トンネル工事や橋の構築、もしくはオリンピックといった巨大なプロジェクトについて徹底的に調べ上げ、それをデータとしてまとめ上げられてきた方の作品。

題名と副題から、いかにこれら巨大プロジェクトを成し遂げてきたのか?といった成功談がメインの話だと思っていたのですが、ここで書かれている内容のほとんどがいかにして失敗したのか。このことが徹底的に書かれておりました。

ただそのことが結果的に素晴らしい内容になっていると思いますし、成功、成功、成功みたいな感じの内容がオンパレードで、読んでいて気持ちは良いけど、ちょっとためになりそうもないな、ではなく失敗、失敗、失敗とこれでもかと失敗を解説してくれる。

ここにもあそこにも、自分みたいな人が沢山いるなといった内容で素晴らしい。

目次の力を借りて、少しだけ感想を書いておきたいと思います。


■第1章 ゆっくり考え、すばやく動く
→こちらの作品全般を通して、おそらく作者さんが一番言いたかったことがこれ。「ゆっくり考え、すばやく動く」


■第2章 本当にそれでいい?
→「人は慎重に考えるより早く1つに決めたい。」これこれこれ、でしょう。「で?結局どうするの?」って言ってしまうし、言われてしまいますね。


■第3章 「根本」を明確にする
→「なぜそれをするのか」をまず固める。そして適宜そこに立ち返る。上司が言ったから、お客がそう言ったからだけではだめですよと。


■第4章 ピクサー・プランニング
→ピクサーは学びどころだらけ。


■第5章 「経験」のパワー
→「経験」を軽んじるな。お金を出してでも買おう「経験」を。


■第6章 唯一無二のつもり?
→この章は特に心に残しておきたい。なぜ自分は大丈夫だと思っているのか?まずはそこからですね。


■第7章 再現的クリエイティブ
→たしかベゾスさんでも失敗もする。といった話だった気がします。


■第8章 一丸チームですばやくつくる
→ロンドンヒースロー空港での成功事例。この事例はもっと広く世界中に広まるべき。って私が知らなかっただけかもしれません。


■第9章 スモールシング戦略
→「ブロックのように組み立てられないか」と考える。この考え方だけでもまずは取り入れてみたいと思います。


■終章 「見事で凄いもの」を創る勝ち筋
→「見事で凄いもの」を作り出しましょうよ。なんでそれを作る必要あるかをしっかりと意識してですね。



以上です。