旅にトラブルはつきもの。

ギリシャの洗濯機にはこれまでもだいぶ悩まされてきましたが、今回はクレタ島ハニアの定宿でまたまたトラブルが。

 

この宿は、ワンルームのStudioタイプから広い1ベッドルームのアパートタイプまでいろいろあるのですが、どの部屋にも洗濯機が備えられています。これまでいろいろなタイプの部屋に泊まったのですが、今回は最初にこの宿に来たときと同じ、一番広い1ベッドルームの部屋。

 

以前は、洗濯機はあるのもの、なんと配水用の管がどこにも接続されずに放置された状態で、配水するときは管から水がジャジャモレに! 幸いドラム式洗濯機だったので使う水の量はそれほど多くはありません。このときは、大きなたらいがあったので、管からの水をたらいで受けてなんとか洗濯をしたのでした。

 

そのことは覚えていたのですが、バスルームもリニューアルされて洗濯機も新しくなったようだし(同じドラム式)、まさかもうそんなことはないと思い、確認せずに洗濯を始めたのがいけなかったのです。“洗い”が終わったあとに突然水がバスルームの床に流れ出す音がしました。“しまった!”と思ったものの間に合わず、すぐにポーズボタンを押して洗濯機の動作を中止しましたが、バスルームの床は水浸しに。洗濯機と壁の間をよく見てみたら、やはり配水用の管がどこにもつながっておらず、口がそのまま露出していました。“なんだ、前と何も変わっていなかったのか”とガックリくる私。

 

とりあえず、処置をしなければなりません。

まずは、ベランダにあったモップを持ってきて、床の水を拭き取りました。そして、洗濯の続きをどうやってやればよいか? 以前はたらいで水を受けることができましたが、今回はそのようなものがありません。考えたあげく、幸いにもすぐ横がトイレなので、トイレに流してみることにしました。壁の後ろから配水用の管を引きずりだして便器の上に持っていき手で保持、その状態で洗濯機のポーズボタンをもう一度押して洗濯を再開。管からいきよいよく出てきた水は便器の中へ排水、水が飛び散ることも溢れることも無く、うまくいきました。“すすぎ”と“脱水”も同様にして、なんとか洗濯完了。気温が高く乾燥もしているので、濡れてしまったバスルームの床も洗濯が終わるころにはほぼ渇いた状態に。はぁ~、疲れました。

 

ただ、管を手で持っているのはちょっと大変。翌日は、トイレの便器に引っかけて、上から便座をかぶせて固定。水の勢いで管がはずれてしまわないか心配でしたが、大丈夫でした。結局、対応策はなんのことはない、排水の管をトイレの便座にひっかけておけばよいだけのことだったのです。

 

    

  (排水溝の管を便器へ)     (便座を閉じて管を固定)

 

最初からこうすればよかったと思うものの、パニック気味の状態ではなかなかすぐにベストの策までたどり着くことはできず(私の頭が悪いだけなんですが、、、)。

 

ところで、この部屋に泊まった人は洗濯のときにどうしているのでしょうか?

ギリシャ(ヨーロッパの他の多くの国でも)バスルームはWC=Water Closetという名の通り水浸しになることもかまわない場所で、床には必ず排水溝が設けられています。シャワーブースにカーテンがなくて、バスルームの床にシャワーの水がかなり流れてしまうこともよくあります。何年もこのままになっていることから考えても、洗濯機の排水が床に流れるのは、”不具合”ではないのかもしれませんね。

(まぁ、私的には、やはり床に水が流れてしまうのは”不具合”です。)

 

7月の停電のときにも書きましたが、日本で何不自由なく暮らしていると、このようなトラブル時の対応力も低下してしまうのではと感じます。大地震など大きな災害のときには、普段通りの生活はできずいろいろと工夫や忍耐が必要になるでしょう。たまには、海外などでトラブルを経験するのも悪くないと思う私です。