1970年代の新潟が舞台です。
主人公たちは昭和20年生まれと言いますから、1945年のあの年に生まれたことになります。
私の父が昭和19年生まれなので、ちょうど父の世代と思って読むことができて感情移入もしやすかったですね。
この手の話で思い出すのは、もう数年も前になってしまうあのNHKの「ひよっこ」というドラマでの
有村さん演じるみね子さんがそれぐらいの年齢だったかと。
あのドラマは良かったです。父の出身がまさに茨城でさらにいうと茨城の最北端の町、
ドラマではたしか架空の町になっていたように思いましたが、私は勝手にあそこは父の出身地だ、お祖母ちゃん家だ。
なんて録画までして楽しく見させていただきました。

と話をこちらに戻しますとその時代の感じだという事。
更に言うと私は昭和50年1975年生まれ。
戦後30年生まれという事ですね。
そういった意味で行くと私の生まれた年代の作品ということもあり、なかなか思い入れのある作品。

さらにもう少しだけ脱線をさせていただくと、この1975年生まれってとてもラッキーだと私は感じていて、
例えば戦後何年だとか、キリのいい年との計算の相性はいいですし、
例えキリが悪くても、自分の年齢とこのキリのいい生まれ年があるので、
やはり○○から何年後とか○○から何年先、なんて計算はしやすい
と買ってみ思っていたり、あとはこの75年は昭和50年なんですね。
この令和の時代に何を言っているのかといった事を今から言いますが、
昭和40年代生まれと昭和50年代生まれという言葉の響きは、我々にとってとてもインパクトのある響き。
そして更に言うと私は2月生まれなので、いわゆる早生まれで、昭和49年生まれの世代の昭和50年生まれという
なかなかの優越感を勝手に持っています。

と本当にどうでも良い事を書いてしましました。
ただ書いている本人はとても気持ちが良かったですが。。。。


幼稚園から大学生まで同じ2人が主人公のこちら。
ひとりは新聞記者で
もう1人は国家議員の父親の秘書という政治家の卵
もうあの当時の唐沢さんを思い出さずにはいられないシチュエーション。
しかもこの世界の創造主は元新聞記者の堂場先生。
もう得意分野中の得意分野、餅屋が餅をこねて焼いている状態なんです。
更に言うと、

多少の誇張は全くもって本当の事に聞こえますし、当時から考えれば嘘だろうという事がOKだったかは別として、まかり通っていた時代。
これが面白くないわけないんですよと思う世代なんですね。

ただちょっと心配なのは、駅のホームでタバコを吸い、それどころか車内でもバンバンと吸うと。
更に言うと喫煙率がなんと8割オーバーの時代ということで、会社で仕事しながら吸っているのが常識な世の中があった事を知っている世代と、
そんな時代を知らない人では、この作品を現実に近いフィクションと捉えるか、もうSFさながらのフィクションととらえるか、
はたまたほぼ現実と捉えるで色々と感じ方が変わってくる作品でもあるのかなと。

まあ、そんなことは私が考える事ではないのでしょうけどもですね。

といった事も書きたくなるぐらい喫煙率が高いこちらの作品。
携帯灰皿なんてものが世に出回る前の時代、熱くなって本題にのめりこむストーリーと、その時代に対してどうしても今の時代の感覚を当て込んでしまう冷めた目線。

それらが混在してもなお面白いこちらの作品。
第一部と題されておりますので、このあとも続くであろう続編を楽しみにお待ちしております。

 

以上です。