先月のねこ福カフェ広場では「スーパー猫の日」スペシャルで、
初公開のイベントを開催しました。
厨子、屋根裏の中2階へとご案内するツアー。
ツアーなんてたいそうに銘打ってのご案内でしたが、
みなさんそれなりに楽しんでくださっていたご様子。
なんといっても130年来手付かずの瓦葺き工法を見学いただけるので
貴重な機会だったのではないかと思います。
なにしろ、
わかります?
これ天井を見上げたところですけど、
日の光が差し込んでいるの見えますよね。
えー!外気が筒抜け?
ちょっと視線を移動しますと、
何ー⁈ ミュータントなシルエットは何?
屋根裏で何が起きてるんだ?何が生まれてるんだ?
初めてみたときはど肝を抜かれましたょ。
これは瓦を屋根につなぎとめておくための土でした。
昔はこうやって藁を混ぜた土を盛って瓦屋根を葺くのが標準だったようです。
ただし、板の上に杉皮を敷いて
こんなに土が漏れ落ちることがないように施工されるのが
一般的みたいです。
欠陥工事?
当時の事情がよくわからないので
それはなんとも断定できませんけど。
祖母から聞いた話では、
昔この一帯が火事になったことがあり、
場所を移してここに急ぎで建てたのだとか。
おかげで床一面、掃いても掃いても土埃が溜まります。
ツアー前日はこんな感じでした。
これ5杯分、どっしりしたごみ袋になりました。
笹が混じってますね。
これは煙抜きという開口部から入り込んだのでしょうかね。
昔の工法、自然と一体化(笑)、
なかなかにおおらかなものでしょう?
さらに、リフォーム前は足元は板敷でなく藁が敷き詰められていました。
今のように歩けるスペースじゃなかったんです。
忍者屋敷か…。
色々なカルチャーショックを隠し持ってる建物でありました。住んでたんだけど。
藁が敷き詰められた天井裏も
1階から見上げれば手の込んだ装飾だったようです。
以前に紹介したビフォー&アフターはこちらに。
今は蛍光灯もつけてありますが、虫籠窓から入ってくる光だけでは
写真を撮るのもなかなか難しいです。
だから、リフォーム前に探検に上がったときはほぼ闇の中でした。
そんなところに水車(⁈)や薪やらなんやかんやと詰め込まれていて、
ほんまラビリンスな世界でした。
大工さんがそれら全部長い梯子で上下して降ろしてくださり、、、
今の姿になりました。
だから大工さんに足を向けては寝れません。
天井の低い、ただただ広い空間。
お客様たちは
「ここでなんかできそう♪」っと
イメージをふくらませてワクワクしてくださってました。
確かにね、下界とは違う生活感のない異次元の空気がありますね。
この場所でやるとぴったりなイベントなどもありそうです。
土が落ちてこなくなったら
収納スペースとしても活用できるようになるでしょう。
ちょうど現役の大工さんも見学にいらしてくださってました。
わたしとしては
初めて目にしたときの騒然としたラビリンスな光景、
掃いても積もる土塵に心折れて、
このスペースは意識から削除されていました。
今回みなさんと一緒に登ってみることで
改めて新鮮な気持ちで眺めることができました。
楽し場所として活かせる日が来るかもしれませんね。
お越しくださったみなさま、
ありがとうございました。
今月はいつもどおりの29日です。