｕ Ｂｏｎ Ｃｌｉｍａｔ”を見つけちゃったので、一杯だけ出発に一人カンパイ。
ゲート前の待合室に向かいます。
帰国ラッシュは落ち着いちゃったかと思いきや、
待合室はやっぱり大賑わい。
子どもたち同伴の家族も少なくありません。
きっと、こんな光景もあと一週間くらいかな。
KIKIとママは、少し遅れて日本を目指します。
ちょっとお先に、
行ってきまーす。
すっかりデフォルトになったらしい、ビジネスクラスシートは、窓に斜めに配置されていて、
以前のレイアウトよりプライベート感は薄くなってしまいました。
サービスをするＣＡさんたちにとっては、
ブラインドになってしまうような以前のコンパートメント風のシートより、
搭乗客にアクセスしやすいはずです。
乗っている乗客もＣＡさんに声をかけやすい印象です。
と言うことで、いろいろとお願いします。
行きの便は絶食だけど、
８時間を超える昼間飛行なので、ランチも頂きます。
「台の物です この白菜、ゴハンがぱさぱさにならないようにラップ代わりです」
いいかも。
機内での出会い
このあと、
再びのばくばく。
「あの」
声をかけてくれたＣＡさん。
なんだろう、と思ったら、
「KIKIパパさんですか」
と言うことは、KIKIを知ってる方？
お話を聞いてびっくり。
なんと、かつてウインドサーフィンの大きな大会で一緒に企画・運営に汗した、
スポーツマネジメント会社の友人の奥様。
それにKIKIのブログをフォローしてくれています。
なんだか、懐かしいやら、気恥ずかしいやら。
ＣＡさんのお嬢さんのブログのお話しも聞かせてくれて、
子どもに支えられている親同士の話題にも花が咲きます。
「KIKIちゃんに」
とプレセントしてくれたアメニティに添えられたお手紙には、
KIKIの日ごろをよく知ってくれている方ならでは、
「輝海ちゃんへ スイミングがんばってネ」
年に一度くらいは、実業団の後輩のＣＡさんだの、キャプテンだのとばったり、
という機会があるけど、
またこんな嬉しい邂逅に恵まれ、
ハワイでの再会も約束しました。
そのあとは、ぐーすか。
夢の中で、ぐらぐら。
どうやら、日本の遥か東にある台風をさけながらのフライトで、
それなりに揺れていたようです。
この季節の着陸は、冬の間よりかなり早く午後４時頃。
お日様はまだ空高く、
順調なら、明るいうちにオウチに着きそう。
ずいぶん気分が違います。
スムーズなはずの入国なのに
すっかり入国手続きはストレスがなくなり、
スムーズ過ぎて、バゲッジクレームの待ち時間が長くなります。
その間に、
以前の経験で学習した、Ｖｉｓｉｔ Ｊａｐａｎ Ｗｅｂの事前の税関申告でＱＲコードは取得済み。
スキャンします。
顔パスで出口に迎えるかららくちん。
と思っていたのに
税関の官吏が、自動ゲートの向こう側から、通過を阻止。
いきなりスクリーニング検査送りです。
悪いことしていなくても、ばくばくします。
なにしろ、でっかい段ボールが目立ちすぎ。
それも２つ、加えて大きなスーツケースを一人で抱えていれば、
十分あやしい乗客です。
もちろん何を、どこをみられても、
ショートブレッドだの、
パタゴニアのトートバッグだの、
タンブラーだの、
スパのローションだの、
しかでてきません。
無罪放免になって、出口通過はぴったり １６：３０。
着陸が１６：０３、
３０分弱で、入国手続きを完了できます。
ところが、最後の最後でまたまたのトラブル。
とどめは
ホノルルでのチェックインでも、ちょっともめたけど、
今度は空港宅配で一悶着。
大荷物も、空港宅配で送り出してしまえば、いきなり身軽になります。
大きな段ボールを３つ、
宅配カウンター前に並べて、発送依頼しようとしたら、
ＪＡＬ ＡＢＣのお兄さん。
「あ、ＡＭＥＸの優待で送られるんですか？」
それと、ＶＩＳＡと、ね
と伝えると、
「段ボールは優待の対象にならないので、有料です」
？
入国の宅配はカウンターに持ち込むけど、出国の時のピックアップは、
事前予約制。
予約時には、スーツケースですか？段ボールですか？と確認されます。
それなのに、段ボールは対象外、なんて初めて聞きます。
「そうなんです 今までずーっとこちらでも間違えていたんです」
これまた自信たっぷりの新人スタッフ。
困りました。
ここに至っては有料でも送らないと、オウチに帰るに帰れません。
こんな落とし穴が待ち構えようとは
このあと、事態はドンデン返し。
決済の端末を任された先輩スタッフらしいお姉さん。
その新人ちゃんを手招き、
で、またしても、ごにょごにょ。
実は、上級カードなら段ボールもＯＫと知れたらしく、
新人ちゃん、それからはどぎまぎの対応になり、
かくして無事、段ボールたちは旅立てそうです。
この日は、実業団の後輩女子がわざわざ仕事を休んで、
ピックアップしに時間を割いてくれました。
ちょうど、数か月前に悩みごとの相談にのっていたから、
「そのご報告ついでです」
とずいぶん遠い道のりを駆けつけてくれました。
本当に素晴らしい後輩に恵まれたものです。
ありがとう！
なんだか、はらはらどきどきの日本入りで、
憤慨したり、感激したり、
と気持ちの忙しい旅路も
やっと終着。
再びこの気候と、バタバタする毎日に、慣れ始めます。
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