作家のように、文章で自分のことや自分や人の心のあれこれを表現したいという欲求のある人、できる人は、自意識をこじらせている人が多いんじゃないかと思われます。
(こじらせてなくても、観察眼があって書く能力があったり好きだったりという人もいます)
太宰とか思い切りこじらせてますよね。
やたらとあれこれ悩むけれどそういう欲求のあまりない人は、単に悩みやすい人であって、こじらせているのとはまた違うというのが私の見立てです。
(それはそれで何とかしたほうが、本人も周りも楽です。きっぱり。)
先日、自意識をこじらせていたというライターさんの秀逸な文を読みました。
上のリンクからすぐに読めるので、読んでみてください。
このあと解説するので読んだら戻ってきてください~~~。
解説といっても、この素晴らしい文章をなぞっていくだけですが^^;;
人間の心の仕組みとして、
「気づく→認めて受け入れる」ができたら、たいていの問題は解決します。
この方の場合、自分がこじらせていることに気づいています。
「世界はとても怖いところ」で、自分は「全戦全敗」で、「何かができるようになることと、できないことを隠すために努力する」という、自分は周りと違ってダメだから頑張るという自覚。
次に認めて受け入れています。
気づいても認めない人、というのはいますね~。
上記のようなことには気づいていても、自分は自意識をこじらせていることは認めない。
そこには気づかない振りをするので、被害者意識だけが強くなってしまう。
こうなってくると周りが大変…。
(気づいて認めて悩んでいる人に関しては、周りはけっこう温かいんじゃないかと思います)
これを書いた方は、自分と同じような人がいて、みんな「不器用に人生を楽しんでいる」のを見て、「世界はそんなに怖いところではない」と思う。
そして、「人間のふりをする」「こうあるべき自分像を演じるのをやめる」ということをした。
どうして出来たかというと、ご本人が書かれているとおり「勇気」を出したから。
認めて受け入れるのは勇気が必要なんです。
じゃないとずーーーっとこじらせたまま、ぐるぐるぐるぐる。
勇気を出して自分を受け入れるしかないんです。
そうしたら、「自分を責める幻の存在」(幻なんですよ!)にも気づくし、自分の「原動力は恐怖」だったことにも気づけるんですね。
人の心の根底にあるのは、怖れや不安。
エゴというかマインドがそのような性質を持っているから、これは仕方ないのです。
こじらせていない人にもあるものです。私にもあるし、あなたにもある、と思います。
これに気づいて受け入れると楽になっていきます。
中には蓋をして見ない振りをしてキラキラしてる~♪という人もいます。
またポジティブ一辺倒で、毎日さいこー!ハッピー!みたいなひとばかりだったら文学も生まれません。
こじらせている人は、自分で自分を受け入れられた時には、味わい深い人、心の襞のある人、ユニークな意見を持っている人等々として周りにも受け入れられるんじゃないかと思います。人と違ってていいんだよ。