わたしの介護ストーリー〈母を在宅介護した本当の理由〉 | 山里古民家リトリート 大阪高槻 神峰山の里 ギャラリーねこ福 

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Timeless Comfort ~ 時間が止まる龍宮城 ~
築130年古民家をリノベーション、大地からの贈り物に包まれて内観するための空間をご提供しています。こだわって過ごす交流の場にも。大阪駅・京都駅から1時間、奇跡のアクセスで桃源郷へ♪

ギャラリーねこ福はこんなところ

 

健康だった頃から、母はわたしに君臨しようとする人でした。

老いてからも依存心と従属要求をないまぜにして

遠慮気味に、時にこれみよがしに提示してきました。

わたしの目にはそう映りましたが、

母は「心の友」になりたかったのだと亡くなる前に言ってました。

 

わたしは乙女心とかさっぱり理解できないし、

型破りな性格だったし、

母よりずっと人付き合いも視野も広いし、

母の世界に収まって白を黒だねと言い出したら

生命力さえ萎えてしまうような性格。

 

二人三脚できる相手ではなかったのだけれど、

少しでも回復して欲しかったので、

別人を演じて母を喜ばすことに徹すると決めていました。

 

わたしが母の生き甲斐であることを良く知っていたし、

わたしが家を飛び出した結末が疾患の引き金になった訳なので、

母の残り時間にわたしの人生を一部提供しようと思ったのでした。

結局それって、いい歳して親に従属させられていたとも言えますね。

 

もっと若い時点で子離れしてもらえていたら

違った親子関係が築けていたのではと想像してみるけれど、

もしもわたしが反抗でもしたならば、

その時点で母は気が触れて倒れていたことでしょう。

仕事と精神疾患の夫を抱えて身の寄せどころのない境遇では

立ち止まって考えるなんてこと、

そもそも母の価値の中には根本から熟考するための時間なんか

なかったんじゃないかな。

 

わたしは心のどこかで、

自宅療養で穏やかに暮らすあいだに

母に自分の人生を振り返って何かに気付いてもらいたいと思っていました。

 

亡くなる寸前、自宅で最後に過ごした夜に、

『わたしのやってきたことは、間違いだったのか…』

って、すごい血相になりました。

もうごまかす必要はないなと思ったので、

申し訳なかったけれど、わたしは

うん…

っとほんの微かにうなずいたのでした。

 

呼吸が止まり、病院に搬送され人工呼吸器に繋がれて6日後に亡くなりました。

人工呼吸による延命は、以前からの本人の意思でもありました。

この間、普通には語られることのない人間の様々な容態を見せてもらいました。

貴重な経験でした。

 

6日間で自宅に帰ったのは昼間に2-3時間が1度だったと思います。

病院のベットと壁の隙間で寝ていました。

どこかでもう自由になりたい、外に出たいという思いもありました。

 

今でも何かのしがらみで窮屈を感じる時は、

病室の窓から見えていた青空とマクドナルドの看板が目に浮かんできます。

あんなに渇望した自由なんだから、

つまらないしがらみに絡みとられている場合じゃないって

自分に言い聞かせる材料になっています。

 

 

 

ある軸で考えた時、棒にふった4年間とも思えるし、

別の視点から考えれば、普通の人が体験できない貴重な経験だったとも思えます。

母が体を張って大切なものに気づかせてくれたとも思っています。

 

母にも本当に大切なものに気付いてもらえたので

わたしの4年間は浮かばれました。

 

でも、

自分を偽って親に接するなんてこと

本当はしてはいけないことでした。

 

それからの長い年月、

ほんのつい最近まで、

わたしは自分が何者なのかを見失ってしまってました。

 

 

嘘をついてでも母に長生きしてもらいたかった。

その理由のひとつは、

父を残して先に逝かないで欲しいという自分の都合もあったと思います。

 

 

 

 

 

 

今月の「介護を語る会」では、

Webサイト「やさしい介護の教科書」

運営メンバーの介護経験を収載いただくための

公開インタビューが行われます。

 

詳しくはこちらをご参照ください。

 

 

「介護を語る会」@Zoom
4月11日(日) 13:30~15:00
13:30〜14:15 介護の教科書公開インタビュー
14:15〜15:00 介護を語る交流会

 

どのタイミングからご参加いただいても大丈夫。

事前に参加表明をお知らせください。URLをお送りします。


参加表明はこちらから ➡︎ ♣︎♣︎♣︎


誰しも介護予備軍ですから、

どなたのご参加も大歓迎です。

 

そして、

毎月22日は、

運営メンバー芳崎欣子さん主催の

介護家族のためのClubhouse

 

こちら案内されます

 

ご家族の介護で煮詰まっているあなた、

芳崎さんとゆるっと時間を過ごしてください!

ノーメーク、ボサボサ頭でも大丈夫だから(^^)v


 

 

 

【お知らせ】

森健太郎 春爛漫ライブ@ねこ福

〜アコーディオンとクラリネットの午後〜

【日時】4月18日(日)14:00~

時間が止まる古民家ギャラリーで

音楽に満たされる午後をお過ごしください
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