「残月記」ですっかりと虜になった小田雅久仁さんの作品。

 

今まで「残月記」、「禍」と2冊ほど読んだ作品がすべて怖かったので、今回もそんな作品かなとおっかなびっくりページをめくりました。

とてもおっかなびっくりページをめくりましたが、初めのうちは全く内容が理解できない。

 

どこかにこの状況を説明してくれる何かがあって、それをを読み飛ばしたのかな、と思い読み直すも何を言っているのだろう状態。
しかも私はとても理解し辛い内容で、読んでいてすぐに寝落ちしてしまう。

座って読んでいるから駄目なのかと思い、立って読んだりもしましたが、全然頭に入ってこない、なんだこれはと。
しかも誰の視点なんだと思い読み進めると、今度は明らかに違う方が主人公となる視点が登場。

そしてこれは私にとって大いなる救いでした。
これはいい、この兄弟の話はとても分かりやすい。

さらに読み進めると、この意味不明な視点とこの兄弟(視点はお兄ちゃん)が交互に語られるスタイルということに気づき、さらに。。。

といった展開。
意味不明状態から、ぼんやりと意味不明ぐあいが薄れてきてという展開と、わかりやすく思えたお兄ちゃんの物語が、実はとんでもなく重い話へという展開。

そして迎えるこの物語の最後は。。。。

もう「。。。」を多用したくなる作品でした。
先に「斬月記」を読んでなかったら絶対に手にしていないし、最後まで読んでいなかった作品だと思います。

 

でもこうして最後まで読めて、感想まで残しております。
この作品に出会えたこと、そしてこの作品を書こうと思ったこと。

そしてこの作品を出版してくれたことに感謝します。

 


以上です。