家族と仲良くしたい？

先日、あるお客様と、ご家族との悩みの話になりました。

自分は家族と仲良くしたいけれども

相手の言動の一部がとても非常識でとても許しがたく、

仲良くできない、でも相手はそのことをわかってくれない、とのことで。

しかも、過去に自分が家族の中でとても傷ついたとき、

彼らはひどい態度をとって自分はとても苦しかったのにそれに気付かず、助けてくれなかったくせに、

なにもなかったかのようにお気楽に「家族仲良く」なんて求めて来られるのも腹がたつ、と。

それでも「家族なんだからできるものなら仲良くしたい」と。

すごーくよくわかります。

私も10年くらい前までずーっとそんな感じでした。

私の場合はおもに、二つ年下の妹。

家族なんだから仲良くできるものならしたい、

でも、妹と私は性格や人付き合いに対する価値観が全く違って

付き合うとなるとどちらかが我慢しないといけない。

連絡が来ても来なくても妹のことを考えるだけでイライラしたりしんどかったり、

実際に話すと喧嘩になることも多く、憎しみの方が強かったです

妹は私の友達にはいないタイプだし、

はっきり言って家族でないなら付き合いたくないタイプ。

要するに、性格が合わない

しかも子供の時から私は妹のせいでずっと我慢を強いられてきた。

年が近いからお揃いの服で例えば赤と黄色だと妹が絶対赤。

ピンクと水色なら妹がピンク。

私のピンク好きは周囲には有名なのですが、それは子供の時にピンクが着れなかった思いから未だに、ってくらいですから、笑

あなたのせいで私は我慢してきた、という根強いわだかまりもある。

で、結局最後は大げんかしてお互いに一切連絡をしなくなり、関係がはぼ断絶して10年近くになります。

その間顔を合わせたのは祖母の葬儀と何かを合わせてほんの数回。

ただ数年前まで私は年賀状を送ったり、

結婚の報告メールを送ったり、

数回だけ、ふと、向こうから質問メールやちょっとした相談があったりはしました。

家族って、なかなか切っても切れないんだな、とつくづく思います。

家族なんだから仲良くできた方がいい、

確かにそう思わないではないですが、

しなきゃいけない、

と思い込んで無理やり付き合いをしていた頃と比べて、

自分の穏やかな生活が乱されることもなく、

連絡はしなくとも、たまに親から近況を聞きながら向こうは向こうで幸せにやってればいいな、と

素直に思えるようになりました。

自分も結婚して新しい家族と穏やかで幸せな日々を過ごす中で、自然と妹に対する憎しみ、笑、が消えたのです

今はもう、特に連絡の必要性もないので積極的に連絡を取ることはありませんが、

今なら、以前までの愛憎乱れた濃くて苦しい関係とはまた違った形で

もうちょっと気楽に付き合いできるかも、と思ったりします。

で、私と妹の関係や、お客様とそのご家族の関係を

こないだから勉強、実践しているアドラー心理学に照らし合わせると。

今はね。

やはり、仲良くしたくないんですよ。

だって性格が合わない人と仲良くするには、自分が相手に合わせるか、相手の嫌な部分をさらりと流すしかないでしょう。

でも、彼女は家族に対してわだかまりがあるから、折れる気はないんです。

相手がまちがってるんだから、相手が変わって私と仲良くすべきだ、

という気持ちはわからなくはないですが、

変えられるのは自分と未来だけ、

他人と過去は変えられないことは、よくわかってますよね。

だからね、まずは

家族だから仲良くしなきゃいけないって思い込みを捨てること

今の私は（自分を変えてまで）仲良くしたいとは思ってないんだということを自覚すること

多分、そう割り切るだけで、かなり楽になります。

でも、いつかは仲良くしたい、という希望まで捨てることはありません。

ただ、その、いつか、というのは、

自分の中で相手に対するわだかまりが消えた時。

つまり、相手と仲良くすることを優先するために、自分の気持ちや性格を多少抑えても腹が立たないなと思えるくらい、

自分が相手から傷つけられた過去を癒せた時。

それには、時間とその家族とのことなんてどうでもよくなるくらいの幸せな気持ちが必要だと思います。

だから、私は彼女に、

いい人見つけて新しい家族と幸せになることですよ

と言いました。

新しい家族の中で愛し愛されて、満たされて、

昔のわだかまりや相手の（自分から見て）人間的な未熟さがどうでもよくなり、どーんと受け入れられる時が来たら、

きっと、心から素直に仲良くしたい、できてよかった、

と思えるんだと思います。

その言葉を聞いてハッとして、

元気が出て来ました婚活がんばります

と、すぐに前向きになれる彼女が、私はとても素敵だと思います❤️

彼女にぴったりの、いい人に出会えることを、本当に心から祈っています。

お客様とのこんな深いやりとりがとっても楽しいわたくしです。