人気の直木賞作家、東野圭吾の『夜明けの街で』より。

妻子ある男性と恋に落ちた彼女が、彼に言った言葉。


「約束できないことは、言わないで」


by 秋葉 『夜明けの街で』 東野 圭吾著


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好きだからこそ、言って欲しい言葉をはぐらかされるのは辛い。

でも、無理に約束してもらったとしても、その言葉の実現を黙って待つのはもっと辛い。


彼が、その重圧に負けて発してしまった口約束は

いつしか相手の希望となって心に巣食う。


その希望が幻だったと知った時、はぐらかされた時以上の絶望を味わうと思うと

好きになんてならなければ良かったと、思うのかもしれない。

Sex and the Cityで1、2を争ういいオトコ(四十路、バツ2なり)、
Mr. Bigのこんなセリフ。
キャリーからあなたは○○しないの?と聞かれて答えた言葉。


"That's not my style."
(僕はそういうことはしない主義なんだ)


Sex and the City, Mr. Big


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自分がなければ、そして自分のスタイルに自信がなければ言えない言葉。
あたしのようなコムスメが"That's not my style."と言うと
食わず嫌いなのをカッコつけて言っているようで頂けない気がする。


色んな経験をして、恋愛して、涙して、苦労して、辛酸舐め尽くして
大人のイイ女になったら、いつかさらりと言ってみたい。

私が尊敬する敬虔なクリスチャンの友人(シンガポール人)が

あたしが最近死にそうだったので、聖書よりこんな言葉を贈ってくれた。


Fear not, for I am with you;
Be not dismayed, for I am your God.
I will strengthen you,
Yes, I will help you,
I will uphold you with My righteous right hand.


(Isiah 41:10)


恐れるな 私はあなたのそばにいる。

失望するな 私はあなたの神である。

私はあなたを強くし、

必ずあなたを助ける。

私のこの高潔な右手で、あなたを支えていく。


(旧約聖書 イザヤ 41:10)


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私自身は無宗教だけど、親友にしろこの友人にしろ

私の尊敬する人間にはなぜかキリスト教徒が多い。

大学もキリスト教の大学だったので、恩師にもクリスチャンが多い。


彼らは辛い時、悲しい時、聖書の言葉を引用して私を励ましてくれる時がある。

私には「無条件」で信じているものがないから、たまにその姿が羨ましい。


この世の中で一番の人間の敵は恐らく「孤独」であると私は思っている。

今は若く、友人も多く、家族も健在だ。

でもこのまま生きて行って、老いて1人になることを想像すると、たまにぞっとする。


老いて孤独を感じた時、自分はこの言葉を思い出すんじゃないかな、って思う。

洗礼を受けてないのに勝手かな。


ちなみにこの聖書の引用は大学のキリスト教概論でも取り上げたことがあるので覚えていて、

峠でコーナー曲がり切れなくて死ぬかと思った時に

なぜか"Fear not, for I am with you."(「恐れるな 私はあなたのそばにいる」)が頭をよぎったことがあります。。


AC(公共広告機構)のCMは好きなものが多いです。

今OAしているCMより、下記のフレーズに心が動きました。


くじけそうなのは、あなたが進んでいる証。

しかられたのは、あなたが愛されている証。

つらいのは、あなたがあきらめていない証。

「生きている」という証を、感じてほしい。


by AC


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特にお気に入りなのは

「つらいのは、あなたがあきらめていない証」。

涙が止まらなくなる時があるけれど、

それは弱いからではなくて、逃げてないで頑張っているから

だから涙が流れるって思っていいのかな、って思いました。


このCMは少年少女の自殺予防を目的としたCMのようですが、

私自身もティーンエージャー時代は

自殺未遂&自傷行為とお付き合いしながら、

心の弱さゆえに悪い大人に騙されながら過ごしておりましたので

(自分は20歳までには必ず耐えられなくなって死ぬだろうと思ってた)

きっとあの頃にこの言葉を聞いたら何かを感じたのではないでしょうか。


今、死にたいと思いながら生きてる10代のコを見つけたら

「辛かったね」と抱きしめてあげたい

そして一緒に泣きたい。


どうか死にたいという若者が

何かを掴んで大人になって行けますように。

そしていつか、元気になって辛かった時代を笑って思い返すことが出来ますように。

好きなジブリ映画の中で3本の指に入る『もののけ姫』より抜粋。

サンがたたら場で烏帽子を襲うシーンで、アシタカがサンに向かって叫んだ言葉。


「山犬の姫、そなたを殺したくない。退くも勇気だ。」


by アシタカ 『もののけ姫』


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何があろうとがむしゃらに突っ込んで行くのが美学なのか。

散り行くところに、日本人の美徳はあるのだろうか。


でも、どんなにカッコ悪くても戦ったり論破したりしないで

勇気を出して退かなければならない時というものがこの世には存在すると思う。


自分が退く時は、

どんなに悔しかろうが悲しかろうが何だろうが「引き際の美しさ」に1番重きを置いて

胸を張って堂々と退き、見えぬところで泣ける人間であれたら、と思う。

そして何年か経って思い出せるようでありたい。


あの時の自分は、立派であったと。