「MSGは体に悪い」は嘘らしい | アメリカ暮らしほぼ30年おじさん

アメリカ暮らしほぼ30年おじさん

留学でアメリカへきていつの間にやら30年近く経過。日本への永住帰国のプランはもはやなし。誠に遺憾です。

アメリカではどこにでも見つかると言っていいチャイニーズレストラン。行くとほぼ必ず目にするのが「No MSG」という一言。MSGとはMonosodium Glutamateの略。いわゆる味の素だ。

 

 

No MSGを掲げるのはチャイニーズレストランに限らない。アジア系のレストランには同じように No MSG を謳っている店舗が多い。

 

 

MSGを摂取するとめまいがすると訴える人たちがいて、俗にチャイニーズレストランシンドロームと呼ばれている。妻と仲良くしている日本人女性も、とあるチャイニーズレストランで食事したときそのようなめまいを経験したことがあるらしい。その店がNo MSGを謳っていなかったのかどうかは知らないが、彼女はそれでMSGによるめまいだと信じたらしい。

 

ところがMSGがめまいを引き起こす、体に悪い、というのは嘘である、という人たちがいて、そういうことが言われるようになった背景には1960年代当時のアメリカの中国などに対する反感が根底にあるのだという。そもそもMSGが体に悪いということをいう研究自体、マウスの血管に大量のMSGを流し込んだ結果を観察したもので、あまりにもやり方がおかしすぎるという話なのだ。

 

MSGは体内にもあるアミノ酸で、いろんな食物にも含まれているにもかかわらず、それらの食物を摂取しても似たような症状は出ない。どんなに体にとって必須な栄養素であっても、過剰に摂取すれば体に異常をきたすのは当たり前。MSG以外の栄養素でやっても同じようにマウスはおかしくなるはずだ。

 

当初MSGの安全性に疑問を投げかけた論文では、具体的にどういう障害が起こりうるのかということについては何も分かっておらず、ただ良くないかもしれない、というような曖昧なことしか言っていなかったらしい。その後チャイニーズレストランで食事をした後でめまいを覚えた人が「もしかしてMSGのせい?」と言い出して、そうに違いない、MSGは危険だ、という風潮が広まっていったのだと。

 

つまりはいまだにMSGがめまいを誘発するという決定的因果関係の証明はいちどもされたことがないらしい。

それでMSGの名誉回復というか、世間一般に広まってしまった誤解を解こうと努力している人たちがいる、という記事がこれである。

 

 

うま味調味料として応用範囲の広いMSGについてしまった悪いイメージ、なかなか払拭するのは難しいだろうけど、正しい情報が広まることを願う。

 

めまいの原因ってほかになんかありそうだね。