7/27月曜日に放送された、サロンド武蔵野理髪店 第89回目のポッドキャスト放送
です。

本日は急遽、あべさんが出演できないため、前国分寺市議会議員の楠井誠さんをゲストにお迎えして松本さんとお二人でお話して頂くことになりました。


一つ目のお話は日本初の遠隔教育事業のために高知県に出張したお話から。

松本さんは防災担当の政務官として防災教育「防災に対する正しい知識」「防災に対する心構え」を子供達に伝えていかなければいけないと考えているというお話から、復興担当の政務官をやっている小泉進次郎衆議院議員と、子供達の教育に関わる問題でもあるため、文部科学大臣政務官の赤池誠章参議院議員と三者で相談し、東日本大震災の被災地の子供達と南海トラフ地震が起った場合に大きな被害が予想されている高知県の子供達と子供同士で話し合って貰い、その交流を通じて被災地の状況を伝えてもらうということを今年の春先に相談し、準備を進めテレビ電話を利用した遠隔教育事業という形で7/9に行ったことについてお話頂きました。

そういう取り組みは今まで日本の教育では行ったことはなかった。テレビ電話システムを使い宮城県気仙沼市の階上中学校と高知県高知市立城西中学校をテレビ電話でつないで直接話し合いをする授業を初めてやらせて頂いた。

松本さんが高知県に行って防災の観点からお話したり、宮城県には小泉進次郎議員が行きテレビ電話を通じて防災に対する取り組み、階上中学校の生徒からは震災当日の話やそこからの歩みについてを直接聞かせてもらった。それぞれの学校から約30人づつ出席。城西中学校では代表者が質問をしたり、地元の偉人坂本竜馬の「船中八策」をもじった「防災八策」というものを作ったりしているという話など防災に対する取り組みについて話してくれた。他の生徒は防災の授業として校内でテレビ放送を行い、全校生徒が階上中学校とのやりとりを聞けるようにやることが出来、高知県側は代表だけでなく、全校生徒が参加した形になったとお話し頂きました。

楠井さんは東日本大震災で津波被害から住民を救った昔話「津波てんでんこ」などの話を聞くと日頃から防災を意識する教育の大事さがあると思うという感想を受け、松本さんは子供の頃、学校で避難訓練を定期的にやっていたことで、防災ずきんを被る、机の下に潜るとか今でも身についていて、実際地震が起きたらその時の経験で机に潜って身の安全を確保しなければいけないと自然と思えるようになっている。そういうことからも防災教育は重要に感じているとお話頂きました。

城西中学校の話で印象に残ってることについて、テレビの映像や学校の先生からの話で東日本大震災のことを聞き色々やっていたが、大人からの押しつけというか受身でやっていた部分があった。今回、同年代の仲間から気仙沼で本人が体験したことを聞いて、まだまだ足りないことがある。受け身ではなく自分たちの事として深掘りして取り組んでいかなければいけないと気づかされたと話してくれたこと、何よりも真剣な目をして気仙沼の子供達の話を聞いていたことが何よりも印象に残っているとお話頂きました。

松本さんが授業の中で階上中学校の生徒に、あの震災の出来事を話すことをどう思うか訪ねたところ、「自分たちの経験を人に伝えることで、役立つのは本当に幸せな事です」と答えてくれたのがこれがまた凄く印象に残っている。震災が来るかもしれない高知県の子供達にとっても同年代の仲間から聞くからこそ受け止められる、実際の経験者の言葉だからすっと入っていく。辛い思い出を話してくれた階上中学校の子供達も何かの役にたてることは本当に嬉しいことだと言ってくれたことが両校にとって凄く意味のあることだったのかなと感じた。そういう意味でも良い授業になったとお話頂きました。

今回は試験的な取り組みとして一校づつ選んでやったが、今後は国の事業として位置付けし東日本大震災の被災地とこれから災害が起こる可能性がある地域の子供達を繋げる取り組みができればいいなと凄く感じた。今回の遠隔交流がきっかけになって城西中学校の代表の方が夏休みに階上中学校に訪問するという交流も始まった。授業から得たものだけでなくそこからさらに膨らんだ交流も生まれてきている。こういう授業をしっかりと進めることで日本の安心安全をしっかりと高めていきたいと思うとお話頂きました。


二つ目のお話は平和安全法制について。松本さんが感じていることをお話頂きました。

平和安全法制については議論も沢山なされていて、賛成反対いろいろあり国会自体100時間を超えた長い審議もあり、しかし国民の皆さんのご理解が進んでいない面もある。これから参議院でさらに議論を深めて頂いて国民の皆様に何が問題になっているのか正しい情報に基づいて理解してもらいたいと思う。法律が目的としている事は決して戦争をしようとしているのではなく、戦争を未然に防ぐことに主眼が置かれている法律だと松本さんは思っている。戦争法案というレッ
テルによって、中にある本当はもっともっと議論しなければいけない大切なポイントがぼやけてしまい、なかなか見えてこないことは残念であるし、我々の努力も足りないと感じている。

「戦争はしたくない、平和を守らなければいけない」これは凄く大切なことであるが、政治家としてはこれで終わってしまっては仕事をなしているとは思えない。戦争をしないためには、平和を守るためには具体的に何をするんですか?ということが一番大切だと思う。

例えば民主党の岡田さんにしても日本の近くでは色々と対応しなければいけないし、法律も変えなければいけないし、他の国との関係をキチンしなきゃいけないと色々おっしゃるが、一方で対案が出て来ないので具体的に貴方たちはどう考えているんですか?となっても具体的な物がないので議論が深まっていかない。

今から二年半前、日本と米中韓の関係がボロボロだった厳しい状況だった。尖閣諸島を中心として緊張が高まった時期だった。この二年半で何が変わったかというとアメリカとの関係が良くなった。中国の習近平主席と日本の安倍総理が笑顔で首脳会談をできるまで良くなった。これはマスコミでも報道されている事実。また報道されていない事として、尖閣諸島に関するニュースが一時期に比べガクッと減っていること。海上保安庁や防衛省から資料を取り寄せると今でも船は来てるが、数がガクッと減っている。これはアメリカや中国との関係が改善し尖閣諸島のニュースが無くなった。ただ単に流れないのでなく中国が尖閣に対する行動を減らしたという事実がある。こういう事実だけを見てみると、この二年半で日本の国を取り巻く環境は平和で安定している方向に動いて来てると思う。それは当り前のように何もしないけれど勝手にそうなったのではなく、そこに至るまでは様々な努力があり例えば外国の人達に日本の状況を説明して国際社会の世論を形成したり、アメリカとの関係を改善することで日本の抑止力を高めて行くことが出来たのだと思う。

日本の国の平和を守るため何をどうしなければいけないのか問題意識があるならばその問題意識に対応するための方策をどう考えて行くのか提示してもらったうえで議論を深めて行くとが大事だと思う。

残念ながら分かりやすい言葉でレッテル貼りしただけでは本当は一番議論しなければいけないポイントが見えなくなっていく可能性もある。そのあたりをしっかり明らかにして国民の皆さんに冷静にお話を聞いて頂きつつこちらも説明をしていくことが何よりも大切だと思う。

大切なことは国際社会との協調をいかに図っていくかというのが日本の安全保障を考えるうえで凄く大切な事柄だと思っている。先の大戦の反省をどこに求めるのか、一つ考えなければいけないことは国連を日本が脱退して孤立の道を歩んでしまったことが日本の国の大きなターニングポイントだったと思う。国際社会との強調・連携というものを日本は守っていきながら平和の歩みを続けていくことが重要だと思う。

今回の平和安全法制について国際社会がどのような反応を示しているかというと、殆どの国が肯定的に捉えてくれている。日本の国にはもっともっと国際社会の平和や安定のためにしっかりと頑張ってもらいたいという声が非常に強い中でその声を無視するような、応えないような一国平和主義を貫くことが日本の国の平和を孫子の世代までしっかりと伝えることになるのか、憲法の枠内という限られた状況ではあるものの日本の国がしっかりと国際社会で役割を果たすことが、国際社会との強調を図って日本の国を平和と安全の方向に導いて行くのか、こういうところがしっかりと国民の皆さんに理解・議論をされ、国会のなかで議論をされていくことが大事だと思う。

極端な例を出して議論をすることは分かりやすい半面本質が見えなくなる。極端な例や細かいことで議論が錯綜するよりも今回の法律案は日本の国が今後どういう風に平和であったり、戦争に巻き込まれないようにしていくのかという日本のこれからを考える重要なことがらであるので、出来れば本質論をより一層議論していってくれると参議院での議論が国民に対して大きな理解につながると思うし、本当の意味での日本の国の姿、日本がこれからどういう風に進んでいくのか国民の皆様に問いかけて理解をしてもらうような機会になってくれるのではないかと感じている。

実際松本さんも地元でいろんな意見を頂きお叱りを受けることも多い。こういう国民の皆さんのご意見には真摯に耳を傾けなければいけないし、反省すべきと事は反省してやっていかなければいけないと思う。

大切なことは国民の皆さんにも話題に関心をもってもらうことと同時に、一番大切なことが理解できる環境を作ると同時に国民一人一人に日本の将来の形を考えて欲しい。

冷戦期と今の日本が置かれている状況は全く違う。尖閣諸島や南シナ海の問題もあるなかで日本の国が今後どういう形で平和な社会そして戦争が無い社会を作り上げていくか考えていかればいけない。政治が果たさなきゃいけない役割は「平和を守りたい」という願望だけでなく、それを実現するための具体的な政策を国民の皆様に提示をし理解をして頂くことが、これらから大事になっていくと思うとお話頂きました。


サロンド武蔵野理髪店 第89回目ポッドキャスト放送

ダウンロード