ルリヤッコの飼育方法|価格、性格、混泳、寿命、サイズ、サンゴ水槽、病気、飼い方 | す〜さんの釣行記&釣り情報・時々AQUA

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ルリヤッコは青と赤の体色が美しい、インド洋や太平洋に生息する小型ヤッコです。ルリヤッコは小型ヤッコの中でも、あまりサンゴを突いたりせず、危害を加えにくいので、ソフトコーラルやSPSが入っているサンゴ水槽でも飼育が可能です。LPSだけは相性が悪く、突くことが多いです。
丈夫でヤッコとしては価格も安く、初心者でも飼育しやすい海水魚です。ヤッコ飼育の入門種にもおすすめですよ。

今回はルリヤッコの特徴や価格、飼育方法を詳しく紹介します。

ルリヤッコの生態と特徴
学名:Centropyge bispinosa
分類:スズキ目・スズキ亜目・キンチャクダイ科・アブラヤッコ属・クシピポプス亜属
分布: インド洋、太平洋
全長:10cm 
寿命:6〜10年 
水槽: 45cm水槽以上
水温:22〜24℃ 
水質:8.0〜8.5PH 
性格:やや気が強い
混泳:可能(同種の混泳は避けた方が良い)

ルリヤッコは太平洋からインド洋にかけて生息するキンチャクダイ科(ケントロピーゲ)の小型ヤッコです。ルリヤッコはクシピポプス亜属に分類されます。
ルリヤッコの属するクシピポプス亜属は比較的温和な性格のヤッコが多く、サンゴも突きにくいので、混泳水槽やサンゴ水槽での飼育にもおすすめです。
サンゴ水槽で飼育できる小型ヤッコを探しているならルリヤッコは定番の種類です。
価格も安価で丈夫ですし、人工飼料もよく食べるので、海水魚飼育の初心者でも安心して飼育ができますよ。クマノミやスズメダイより少し大きくて、綺麗な海水魚を探してる人にもおすすめです。

ルリヤッコは名前の通り、体が青から青紫色(瑠璃色)とオレンジ色に染まります。青色よりオレンジ色の面積の方が広いんですけどね。地域によって体色の濃さや、オレンジ色の発色面積に個体差があります。
クシピポプス亜属同士なら交配するので、中にはアカハラヤッコとのハイブリッドと思われる交雑種も見られます。

自然下ではやや深場のサンゴ礁や岩礁帯の岩場に生息しています。そのため、高水温に弱く、22〜24℃程度と、少し低めの飼育水温の方が調子が良いようです。

寿命
良い環境で長期飼育した場合ですが、ルリヤッコの平均寿命は7〜8年くらいです。長生きする個体だと10年以上生きることもある、意外と寿命が長い魚です。
魚と言っても長い付き合いになるので、長期飼育が出来るかよく考えて購入して下さいね。

価格と入手方法
ルリヤッコの販売価格は1000〜2000円ほど。原産地によって価格は変わります。マニラ産やフィリピン産のルリヤッコは安価で、1000円前後で販売されていることもありますが、やや入荷状態の悪い個体が多く見受けられるので、購入するさいは注意が必要です。
マニラ産・フィリピン産のルリヤッコを購入するなら、入荷からショップで1〜2週間程度トリートメントされた個体を購入するのが理想的です。

バヌアツ産やインドネシア産のルリヤッコは、価格が割高になりますが、発色や入荷的状態が良い個体を多いですよ。上記の2個所と、ニューカレドニア、モーリシャス、トンガが原産地のルリヤッコは、独特なら模様が入る個体もおり人気が高い。

実際の店舗で状態を見て購入するのが理想的ですが、ルリヤッコは丈夫で輸送にも強いので、信頼できるショップであれば、ネット通販で購入しても良いでしょう。
ネット通販の方が価格も安くすみますが、ネット通販で購入するなら、必ず死着保証があるショップで購入するようにしましょう。


飼育費用
ルリヤッコの飼育には最低限、45cm水槽サイズの飼育設備が必要なので、水槽設備と、水槽台、人工海水、比重計などの飼育用品を合わせて、合計2〜3万円程度の費用になります。
夏場は水槽用クーラーが必要なので、クーラーの種類によりますが、追加で2〜4万円の費用が必要となります。


ルリヤッコの飼育方法
水槽
ルリヤッコは全長10cm程度まで成長するので、単独か2〜3匹の小魚と混泳させるなら、最低で45cm水槽から飼育が可能です。カクレクマノミやキイロハギ、ハナダイなどての混泳を考えると60cm水槽で飼育するのがおすすめですね。
ナンヨウハギやニジハギなど、やや大きな魚と混泳させるには、混泳魚の大きさに合わせて90cm以上の水槽が必要になります。
水槽は大きいほど水量も増え、安定した水質を維持しやすくなるので、費用や設置スペースも考えて、可能な範囲で出来るだけ大きな水槽を選びたいですね。


ライブロック 
ライブロックはサンゴの骨格が海中で風化したものです。海水魚を混泳させる水槽では、水槽内に大き目のライブロックを組み上げて、山を1〜2個作って魚の隠れ家を作ってあげましょう。
ルリヤッコはヤッコの中でも温和な性格とは言え、全く突いたり追いかけ回さない訳ではないので、小魚が隠れられるシェルターは用意してあげましょう。
見た目を気にしないなら、ライブロック風の人工ライブロックでも構いません。


濾過フィルター
濾過フィルターは濾過能力の高い外部式フィルターや上部式フィルターがおすすめです。予算に余裕があるならオーバーフロー水槽の飼育設備を購入すると良いでしょう。水量は多いほうが水質も安定するので、オーバーフロー水槽が無理でも、可能なら違う種類の、外部式と上部式フィルターを1機づつ付けるなどして、より良好な水質を維持するようにしたいものです。


プロテインスキマー
プロテインスキマーとは、本体内部で細かい泡を発生させて、フンや残餌から発生する水中のタンパク質を除去する装置です。プロテインスキマー付けると、タンパク質がバクテリアに分解された最終蓄積物となる硝酸塩を減らせるので、より海水魚やサンゴの飼育に適した綺麗な飼育水を維持しやすくなります。
エアレーション効果もあり、魚の酸欠防止やバクテリアの活性化にも貢献する、あって損がない装置ですよ。


クシピポプス属のルリヤッコは、人工飼料もよく食べるので「メガバイトレッド」のSサイズなど、小さな粒状の人工飼料を与えると良いでしょう。
最初は購入するさいにショップで与えている餌を聞いて、同じものを与えた方が、新しい環境でも食べ始めるようになりますよ。
元気なルリヤッコを購入するなら、基本的にはあまり人工飼料の種類は気にしなくても大丈夫だと思いますけどね。


照明
照明は、より青い体色が綺麗に見えるブルー系のLEDライトがおすすめ。メタハラでも20000k(ケルビン)くらいの、ブルー系だと綺麗に見えますよ。
近年は海水魚やサンゴ飼育でもLED照明が主流なので、LED照明を購入すれば良いでしょう。


混泳
ルリヤッコはクシピポプス属のヤッコなので、比較的色々な魚と混泳させやすいでしょう。デバスズメダイなどスズメダイ、クマノミ類、ハゼ類、ルリヤッコより大きなハギ類との混泳がおすすめ。
稀に気が強いスズメダイに負けてしまう事があります。どちらにしても、やはりライブロックでしっかり隠れ家を作る事が、混泳を成功させるポイントになります。

ルリヤッコはソフトコーラルとSPS(ミドリイシなど)が入ったサンゴ水槽でも飼育できますが、サンゴを突いたりするかは個体差にもよるので、必ず観察するようにして下さい。
LPSは突いて食べる可能性が高いので、LPSが入った水槽にルリヤッコは入れないようにして下さい。


病気
ルリヤッコは丈夫な海水魚とは言え、幼魚期や水素導入時、水質悪化のストレートなどちより、白点病やトリコディナ症などの病気になることもあります。

白点病
体表や鰭に小さな白い点が多数つく病気です。 輸送や多量の水換えなど、水温と水質の変化によって発症しやすくなります。

治療法
白点病の治療方法は、発症した魚をバケツに隔離して、銅イオンの添加やグリーンFゴールドを溶かした海水に魚を泳がせます。銅イオンは効果が強い変わりに魚を殺してしまったり、退色すると言ったデメリットも多い。なので、基本的にグリーンFゴールドで治療するのが安心でしょう。
薬品を一切使用しない白点病の治療法として、バケツ換水という方法もあります。やり方は非常に簡単で、ヤッコをバケツで飼育し、飼育しているバケツの水を毎日すべて換えるだけです。
白点病を予防するには、水質変化を極力減らして、飼育水をいつも綺麗に保つこと。水温を23~24℃で安定させる。新しく水槽に魚を入れるときによく調べてから水槽に導入することです。


トリコディナ症
トリコディナは伝染力が非常に強い病気で、体の色が一部薄くなったり、膜のような物が張っているなどのケースでは、トリコディナ症と言う病気を疑いましょう。
魚種としてはヤッコ類やクマノミ類などが発症することが多い病気ですが、主に輸入直後の個体に出やすい傾向があります。

治療方法
トリコディナ症には淡水浴が有効です。