スタツア。
SALに所属してからずっと聞き続けていた言葉。
大きな希望と不安。
わたしは人生初のスタツアの場所をインドネシアにした。
理由は特になかった。
なんとなく、それだけで決めたインドネシア。
行く前日。
自分の中でのスタツアでの具体的な目標が定まらないまま飛行機に乗る。
マレーシアでのトランジットを含めて10時間のフライト。
そしてそのまますぐにバリ島の農村へ。
腰が痛い。眠い。疲れた。
この言葉の繰り返し。
スタツアってこんなん?
わたしのスタツア大丈夫?
それよりホームステイってどんなん?
わたしの疑問で、こころが不安で溢れかえる。
村につくと、
たくさんの子供とたくさんの大人がわたしたちを迎えてくれた。
「こんばんわ」
わたしたちのために覚えてくれたと思われる言葉があちこちから聞こえる。
そしてホームステイ先の方々とのご対面。
一人一人名前が呼ばれて握手を交わす。
わたしと相方の番がきた。
満面の笑みを浮かべて握手を求めるおじいさん。
ほっとしたのもつかの間。
英語が通じない。日本語ももちろん通じない。
とりあえず笑う。
笑顔は世界共通なコミュニケーションツールだ。
おじいさんのバイクの後ろに乗せられ、暗い夜道を走る。
街頭もなく、暗くて狭い道をグイングインすすんでいく。
これから5日間のホームステイにすこし不安を感じる。
お家につくと笑顔でおばあさんが迎えでてくれた。
通じる言葉「孫」
「マゴ セブン」
孫が七人いる、という意味らしい。
一生懸命に話してくれる彼女をみていると、
言葉の壁なんてどうでもよくなって
一生懸命わたしも会話に混ざろうとした。
理解できてるのか、通じてるのかわからないけれど
とりあえず笑う。
笑うだけで楽しくなる。
通じ合えた気がした。
パドゥとマドゥ。
わたしのホームステイ先の家の家族。
マンディーという水風呂
初めて食べる料理の数々
生水を飲めない環境
多くのことが初体験。
けれど、彼らのおかげで、
ホームステイの言葉の壁、
文化の違い不安や恐怖心
すべてを忘れることができた。
言葉が、通じなくても通じても笑ってくれる彼らにわたしは忘れかけていた笑顔の大切さを感じた。
インドネシアの農村には笑顔が溢れている。
すれ違う度に、笑顔で「Hi」
目が合う度に、笑顔で「Hi」
忙しい日本での生活の中で、わたしたちはどれだけ人に対して冷酷な態度をとってきただろうか。
インドネシアスタディーツアー2日目にして学んだこと。
笑顔のすばらしさ。
日本での生活の中で忘れかけていたものを思い出させてくれた。
スタツアとはなんだろう。
未だによくわからないけれど
人の温かさや笑顔の素晴らしさを感じさせてくれる、
それだけでスタツアと言えるのではないだろうか。
なんとなく、それだけで決めたインドネシア。
ここではまだまだ学ぶことがありそうだ。
旅はまだまだ終わらない。
【文責:イベント局1年 越村麻里】