もうカウントダウン、あと１日しかありません。
あれもこれも、と思っているうちに、時間切れ。
ぼーっとしてもいなかったけど、もっとぎゅうぎゅうしないと盛り沢山すぎて思うほどは片付きません。
それより、ホノルルで思い描いたあれこれやりたいリストに、東京での追加がその倍以上、
片付かない訳です。
遠出はガマン。
那須温泉への小旅行、鎌倉のお墓参り、くらい。
これだけは省けない、というお出かけが残っていました。
朝、通勤時間帯に出発、抜け道から抜け道をたどります。
空いていれば山手通りから湾岸道路、と一回曲がるだけの経路を、
元競馬場通りから桐ケ谷通り、百反通り、そして大崎駅の下をくぐるともうゲートシティ、
あとは山手通りに復帰です。
クルマはフツーの交通量、
Ｓｔａｙ ａｔ Ｈｏｍｅ命令の出ていたホノルルと比べると、”マン防”中の実感はありません。
やがて首都高速に入ると、アクアライン、圏央道、そして大多喜街道、というルートで、
２時間ちょっとで大原に着きました。
目抜き通りから少し入るとこんもりした木立の中にある一軒家、
ハムがお世話になっている、ママのお姉さんのお宅が見えました。
やっと会いに来たママ、
ハムはママの匂いを確かめます。
最近のハム、元気だけど寄る年波には勝てず、お散歩も数ブロックでへこたれます。
左の後ろ足が弱り、曲げるのが大変そう。
それと、
あまりに嬉しかったのか、しーっと、足元を濡らしました。
時々、おトイレのタイミングまで待てないこともちらほら。
１７歳になるハム、
やっぱりあちこち衰えてきました。
１年半も来なかったママのこと、覚えているかな。
やっぱりママはママ、
思い切り甘え始めます。
すこしゆっくりになったけど、シッポを振りっぱなし。
おじいちゃんになったハム、
それでも可愛らしさは、赤ちゃんの時から同じ。
口角がちょっと上がった口元と優しい目、
それにすっくと立つ脚、
金色のダブルコート、
どこも、ハムらしく、何も変わらないようにも見えます。
KIKIの匂い、
妹も久しぶりだなあ。
そのKIKI、数年前ご近所のわんこにガブリとされてから、
わんこは可愛いけど、近づくのがちょっとこわい・・
すっかりビビるようになってしまったけど、
ハム兄ちゃんだけは大丈夫。
ハワイを発つ前から、ハムに会いに行くのを楽しみにしていました。
離れ離れだけど、
なかよし兄妹は変わりません。
KIKIは弱ってきたハムの様子が心配。
家族の誰かが苦しかったり、悲しかったりすると、すぐ伝播してしまうKIKI。
少し時間が経って会ったハム、
その変わり様に敏感でした。
KIKIとママにずっと撫でられていたハム、
少し遠のいていた女子たちの記憶がだんだん蘇ってきたみたい。
そして、
もうずいぶん昔、自分が赤ちゃんだった時にママに抱かれていた記憶に浸っているのかな。
古い目黒のオウチは大きなお庭で、ハムはきままにかくれんぼができたし、
ジージもいました。
それから長い年月が流れて、
家族の今は、ずいぶん変わりました。
でも、家族みんなが一緒に揃えば、はるか遠い彼方となってしまった時間も
いきなり飛び越えます。
ハムとKIKI、いつも一緒にお散歩していました。
なんとも可愛らしい兄妹、
ママとパパは嬉しくて仕方ありませんでした。
ハムは、ハワイに一緒に移住という夢は叶わなかったけれど、
お姉さんたちに愛されて、幸せです。
それは分かっていても、ママはハムに会うとぽろぽろ。
会えたことは嬉しいけど、また別れなくてはいけません。
ハム、また立ちすくんで、ずっと見つめてるね
ハムにさようなら、を告げてクルマに乗り込むと、
いつものようにハムはいつまでも見送ってくれます。
人間でいえば、後期高齢者の仲間入り、
あと何回、ハムに会いにこれるのかなあ
悲しいわけではないけど、しみじみしてしまいます。
もう見えなくなったハムを目で追っていたママ、
しばらく黙っていたけど、
こんなことを言い出しました。
ハムに、もしものことがあったら
そのあとは、ハワイに連れてっていい？
元気なハム、
きっと長生きします。
ただ、つらいことは考えずにいたいけど、ハムは大切な家族。
ちゃんと考えてあげるのは当然です。
ハワイに運ぶとなれば何かルールがあるのかな。
ともあれ、
ハムに約束。
ホリデイシーズンにまたプレゼント持って来るね。
KIKIとママ、今のままでは日本に来るのは厳しすぎるけど
やがて、ワクチンパスポートが実現します。
その日が一日も早く来ますように。
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