睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠という全く異なる2つの睡眠状態に分けられます。
この2つの睡眠が一晩のうちに交互に繰り返されているのです。
レム睡眠は眠っている間に、ピクピクと眼球が急速に動く(Rapid eye movement:REM)睡眠のことで、眠りが浅く、夢の多くはこのレム睡眠中に見ます。
一方、ノンレム睡眠は眼球運動が見られない(non-REM)深い眠りになります。
レム睡眠では、脳の一部は起きている時と同じように活動していて
脳のなかでも、記憶と学習に関わる扁桃体(へんとうたい)や、
海馬といわれる大脳辺縁系が活動しており、レム睡眠時には、情報の整理、統合が起こり、記憶の定着が起こっていると考えられています。
このようにレム睡眠では脳の活動が盛んなことから、浅い睡眠と言われています。
また体は眼の筋肉や呼吸の筋肉など一部を除いて力の抜けた状態で、このことから体の睡眠とも言われています。
ノンレム睡眠では、大脳皮質の神経細胞(ニューロン)の活動が低下して、だんだんと同期して活動するようになります。
眠りが深いほどニューロンの活動はゆっくりと同期して起こるようになり、脳全体の血流も低下します。
このことから深い睡眠とも言われおり
いわゆる脳の休息状態で、パソコンに例えるとスリープ状態です。
主に、ニューロンのつながりの再構築やニューロンのメンテナンスが行われていると考えられています。
レム睡眠とノンレム睡眠には異なるメカニズムと働きがあるのです。