短時間でトランスできる絵本はすばらちぃ。
先日、コミカルでブサ可愛い絵にそそられて手にした絵本1冊。
ちょっと胸がざわついたのである。
<ざっとあらすじ>
とある動物の少年君はオカアさんが嫌いだ。なんでかって、オカアさんは自分とは違う動物だから。おかげでしょっちゅう友達にいじめられたりからかわれたりしている。自分がからかわれたりいじめられたりするのは、オカアさんが自分たちと同じ動物じゃないのが原因だと思っている。自分がいじめられる原因になっているオカアさんとは距離を置いている。そんな主人公君も大きくなってだんだんけんか(暴力を伴う方)がつよい逞しい動物になった。自分をいじめてた奴らもぶっとばす勢いだ。ところがとうとう危機に陥って「やられそう」になってしまった。そのときにどこからともなくオカアさんが現れ、自分の身代わりになって死んでくれた。今までオカアさんを恥ずかしいと思っていたことを反省した。
ってな話しなのだけど、ネガティブで閉鎖的な内容がちりばめられすぎてはいないかと思った。
大人が読む絵本ならまだしも、ステップマザー(これは何もネガティブなことではないが)、いじめ、暴力、死。
私が子をもつ親なら、まだ年齢が一桁の我が子にゃ、もうすこしポジティブなメッセージを伝えたし。
あるサイトで、この絵本のタイトルを検索してみた。何歳の子を対象に読み聞かせたかのアンケートの回答があったけど、下は2歳から上はだいたい8、9歳くらいまで。
ママたちのレビューも悪くない。
日本の絵本界ってそんなものなのか?
暴力をともなうけんかに強くなってやられそうになって母が身代わりになってなんて絵本を読んで、絵本を卒業する頃にゃ、こんどはコンピュータゲームで人をやっつけまくるのか?
私は絵本の中に、黒いニンゲン心理を見たくはないなぁ。
どうせなら、鬼がでて来ておばあちゃんを食べちゃったとか、くじらがピノキオを飲み込んだとか、もっと単刀直入の残酷さの方が良い。いじめ的なingredientはいらないなぁ。