サンゴ飼育の砂・ライブサンドの必要性・砂の役割を効果を解説・硝酸塩除去に必須、おすすめ商品 | す〜さんの釣行記&釣り情報・時々AQUA

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神奈川県で色々な釣りをしながら、熱帯魚やサンゴ、ウズラ、烏骨鶏と暮らしています。
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サンゴや海水魚の飼育で砂・ライブサンド(アラゴナイトサンド)を敷くか敷かないか悩む方もいるでしょう。砂にはバクテリアを保持し濾過を助ける役割もありますが、海水魚メインの水槽ではゴミが溜まり、白点病など病原菌の温床になってしまうこともあります。
今回はサンゴ水槽・海水魚水槽での砂の必要性と、砂によるメリット・デメリット・効果を解説します。

砂・ライブサンドを敷くメリット

海水魚メインの水槽はベアタンクが主流ですが、サンゴ水槽では砂・ライブサンドを敷くメリットの方が沢山あります。

 硝酸塩を除去できる

サンゴ水槽では砂を分厚く敷いている水槽を見かけますが、これは砂の中を無酸素状態にして昇華還元反応により硝酸塩を窒素に変える脱素濾過を行うためです。バクテリアは無酸素状態になると硝酸塩を栄養源として窒素分解するため、厚い砂を敷くだけで少量の硝酸塩であれば分解し除去する事が可能となります。

ベルリンシステムでは勝手に硝酸塩を分解してくれるため、プロテインスキマーの効果と相まって水換えしなくとも自動的に硝酸塩濃度を0に維持できます。水換えをしなくとも硝酸塩も増えず苔も生えない、ミドリイシの飼育に適した水質が維持できますよ。

脱素による硝酸塩の分解には砂は厚く敷く必要はない事がわかっており、パウダータイプなら3cmもあれば十分な還元反応が起きるそうです。たしかに、5cmより深い位置はそもそも止水域であり、厚みのある砂中の水の入れ替わり自体が無く、実は一定以上の厚みを敷くのは殆ど無意味ではないのかと議論います。


 安定した水質を維持できる

砂の表面には酸素を消費して有機物・アンモニア・硝酸塩バクテリアが定着しており、ろ材と同様の濾過サイクルが機能しています。砂があるだけでバクテリアの総量が大幅に増えるため、より安定した水質を維持できるわけです。
ろ材を使用しないベルリンシステムではライブサンドとプロテインスキマーが濾過サイクルの要となります。どんなに優れた濾過を用意してもデトリタスなどゴミは溜まりますが、バクテリアやゴカイなどの生物層により多少は分解が可能です。

しかし、沢山バクテリアが生息していると有機物の分解速度も早まり硝酸塩を発生させるため、ラ強力なプロテインスキマーを使い有機物のまま除去する濾過方式では、砂を入れずライブロックの最低限の濾過を委ね、バクテリアの増えすぎを抑制してしまうと言う考え方もあります。
この場合は水質の安定性は下がるので魚はより少数に抑えることになり、ほぼサンゴ専用水槽としての運用が必要になりますし、プロテインスキマーの性能にも依存します。

しかもアラゴナイトサンドにはPHの降下を防ぎ、必要に応じてKHを維持する効果もあるので、サンゴ水槽では砂を敷いた方が安定した水質を維持しやすいのは間違いありません。

砂の厚み
砂の厚みは流行りによって変わり、細かい砂なら2〜3cmもあれば脱素が行われると言われており、浅く敷く人も多いです。これは捨てる際に大変、重量が重くなるなどの事情もあるのでしょうが、薄くてもミドリイシも飼育できる事が認知されてからは、昔ほど分厚く砂を敷く人は減っています。砂無しの水槽でミドリイシを飼育してる人もいます。

 多様な生物層を維持できる

砂の中にはバクテリアだけでなく、ゴカイなどの小さな生物も繁殖し、有機物の分解に貢献しています。砂がなくなるだけで生物層は減少し、環境変化による水質の安定性が大幅に低下してしまいます。

 水槽の破損を防げる

水槽底面にライブロックが落ちて割れたと言う話は耳にします。日本では地震の影響もありますし、砂は大きなライブロックが落下した際のクッションの代わりになります。

砂を敷くデメリット

 汚れが溜まる

魚が多い水槽ではゴミが溜まりやすく、汚れが蓄積すると白点病など病原菌の温床になってしまいますし、有機物が蓄積すると黒いヘドロとなり、生体に有害な硫化水素を発生させる事もあります。なので海水魚メインの水槽では砂を敷くデメリットが大きいのです。
一部、巣穴を掘るハゼなどの生態を観察したり、レイアウトを自然に見せる以外は、魚水槽で砂を敷くメリットは無いでしょう。

サンゴ水槽では無酸素状態による敷砂内の濾過サイクルを破壊してしまうため、サンドクリーナーによる掃除もできません。ゴミが溜まりにくいサンゴ水槽でも、アラゴナイトサンドは徐々に溶けて減ったり、硬く締まって硬化するため、何年かに一度は補充やリセットも必要になります。

 ゴミになる

砂は重く60cm水槽でも10kgは敷くので、捨てる際に小分けにして燃えるゴミに出す必要があります。このような問題から日本のサンゴ飼育ではベルリンシステムでも砂を薄目に敷く傾向が強くなっています。


サンゴ水槽におすすめのライブサンド

サンゴ水槽におすすめの定番ライブサンドを厳選して紹介します。バクテリア付きで濾過サイクルの立ち上がりも早い人気アラゴナイトサンドです。

アラガライブ リーフサンド SPグレード
アラガライブはアラゴナイトサンドにバクテリアを付着させた、濾過の立ち上がりが非常に早いライブサンドです。筆者も何度か利用していますが、濁りも少ないし洗浄不要なのが嬉しいですね。粒も小さすぎず舞い上がりにくくて扱いやすいですよ。

C.P.Farm アラゴナイトサンド
高品質のライブロックや養殖サンゴで定評のある C.P.ファームの高品質ライブサンド。貝殻や様々なつぶが含まれているため見ていて飽きない質感も魅力的ですね。より自然に近いアラゴナイトサンドが欲しい人におすすめ。

ばくとサンド
charmオリジナルのバクテリア付きアラゴナイトサンド。やや濁りが出やすいので、先に水槽に敷いてからゆっくり海水を注入するのがおすすめ。活性状態でキープされているためか、立ち上げスピードの速さライブサンドではトップクラスだと感じました。粒も色々混じっていて見た目も自然です。


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