ジャルジャル福徳さんの小説でございました。

素晴らしい内容、沢山の教えと感動をいただきました。

 

実は私は先入観でこれを勝手にエッセーだと思って読んでおりました。
へー福徳さんは本名小西っていうんだ。
相方さんは山根って名前なんだな。

こにっしゃんって後藤さんっぽいな。

大学で日傘ってやっぱりとんがってたんだな。

なんて思って60ページぐらいまで読んでいて、でもこれエッセーにしては長いし、すごく面白いなって思って巻末の著者の紹介の所を読んでみると、相方の後藤と高校からの同級生でともにラグビー部と記載されていて、あれ軟式野球部じゃあと?
あれ、高校違うんじゃないの?と。
そして最後の最後に自身初の小説と書かれていてようやく気付く。

ああこれ小説だったのかと。
我ながらの勝手な先入観からの思い込みは怖いなと。
それにしても福徳さんはものを書いても面白いのを作るなと。
私も、もう25年程前になる大学時代を思い出して、真剣に楽しく読ませていただきました。

大切な祖母との思い出、そして心に残るお祖母ちゃん語録
大切な父との思い出、そして心に残るお父さん語録
素敵なバイト先での何でもないけど、心温まるやりとり
山根との何気ない会話そして、そこから感じられる人の温かみ

これなんでしょう、凄く気持ちの良くなる作品です。
先日読んだ「この気持ちもいつか忘れる」という本の真逆といってもいいのではないでしょうか、どちらの作品も友達がすくないということや、「フリ」をしているといった表現がでてくるのですが、そこから感じさせられるものが本当に真逆。
作品の根底にある無意識にでも大切な事を知っている。
大切な人がいる、いた。
大切な事を大切な事と思おうとしている。

そうそして、悩む、どうしたら、どうすればといいった感じで悩む。

そしてその悩みがいい、いいんです。

といった事が感じられて本当に気持ちの良い作品と感じました。

・笑えるもの、笑えないもの、笑ってはダメなものの区別
・「ありがとう」は大切、それ以上に大切なのは、「どういたしまして」ですよ
・嫌いな人が困っていたら、「ざまあみろ」と思わずに助けてあげなさい。
 そして、「私に助けられて、ざまあみろ」と思いなさい。

 

等々、いい感じの語録が多々あります。

そしてネタかと思わせるような長いセリフ、佐々木さんの熱い、熱い気持ち、

そしてさっちゃん、さっちゃん、さっちゃん。

 

 

読んで良かった。

今年一番の感動作品。

ありがとうございました。

 

 

 

 

以上