私たち人間は複雑な脳の構造を持っており、
その機能の一つ一つが日常生活におけるコミュニケーションに大きく影響を与えています。

 

特に、左脳と右脳の働きは、情報の受け取り方や処理方法に大きな違いを生んでいます。

そして、驚くべきことに、この違いが「どの耳で聞くか」によっても変わることが、
科学の世界で明らかになってきました。

 

人間の脳は、

右耳で聞いた情報を左脳へ、
左耳で聞いた情報を右脳へ送るという交差した処理を行います。
左脳は論理的な思考や言語処理を担当し、
一方で右脳は感情や直感、創造性を司るとされています。
このため、右耳で聞いた情報は、論理的に受け入れやすく、
左耳で聞いた情報は感情的な反応を引き出しやすいのです。

興味深い実験がイタリアで行われました。
調査員がクラブの参加者に対して「タバコを1本ください」というシンプルなお願いを、
左右どちらから話しかけるかを変えて実施しました。
その結果、右からお願いした場合の成功率は左からのそれの約2倍に上りました。
このデータは、私たちの脳の仕組みが

日常のコミュニケーションに直接的な影響を与えていることを示しています。

 

 

では、なぜこのような現象が起こるのでしょうか?
主な理由は、左脳が情報を受け取りやすく、論理的な処理を行うため、
お願いごとや提案をより受け入れやすい状態になるからです。

言い換えれば、右耳で聞いた情報は、
実行や合意につながりやすい左脳へと直接送られるのです。

この知見を日常生活に応用することで、
コミュニケーションの成功率を高めることが可能です。

たとえば、重要なプレゼンテーション、クライアントへの提案、
部下への重要なお願い事など、ポジティブな結果を期待するすべてのシチュエーションで、

意識的に相手の右耳に話しかけるようにすることが有効です。

もちろん、この方法が常に100%の成功を保証するわけではありません。
人とのコミュニケーションは複雑で、相手の感情状態、関係性など多くの要因が絡み合っています。

だからこそ、右耳への話しかけというテクニックは、

他のコミュニケーションスキルと併用することで、その真価を発揮します。

このような心理学的アプローチを日々の生活やビジネスに取り入れることで、
私たちはより良いコミュニケーターになり、相互理解を深めることができるでしょう。

人間の脳の不思議な働きを理解し、それをうまく活用することで、日常生活の中での小さな変化が、

大きな成果につながるかもしれません。

 

あなたも今日から、

コミュニケーションの際に「右耳戦略」を試してみてはいかがでしょうか。


ちなみに、
・会議は営業後の夜より朝の方がいい
・ミラーリングをつかって相手のしぐさや顔の表情を真似ると親近感がわいて話を聞いてもらいやすい
・テーブルは真正面に座るより斜めの位置や横並びカウンターの方が成約する
・大事な会議はホテルのラウンジやラグジュアリーな場所を選ぶ方がポジティブな結果が出やすい

もうこのこのくらいのことは
既に使いこなしていらっしゃるとは思いますが

心理学的アプローチをビジネスに取り入れたコミュニケーション法
簡単に試せるので、やる価値は大いにありますよね。