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テレビで放映していたのを見ました。H. G. Wells のSF小説を映画化したもので、何でも1953年の作品の焼き直しだとのこと。元の作品を見ていないので比較のしようがないのですが、きっと映像は見違える程迫力が増していることでしょう。小生、あまり「昔は良かった的」な心情がないものですから、今更1953年版のものと比べようという気持ちもありません。

ストーリーは、人類が知的生命体によって宇宙から監視されていて、あるとき彼らから総攻撃を受ける、というもの。最新の兵器や技術をもってしても太刀打ちができずにいる絶望的な状況の中で、彼ら侵略者を退治したのは微生物だった、というおち。
メッセージとしては長年に及んだ人類の進化がもたらした功績は、急速に達成された人類の技術革新がもたらした功績にまさる、というもの。『2001年宇宙の旅』『ターミネーター』あるいは『マトリックス』シリーズに通ずる主題になっていました。長年にわたる進化を通して人類はこの地上に生きる『権利』を得た、とナレーターが誇り高く語って締め括られる。

そこに、崩壊した家庭というテーマを刷り込んできて、その辺りが現代的で何だか面倒くさい。トム・クルーズ主演は賛否両論があるでしょうが、ちょっと分かりにくいキャラクターになってしまったような。。。だらしない親父なのか、子供たちのヒーローなのか、悩める男なのか、機敏な戦士なのか。

まあ、技術革新よりも長年にわたる進化、というのも分かる気がするが、その進化の賜物だって結局進化する前の微生物に救われたのだから、これってメッセージ崩壊してないかい?