まだ私は夢の中にいました
遠くで電話が鳴っていますが、瞬時に思いました。
嫌だ!!この電話は出たくない!!
このまま眠っていてしまおうか・・・
でも・・
「Mannyuちゃん、電話鳴っているよ」
夫に声をかけられました。
やっぱり出なきゃダメか・・・
6月21日(木)午前5時30分
電話に出ました。
スマホの向こうから「すぐに病院に来てほしい」と母の声。
*「病院に来て」は母と決めていた言葉です。前に父の病院に向かう車内で、運転中と分かっていながら、母が二回連続で電話をかけてきたことがあるのです。私は焦りました。なかなか駐車できる場所を確保できず、ようやくコンビニを見つけるまでも間、どれだけ不安だったか・・・。かけなおしたら「○○駅で伯父さんが合流したいって」でした。
この時に「電話に出なかったら、急ぎじゃなければ再度かけないこと」「電話に出なかったら、ラインでいいので急ぎじゃないことを伝えてほしい」「病院に行く必要があるときは『病院に来て』とだけ入れてくれればいい」と取り決めをしていました。
その辺の服を引っ掴み、髪もとかさず(とかしたか?)、顔も洗わず、化粧もせず(化粧ポーチは持ちました)、メガネのまま(普段はコンタクト)、夫と家を飛び出しました
私の夫は自営業なので、こういう時には都合をつけやすく、とても頼りになります。
この時も夫が運転してくれました。
車中で夫から「何があったの?」みたいに聞かれました。
でも「病院に来て」しか聞いていないので、分かりません。
母も一秒でも早く病院へ行きたいでしょうから、こまごま聞く必要もないと私は思っています。
それにしても。
病院までの時間が、本当に長くて・・・
母は病院に着いているのかいないのか、連絡がないのです。
連絡してよー!!!
状況が分からないので、私からも連絡が出来ません。
(先生からお話を聞いているかもしれないし)
病院についたら、入り口前で私を降ろしてもらい、夫は駐車場に。
院内ダッシュです!!!
エレベーターで上がるまでが長い長い!!
エレベーターのドアが開いたら、またダッシュ!!
*早朝なのでダッシュしても大丈夫でした。
「お父さん!!」
病衣室へ入ったら
・・・・・・・いない!!!
父のいた場所がすっからかんで、ベッドもありません。
死んじゃった!!!!!
体の力がスーッと抜けました。
どこ?どこにいるの?
霊安室!?
ふらふら外へ出ると夫が来ました。
「お父さんいないの」
さて、父はどうなったのでしょう?
②へ続く・・・