自分の価値観を押し付けても他人は変わらない | 自分を大切にすると幸運がやってくる

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自分を大切に生きると人生が好転します。

 

 

こんにちは。
みおです。

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ただいま、過去記事を見直しているのですが、
本日は大幅にリライトしてお送りします。
***


私は一般企業に勤めた後、
日本語教師になりました。

日本語教師は相手は外国人。
アホな上司に査定されるなら、
目の前にいる人たちに評価される方がよほどいい
と思ったのも転職の理由の一つでした。
10年近くづづけました。
 

そんな日本語教師生活の中で、
忘れられない学生とのエピソードがいくつもあります。

 

 

 

今日はそんな中の一人、
男子学生のTくんとのお話です。

 

 

もう忘れてしまったのですが、彼は何かの事情で
他のクラスからやってきた学生でした。

 

 

 

いつもクラスメートともほとんど口を聞かず、
授業中の発言は当てられたときだけ。

 

どことなく拗ねたような冷めたような眼と雰囲気を持つ学生でした。
 

 

前のクラスの先生からも
「何を考えているのか分からないし、ちょっとやりにくい学生です」
という引き継ぎを受けていました。

 

 

ただ、反抗したりするわけではなく、
授業もちゃんと来ていました。

 

 

 

それからしばらくしたある日、
試験後のカウンセリングで彼とじっくり話すチャンスが来ました。

 

 

試験の結果の話をしたあとに、
聞いてみました。

 

 

「クラスの誰とも口を聞かないけど…」

 

「ああ、はい。」

 

「それでいいの?
友だちいたら楽しいかもしれないですよ」

 

「友だち?いらない」

 

「いらないの?
これはあくまで私の考えだけれど、

遠い国から来ていろいろあると思うの。

 

友だちがいたら楽しいこと多くなるかもしれない。
それにせっかく日本に来て出会えた人たちじゃない」

 

「本当にいらないから」

 

「いなくてさびしいことはないんだ」

 

「ないよ!」

 

「ちゃんと授業には来ているけど、
学校はどうですか?」

 

「楽しいです」

 

「そっか。
ちゃんと学校には来ているし、やることはやっているものね。

友だちは無理に作るものでもないしね。

友だちはそんなにいなくてもいいものかもね」

 

すると彼はにやりと笑って言いました。

 

「先生っておもしろいね」

 

「え?おもしろい?」

 

「うん、変わってるよ」

 

「そうかなあ~~」

 

「そうそう」

 

そのときの話はこれで終わりました。

 

 

次の日、授業に入ったわたしが見たのは、

クラスメートと談笑する彼の姿でした。

 

 

授業が終わって出ていくわたしと目が合うと、

彼は少し照れくさそうにニコッと笑いました。

 

その後の彼は、学校中の先生方が驚くくらい変わりました。

 

クラスメートの信頼を得て、
適切なリーダーシップもとり、

 

クラスメートにも教師にもとてもやさしい学生として
学内でも有名になりました。

 

成績も伸び、希望の進路へと進みました。

 

 

あのときは、どうして彼が変わったのかよく分かりませんでした。

今でも分かっているとは言えません。

 

でもカウンセリングやコーチングを勉強して

すこーし分かったこと。

 

もし、わたしが

「Tさんはいつもほとんどクラスメートと口きかないけど、

どうして友だち作らないの?
作りたくないの?

友だちいたほうがぜったい学校楽しくなるよ。
作りなよ!」

 

と言ったらどうだったでしょう?

 

 

あのときのTくんだと、たぶん「ふーん。」で終わったか、
煩いなーで終わったかもしれないです。

私が述べたのはあくまで自分の考え。

それをどう受け取るかは彼の範疇の話。


そう思って言ったので、
逆に何かが彼の心を動かしたのかもしれませんね。
まずは相手の価値観を認めて、

自分の価値観を押し付けないというマインドが大切になんですね。

そして、ここには若干のスキルもあります。
それについてはまた明日書きますね。