虜囚と書いて「りょしゅう」と読むことを、こちらの作品名で知りました。
意味は「とらわれた人。とりこ。捕虜(ほりょ)。」とのことです。

途中まで勝手にラゴンの囚人(しゅうじん)と読み替えて読んでおりました。
表紙の絵と題名から、この表紙の方が「ラゴン」なるものに「囚人」として取り扱われているのだろうと。
それについては読んでのお楽しみということなんですが、「りょしゅう」と読むのだなあと。

こんな感じで書き始めた感想ですが、前巻の「ノスフェラス」という言葉に続いて、今回は「ラゴン」。
「ノスフェラス」はざっくりいうと、地方というか地域というか場所を表す言葉でしたが、今回のこの「ラゴン」という言葉、種族を表す言葉のようで、ノスフェラスで暮らしている種族の中でも、とびっきり謎に満ちた種族だそうです。

今回はそんな「ラゴン」と手を組もうと奮闘するグインという話の流れ。
この奮闘ぶりはこのグイン・サーガの大きな魅力の一つ。
私も子供のころはグインのように、まさに獅子奮迅ぶりのヒーローに自分を置き換えて夢見ていたものです。

ただし今回の敵とは戦いたくないな、とも思いました。

そして今回は相手側「モンゴール」と呼ばれる国ですね。
4巻目にしてようやく固有名詞を覚え始めてきました。

モンゴールの方々、度重なるグインの攻撃を受けて、あいつはいったい誰なんだ?ということがようやく話題になり始めました。

現時点で世界にその名をとどろかせる人物を挙げていき、正体はだれ誰なんじゃないか?なんてやり取りも、なんとなくいついかなる時代の誰であってもやりそうなことでとても良いなと感じます。

そしてもう一つイシュトバーン(やっと覚えることができました)が、グインに負けず劣らずの活躍を見せます。
これを活躍といってしまったら私まで呪われそうなので怖いですが、というぐらいの成果をあげてしまうイシュトバーン。

こんな感じの「ラゴンの虜囚」。
あとがきではこの世界観の単位と登場人物一覧が載っておりました。

この本編を読み終えた後の補足としての登場人物紹介。
こういうのは本当に嬉しい。

私はいつも、なぜ読み始める前に登場人物が紹介されてしまうのかがよくわからなかったですし、必要な人もいるのであれば、巻末に書けばいいじゃないかの、まさにそのものが読めて良かったです。

 


以上です。